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女優・森光子が26日、主演舞台『放浪記』の次回公演(5・6月、東京・シアタークリエ)を体調の都合で中止することについて東宝を通じてコメントを寄せた。以下は報道陣に配られた書面全文。
◇
桃のお節句も近づき、温かい日ざしになってまいりました。
皆様ごきげんよろしゅうございます。森光子でございます。
本日は、皆様にご報告、そして心よりのお詫びを申し上げなくてはならないことがございます。
実は、来る五月六月に予定されておりますシアタークリエでの『放浪記』公演をお休みさせていたくこととなりました。
お正月公演の、帝劇『新春 人生革命』は、ジャニーズの皆様のあたたかい愛情につつまれて、二月の初旬に千秋楽を迎えさせていただきました。そして、次の『放浪記』の準備に入りまして、四時間にも及ぶ舞台にそなえて体力、気力の充実につとめてまいりました。けれども、昨年から楽しみに待って下さっている皆様からのありがたいご声援や、また、私の身体を気づかって下さる皆様のご心配をいただく中で、正直、心が揺れ動く毎日でもございました。
日頃からご信頼申し上げている主治医の先生方からは、日常生活には何の心配もありませんというご診断をいただきましたが、お芝居という非日常の舞台の上で、毎日四時間、林芙美子という役の人物を二か月の間演じ続けることができるのだろうかとの不安もつのりました。
思いおこせば昨年五月、帝劇での二千回記念公演の後、国民栄誉賞、続いて京都市市民栄誉賞をいただきました。秋の園遊会、天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典にもご招待をお受けすることができました。このことは、ひとえに半世紀にわたって積み重ねてまいりました「放浪記」があったればこそのこと、深く感謝いたしております。
その「放浪記」をこれまで以上に、いいえ、せめてこれまでのように演じることが出来なければ、お客様はじめ大恩ある菊田一夫先生や、三木のり平さんに申しわけがたちません。また、途中で幕を下ろすような事にでもなれば、お客様、そして大勢のスタッフ、共演者の皆様にご迷惑をおかけすることになります。毎日眠れないほどに悩みました。
そんな折に、東宝の松岡名誉会長様から、私の体調を一番に考えるようにとの、身に余るお心づかいをいただきました。また、演出サイドからは、私のライフワークであり、栄光ある「放浪記」を疵(きず)つけることや、安易な変更で縮小した舞台をお見せすることはできないという、ありがたいご意見をいただきました。
しかし、役者にとりまして、舞台をお休みするということは、これにまさる苦しみはございません。毎日毎夜考え悩みましたが、自分自身決心しまして、本日ご報告をさせていただきました。とは申しましても、お約束した公演が目前に迫りながら、準備不足で取り止めることは、どんなにお詫び申しましても済むことではございません。
大勢のお客様をはじめ、協賛のエステー様、関係者の皆様、誠に申しわけございません。心からお詫びを申し上げます。
二○一〇年二月二十六日
森光子
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女優・森光子が26日、主演舞台『放浪記』の次回公演(5・6月、東京・シアタークリエ)を体調の都合で中止することについて東宝を通じてコメントを寄せた。以下は報道陣に配られた書面全文。
◇
桃のお節句も近づき、温かい日ざしになってまいりました。
皆様ごきげんよろしゅうございます。森光子でございます。
本日は、皆様にご報告、そして心よりのお詫びを申し上げなくてはならないことがございます。
お正月公演の、帝劇『新春 人生革命』は、ジャニーズの皆様のあたたかい愛情につつまれて、二月の初旬に千秋楽を迎えさせていただきました。そして、次の『放浪記』の準備に入りまして、四時間にも及ぶ舞台にそなえて体力、気力の充実につとめてまいりました。けれども、昨年から楽しみに待って下さっている皆様からのありがたいご声援や、また、私の身体を気づかって下さる皆様のご心配をいただく中で、正直、心が揺れ動く毎日でもございました。
日頃からご信頼申し上げている主治医の先生方からは、日常生活には何の心配もありませんというご診断をいただきましたが、お芝居という非日常の舞台の上で、毎日四時間、林芙美子という役の人物を二か月の間演じ続けることができるのだろうかとの不安もつのりました。
思いおこせば昨年五月、帝劇での二千回記念公演の後、国民栄誉賞、続いて京都市市民栄誉賞をいただきました。秋の園遊会、天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典にもご招待をお受けすることができました。このことは、ひとえに半世紀にわたって積み重ねてまいりました「放浪記」があったればこそのこと、深く感謝いたしております。
その「放浪記」をこれまで以上に、いいえ、せめてこれまでのように演じることが出来なければ、お客様はじめ大恩ある菊田一夫先生や、三木のり平さんに申しわけがたちません。また、途中で幕を下ろすような事にでもなれば、お客様、そして大勢のスタッフ、共演者の皆様にご迷惑をおかけすることになります。毎日眠れないほどに悩みました。
そんな折に、東宝の松岡名誉会長様から、私の体調を一番に考えるようにとの、身に余るお心づかいをいただきました。また、演出サイドからは、私のライフワークであり、栄光ある「放浪記」を疵(きず)つけることや、安易な変更で縮小した舞台をお見せすることはできないという、ありがたいご意見をいただきました。
しかし、役者にとりまして、舞台をお休みするということは、これにまさる苦しみはございません。毎日毎夜考え悩みましたが、自分自身決心しまして、本日ご報告をさせていただきました。とは申しましても、お約束した公演が目前に迫りながら、準備不足で取り止めることは、どんなにお詫び申しましても済むことではございません。
大勢のお客様をはじめ、協賛のエステー様、関係者の皆様、誠に申しわけございません。心からお詫びを申し上げます。
二○一〇年二月二十六日
森光子
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2010/02/26