| 中高年マーケット向けたコンセプトショップ 好調「高円寺レコード」 新星堂が手掛けるコンセプトショップ 2007年問題が注目されている。団塊の世代が会社を離れ、それによって生まれる新しい消費。少子高齢化時代を迎え、さまざまな業種がこの中高年マーケットの開拓に取り組んでいる。レコード小売業にとっても大きなテーマになっている。 今年7月に東京・高円寺南口の駅前商店街にオープンしたレコード店「高円寺レコード」。新星堂が中高年に向けた |
| コンセプトショップでもある。「新星堂として、団塊の世代、中高年マーケットの開拓は大きなテーマのひとつ」・(新星堂 第一営業部エリアマネージャー三浦修氏)。中高年ユーザーへのマーケットリサーチを行い、その結果を踏まえて生まれたのが「高円寺レコード」である。既存店をリニューアルするのではなく、新規店をオープンさせた。開店にあたって、60、70年代の商品構成に特化、入りやすい店舗つくり、音楽を語れる販売員の配置、この3つのポイントを重要視したという。 特徴的なのは外観だけではなく、商品のジャンル分けにも探しやすさを重視する細かい気配りがある。ABC順、アイウエオ順ではなく、例えばアメリカンロック、フォークロック、ウエストコースト、プログレなど60、70年代当時使われていた音楽ジャンル名で区分されている。在庫タイトルはCD、DVD約1万点。新譜はほんのわずか、ほとんどが60、70年代の音楽で占められている。邦楽・洋楽の比率は50:50。店内では、いくつかの特集コーナーが設けてあり、こうした提案型の商品陳列にもお客さんは足を止めて見入っていく。 音楽ソフト以外にも、アナログプレーヤー、レコード針、ギターの弦などを扱う。お客さんが懐かしい音楽に触れて、昔聴いたLPを聴くためにレコード針を、再び楽器を手にするお客さんのために弦を提供していくのだ。販売員は3人、40歳前後の音楽知識を持つ同世代が接客を担当する。販売員とお客さんとのコミュニケーションも大きな武器となる。レジ前に設置された椅子とテーブルは、そうした音楽談義ができるスペースなのだ。 「高円寺レコード」をブランド化し全国展開へ 開店以来、マスコミの注目度も高く多くのメディアに紹介され、またお客さんの口コミで「高円寺レコード」が認知されリピーターも増えて、売上げも好調に推移しているという。「40代から60代のお客さんが6、7割を占めています。新星堂の他店に比べ、店内での滞在時間も長く客単価も高いのが特徴です。若い世代にも、これらの時代の音楽が新鮮であるようで興味を示して買っていかれます」(三浦氏) 近年、レコードメーカーも中高年マーケットをにらんで、旧譜カタログの活性化、復刻・再発CDのリリースが多くなり、商品も豊富になっている。「各社さん復刻商品に積極的です。紙ジャケ化をはじめ、デザイン、解説、写真など充実した作品も多く好評です」(三浦氏)。こうしたこだわりの商品開発が中高年世代を捉えている。 「たくさんの人たちに多くの音楽を届けることも大切ですが、ひとりの人に必要な音楽を届ける、そこに目を向けることを「高円寺レコード」では大切にしていきたい」(三浦氏)。これはレコード販売における原点ともいえる。実は、高円寺は新星堂第1号店があった地区なのだ。新星堂発祥の地で、コンセプトショップをオープンし、その店名を「高円寺レコード」としたのは、新星堂チェーンとして原点回帰を模索する意図もうかがえる。 今後、「高円寺レコード」をブランド化して新店をオープン、もしくは新星堂既存店内にコーナー展開するなどの構想もあるという。「高円寺レコード」で得たノウハウが新星堂チェーンの新しいレコード店舗つくりに活かされていくのだろう。 |
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2006/10/18