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百花繚乱 近年アイドルシーンの軌跡

 現在日本の音楽シーンは、AKB48をはじめアイドルグループが次々と誕生し、頭角を現すいわば“アイドル戦国時代”。頂点に立つAKB48とその関連グループは、先日発表されたオリコン上半期シングルランキングでTOP100以内に16作品がランクインするほどの人気。しかしその一方で、個性あるグループの登場や、大手芸能プロダクションが続々とシーンに参入するなど競争が激化している。

CA風衣装で人気のぱすぽ☆ 

CA風衣装で人気のぱすぽ☆ 

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 近年のアイドルシーンは、1997年に誕生し大ブレイクしたモーニング娘。を筆頭に、Berryz工房℃-uteらハロー!プロジェクト勢がシーンを引っ張っていた。そんな中、2005年に秋葉原を拠点とし“会いに行けるアイドル”をキャッチコピーにしたAKB48が誕生。同劇場でほぼ毎日公演を行い、CDには握手券を封入するなど人気が爆発。これに刺激され、ももいろクローバー(現ももいろももいろクローバーZ)、ぱすぽ☆など、“会える”を売りにしたアイドルが続々登場した。しかし、この特色は前提となってしまい、差別化を図るため、個性を出したグループへと変化していく。

 ぱすぽ☆は、空の旅がコンセプト。衣裳はCA風で、キャリーバッグを引く“コロコロダンス”というパフォーマンスで人気を博している。ライブ(フライト)に参加すると“マイレージ”が貯まり、バスツアー参加やプレミアグッズと交換できるという航空会社を意識したシステムもある。昨年結成された学校生活とクラブ活動がテーマのさくらさくら学院は、成長期限定をうたい、メンバーは義務教育が終了する中3の3月で卒業という設定。また、メンバー全員が男装の腐男塾も有名で、男性ファンのみならず、宝塚的に見る女性ファンも付けている。

 またこのアイドルブームは、スターダストプロモーション(ももクロ)、ケイダッシュステージ(腐男塾)、アミューズ(さくら学院)と、これまでアイドルグループを手掛けてこなかった大手芸能プロダクションが参入していることも特徴。さらにお笑いの大手・吉本興業からYGA(よしもとグラビアエージェンシー)、堀北真希・黒木メイサら人気女優育成に定評あるスウィートパワーの若手女優5人によるbump.y、大手レコードメーカー・エイベックスの全国アイドルオーディションから選ばれたSUPER☆GiRLS、そしてモー娘。らを生んだハロー!プロジェクトから、スマイレージらが登場し、シーンをさらに賑わせている。

 まさに百花繚乱のアイドルシーン。競争は激しいが、様々な個性を持つユニットが次々と出てくるのは、ファンにとっては嬉しい状況だろう。そして、今やアイドルがリリースするCDの特典として欠かすことが出来ない“イベント参加券”で、握手会などのイベントに参加することで、グループを、またお気に入りのメンバーを“育てていく”というファン一人ひとりの“実感”が、このブームを支えているのかもしれない。


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