(更新:)
オリコンニュース
マッコイ斉藤が語るバラエティ番組における“演出”の役割
![]()
やっぱり、テレビ業界に中指立ててたと思うんですよ
マッコイあぁ〜。あの当時って、バラエティ番組が“イスラム国”みたいな時代でしたからねぇ(笑)。
――マッコイさんは深夜バラエティの帝王なんて言われますけど、やっぱり王道に対するアンチテーゼという部分は当時から映像の端々に滲み出てましたよ。
マッコイうーん。あの時はやっぱり、テレビ業界に中指立ててたと思うんですよ。「もっと分かりやすく、もっとポップに!」という流れに徐々になりつつあったんで。テレ朝の加地君(※加地倫三・『アメトーーク!』総合演出)なんかは、まさにそっちの方向に進んでいった方ですよね。
――「俺はそっち方面には行かないよ」というマッコイさんの明確な意思表示が、『飛び蹴りゴッテス!』『飛び蹴りヴィーナス』(99年〜テレビ朝)だったんですね。『山本VS加藤ケンカマッチ』なんかは、もはや伝説化されてますからね。
マッコイそうですね。『飛び蹴り』は今考えると俺と加藤(浩次)の戦いでしたね。同じ年だし、19歳からの親友だったんですけど、一緒に番組をやるとなると戦いなんですよ。四六時中一緒に飯食ったり女遊びしてたのが、『飛び蹴り』が放送された3、4年は一切遊んでないですから。お互い主張を譲らないから裏では俺と加藤のケンカマッチでしたよ(笑)。
――そういう緊張感が画面を通じて伝わってくるんですよ。
マッコイ嬉しいよね。お互い面白くしようと思ってるからケンカもする。どちらかがタルんでても絶対良い作品にはなりませんから。
――あの、『山本VS加藤 ケンカマッチ』を観て、人間笑い過ぎると感動するんだなって。
マッコイその通りですよ! 笑いって大爆笑すると感動して泣けてくるんですよ。
演出に問われるのは“適応力”今流れている空気に的確に対応出来るかなんです
マッコイ例えて言うなら、どんな“野球”をするか。チームカラーを決めて打順も決める。それが出来ない演出家は作家に頼り過ぎちゃうから“作家が偉い”という風潮になってしまう。作家が演出の上に立ってはいけないんです。作家は演出家の右腕であって、演出が全体を観て、番組のパッケージを作るべきなんです。
――その権利が演出家にあるワケですね?
マッコイあるんです。その中で、面白いルールを作ってくるのが作家の役目。良い番組って、最終的に全て演出家が決めてますよ。テロップ1つにしてもね。
――なるほど。では、バラエティ番組の演出にとって一番大事なことは何ですか?
マッコイ適応力です(キッパリ)。現場がズレていった際に修正しようとするバカもいるんです、怖いから。でも一番大事なのは、今流れている空気に的確に対応出来るか?なんですよ。だって、優秀な芸人さんなら絶対にその流れの中で面白くしてくれますから。
――それを遮断するようなことは絶対にしてはいけないと。収録前の事前打ち合わせというは密に行うものですか?
マッコイ俺は演者さんによって変えますね。とんねるずさんの番組を担当してますけど、あのお2人に「台本読め」とはよっぽどの時以外はないですね。それは、あのクラスのレジェンドになれば、こっちが何か言わなくても臨機応変に対応してくれますから。
――感受性が人一倍高いからこそ芸人さんなんですね。
マッコイそう! でも、無理やり戻すようなディレクターが多いワケですよ。事前に作家と決めたんでとか言ってね。進行がズレると、すぐ作家に電話して「どうする?」って電話してるようなディレクターは失格。現場に来てもいない作家に空気感なんて分かるワケがないんです。優秀な作家は必ず現場に顔を出しますから。せっかく良い方向に振りきれてたのを無理やり修正したら演者の熱だって下がってしまいますよ。そうすると、120点取れたものが80点になっちゃう。それが、俺が20年以上現場にいて分かったことです。
さらけ出した人は強い!! だって“ストリーキング”って強いでしょ?
マッコイ分からない。だから適応力ですよ。常に周囲を見渡してどのようなことが起こっているのかを完璧に把握する。そしてどんな方向性を提示するかなんです。
――逆に言えば、百戦錬磨の芸人さんを演出するのと、素人さんを演出するのでは、演出家・マッコイ斉藤としては素人さんに魅力を感じるんですね。
マッコイ演出家として面白いのは素人ですよ。芸人さんは信頼関係が構築している人としかやらないので、やってくれるのは分かってるんです。安心して見れる。でも、マーガリンズなんかは何も知らない素人だし、とんでもないことやらかす可能性もあるけど、彼女たちが成長してどんな姿を見せてくれるのか。今、45歳になってそういう面白がり方の方が強いですね。整ってない方が面白いという。
――整ってないからこそ、どんな飛び道具を隠し持ってるかなんて分からないですもんね。
マッコイそうそう。たまに、こっちがビックリするようなこともありますからね。そんな子たちが真っさらになって同じ方向に向かう瞬間があったんですよ。
――マスカッツも突っ張ってたり、ハチャメチャなメンバーがいましたけど、全員哀しみを帯びてますもんね。
マッコイそうなんです。人間って結局みんなそれなりの事情を隠して生活しているんです。でも、それを隠し通そうとするでしょ?清純派アイドルって(笑)。
――自分からは自己発信しませんね(笑)。
マッコイでも、結局は通せるわけないですよ、そんなの! だったらさらけ出せばいいんです。「私、昨日、彼氏にフラました」でも、「実は私、子どもがいるんです」でもいいんですよ。現にマーガリンズには子持ちのメンバーがいますしね。
――逆に彼女たちにどんな伸びしろがあるのか見えないのが楽しみだし、マッコイさんがどのように肉付けしていくかも期待ですね。
マッコイ何度も言いますけど、彼女たちが今後、いかにさらけ出せるかですよ。さらけ出した人は強い!! だって、ストリーキングって強いじゃないですか?
――アハハハハ!! 近寄りがたいほどの強さがありますね(笑)。
マッコイサッカー場とかにもたまに出るでしょ? 下半身露出して絶叫しながら試合中に乱入してね。
――怖いものないんですよね(笑)。
マッコイだからストリーキングスタイルでいきますよ! マーガリンズは!!
(Photo/田中達之)
【インタビュー】借金総額1億3070万円!!ザ・マーガリンズの明日はどっちだ!?