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栗山千明『変わらない“変化”への欲求』
クールに振る舞う自分にいい加減疲れてしまって…
栗山そうですね! やっぱり憧れはあると思います。元々、中学生くらいまで凄く人見知りで、クールな人に憧れていたこともあって、自分も同じようにクールに振る舞っていたんです。でも、実際にクールに振る舞うと自分が辛いんだなって、ある時からわかって。
――疲れますよね(笑)。
栗山そうなんです。現場に行っても馴染めなかったりもしますし、きっと話しかけるなオーラを出していたんでしょうね(笑)。高校生くらいになって、いい加減疲れてきてしまって(笑)。あと、お芝居を本格的にやるようになって、ハードルを上げるより下げた方がいいなっていう気持ちもありました。
――なるほど。
栗山クールを装っていると、アドバイスもしづらいだろうし、私からも聞きづらい瞬間ってあるんですよね。それは自分で自分の首を絞めているようなものですし、それよりは潔く「わかりませ〜ん! 教えてください!!」って言えた方が楽じゃないですか(笑)。
――そのギャップって面白いですね。昨日までクールだったのが(笑)。
栗山そうですね(笑)。 でも、自分で頑なになるより臨機応変に対応できると思ったんです。クールでいるよりも、しっかりと現場の皆さんとコミュニケーションをとったり、現場の空気を把握した方が、結果として役に溶け込めるなって
物欲があまりなくて…しいて言えば土地くらいですかね(笑)
栗山よく「役作りのために何をやっていますか?」っていう質問をされるじゃないですか? でも、私は「いや、特に…」って(笑)。でも、凄い他人任せに聞こえますよね。
――いやいや。独自の解釈で事前に入れ込むことの方が、結果としてマイナスになることもあると分かった上ですから。
栗山監督さんやスタッフさんは、だいたいは衣装合わせで初めて対面するんですけど、監督さんが自分では選ばないような服をチョイスしたりすると、「へ〜! 私ってそんな風に見えるのかぁ」とか、「今回の役はこういう服を着るキャラクターなのかぁ」って嬉しくなるんですよね!
――どう栗山千明を料理するのか?という部分に期待感が膨らむワケですね。
栗山そうです! 私、自分で言うとウソっぽいんですけど(笑)、あまり欲がない人間なんですよ。こうしたい!とか、物欲もないですし…。
――欲しいものとかもないんですか?
栗山うーん(熟考)。しいて言えば、土地ですかね……ゆくゆくはですけど。
――アハハハハ。堅実ですね(笑)。よくタレントさんを表現するときに、「透き通るような透明感」って、分かり辛い表現で言いますよね? でも、栗山さんの場合は本当に“透明感”がありますよ。いわゆる容姿を褒める抽象的な表現ではなく、女優としてどんな役柄もこなせる、何色にも染まることが出来るという意味で。
栗山とんでもない! ……でも、嬉しいです(笑)。
14歳の頃は30歳まで出来ればいいと思っていたけど…
栗山自分でもそう思います。出会いにも凄く恵まれたし、環境に救われた面も大きいですね。私、14歳の時上京したとき「いつまで芸能界でやってきけるのかなぁ……30歳位までやれれば凄いよね!」って漠然と思っていたんですよ。
――14歳からすると、30歳って凄く大人に見えますもんね。
栗山そうですよね……。あの当時は、ただガムシャラにハングリー精神を持ってやっていたんです。でも今は、穏やかな気持ちでお仕事が出来ているので、その変化は大きかったなって思いますね。この15年をトータルで振り返っても満足のいく歩き方をしてきたと本当に思います。ただ、最近ちょっとたるんでるなとも思いますけど(笑)。
――14歳の栗山さんが30歳の姿を夢想していたように、現在の栗山さんは10年後、20年後をどのように夢想しますか?
栗山そうですね……基本的な部分は変わらないと思います。私が14歳の時に出会った、マネージャーさんやスタイリストさんが、ちょうど今40代で、見ていても変わらないんですよね。でも、その変わらなさが素敵だなって。精神とか人柄という部分では、私自身、今の自分を気に入ってるので。あとは、もっともっと仕事を楽しんでやっていけたらいいなって。先輩の女優さんからよく言われるんです、「年を取ればとるほど仕事が楽しくなるよ!」って。だから、私も先輩方と同じように、今以上に女優というお仕事を楽しみながら年を重ねていきたいですね。
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