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2011年上半期ベストセラーは『謎解きはディナーのあとで』 実売105.3万部で作家別・部門別で3冠

『2011年上半期“本”ランキング』はこちら!

 オリコンは1日、“全国の推定売上部数”に基づく2011年の上半期の書籍売上げをまとめた『2011年上半期“本”ランキング』(調査期間:2010年11月22日〜2011年5月22日)3部門16ジャンルを発表した。BOOK(総合)部門では、昨年からロングセラーとなっている『もしドラ』と水嶋ヒロのデビュー作『KAGEROU』の話題作を抑え、お嬢様刑事と毒舌執事のコンビが織り成すユーモアミステリー『謎解きはディナーのあとで』(著・東川篤哉/小学館)が105.3万部で首位に立った。

ユーモアミステリー『謎解きはディナーのあとで』(著・東川篤哉/小学館) 

ユーモアミステリー『謎解きはディナーのあとで』(著・東川篤哉/小学館) 

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 『謎解き〜』はミステリー作ながら、従順な執事が令嬢に対して「お嬢様はアホでいらっしゃいますか?」といったコミカルな掛け合いでも読者を楽しませ、昨年9月の発売以降、じわじわと売上げを伸ばし今年4月の『第8回 本屋大賞』受賞を追い風に一気にミリオンを突破。105.3万部は上半期の売上部数では過去最高を記録し、文芸小説による上半期総合部門の1位は2008年の上半期ランキング発表開始以来初めて。「総合」「文芸・小説部門」のほか、「作家別ランキング」でも122.8万部で首位を飾った。

■ヒットの共通項は“わかりやすさ”

 2002年に文壇デビューし“ユーモアミステリー”の旗手として作品を発表してきた東川氏は、「本格ミステリーを、本格ファンではない読者に読んでもらう」ために同作を上梓。読みやすさと複雑すぎない伏線、トリックが読者層を広げ、「想像もしなかったほどの幅広い読者に受け入れられたことに驚き、感謝しております」と自身の予想を上回るヒットとなった。

 『謎解き〜』と同じく難解なものを柔軟な角度で紐解く“わかりやすさ”の火付け役となり、昨年を代表する書籍となった『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』の勢いも未だ冷めやらず。売上も昨年下半期を上回る96.2万部を記録し、上半期総合2位に。今年はアニメ化に実写映画化など依然高い関心を集めている。

 続く総合3位には、昨年末に話題をさらった俳優・水嶋ヒロが本名・齋藤智裕名義で発表した処女作『KAGEROU』(ポプラ社)が売上81.9万部でランクイン。上半期TOP3作品を見ると、読み応えのある作品より比較的読みやすく、エンターテインメント性の高い作品が文芸書でも人気を集めているようだ。

■TOP10圏内に“詩集”と“自己啓発本”など気持ちが安らぐ書籍も台頭

 その他、今回のTOP10では99歳の詩人・柴田トヨの処女作となる詩集『くじけないで』(昨年3月発売/飛鳥新社)が61.0万部で4位に登場。累計では実売100万部を突破しており、詩集のジャンルでは驚異的な1冊となった。

 また、サッカー日本代表キャプテン・長谷部誠の自己啓発本『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』(今年3月発売/幻冬舎)は39.0万部で9位にランクイン。スポーツ関連部門では2位以下に30万部近い差をつけ、堂々の首位を獲得するなど、いずれの書も気持ちを安らかにしてくれる言葉や内容が綴られており、読者の購買意欲を高めたといえそうだ。

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