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芸能トピックス2008 おくやみ編

 名優・緒形拳さん、漫画界の巨匠・赤塚不二夫さん・・・多くの方たちが、偉大なる功績を残しながら、惜しまれつつこの世を去っていった。悲しみを受け仲間たちが贈るはなむけの言葉は故人の偉大さを改めて認識させた。“名優らしさ”とは何かを具現化した生涯現役役者
 毎年フレッシュなスターが登場し、ブレイクやブームなどの言葉が飛び交うのが通例だが、同時に偉大な先駆者たちがこの世を惜しまれつつ去っていくのも世の常。映画界では『シベリア超特急』シリーズの監督や映画評論家として人気を博した水野晴郎さんや、『犬神家の一族』などで知られる名匠・市川崑監督の訃報に激震が走った。また、『第32回日本アカデミー賞』で市川監督と共に会長特別賞を受賞した俳優・緒形拳さんの死も記憶に新しい。緒形さんの印象深いエピソードとして、真っ先に浮かぶのは遺作となったドラマ『風のガーデン』(フジテレビ系)だろう。以前から患っていた病を関係者らに口止めしてひた隠し、亡くなる数日前まで製作発表に姿を現した不屈の精神には、役者魂をひしひしと感じさせた。俳優仲間、津川雅彦の「安らかに、全く苦しむ様子も見せず、名優らしい」最期も演じたのではないかと思わせるほど、“生涯役者”という言葉が相応しい。おデブキャラ先駆者が残してきたものは何か
 レピッシュとして活躍し、元ちとせの「ワダツミの木」でも知られる音楽プロデューサー・上田現さん、日本歌謡界を牽引した作・編曲家の佐伯亮さん、作曲家の遠藤実さんら、数々の名曲を残してきた作詞・作曲家が旅立った。また、モト冬樹、グッチ裕三らとバンド・ビジーフォーとして活躍し、元祖デブキャラタレントとして親しまれたウガンダ・トラさんも惜しまれた。「カレーは飲み物」という格言で人気者となり、おデブキャラという地位を確立。今年、羞恥心などが火付け役となったおバカキャラ同様に当時の新ジャンルを開拓し、その精神はホンジャマカ・石塚英彦らにしっかりと継承されている。また、歌手・森進一の“おふくろさん騒動”の渦中で亡くなった作詞家・川内康範さんも色濃く残る。遺族の和解を経て「おふくろさん」歌唱を大晦日の紅白で解禁する森が、生前頑なに作詞家としてのプライドを提示し続けてきた川内さんに向け、どう応えるのか。タモリの弔辞白紙もきっと「これでいいのだ!!」
 弔辞から流行語ノミネートされる名言が生まれた。漫画界の巨匠・赤塚不二夫さんに葬儀でタモリが述べた「私も数々のあなたの作品の1つです」だ。弔辞は白紙であったという報道も関心を集めたが、その場にいた誰もが震撼した名セリフに赤塚さんの懐の大きさと、「これでいいのだ!!」というギャグを生み出した赤塚さんの意志を受け継いだタモリの“繋がり”が垣間見られた場面だった。が、一方で今年は不可解な死も目立ってしまった。人気アナウンサーという地位を得た末、フリーに転身したのもつかの間、自殺という悲劇の選択をした川田亜子さんや、芸能界を震撼させた元タレントの飯島愛さんの急死はまさにそれである。故人を偲ぶコメント発表や、葬儀では何百人もの関係者、ファンが参列して悲嘆する人も少なくはない。と同時に溢れ出す感謝の言葉の量は、何ものにも変えることのできない故人の財産。今年も多くのその“財産”が生まれた1年だった。
【記者N】

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