「岸田國士戯曲賞」「読売演劇大賞優秀演出家賞」などを受賞した演劇作家の藤田貴大(40)が主宰する劇団「マームとジプシー」が、5月に東京・LUMINE0で最新作『dusk dark dawn』を上演する。 本作は、夕暮れ(dusk)から真夜中(dark)、そして夜明け(dawn)へと移ろう一夜の時間を、約30分ずつの三つの章によって描き出す作品。藤田は近年、日本各地およびイタリアでのフィールドワークを重ね、土地に刻まれた史実や出来事、人々の記憶を取り扱った作品制作を続けてきた。そうした「実像」や「現実」を起点とする表現の蓄積を経て、あえてフィクションに立ち返り、「夢」と「声」といった目に見えないものをモチーフとすることで、可視化されることのなかった存在の「声」に焦点をあてている。 2025年春「Curtain Call」以来1年ぶりの新作となる本作。言葉を探求し続けてきた藤田が、本作では発語に重ねて身体的なシーンを織り込み、言葉と発語、そして身体の次のフェーズへと向かう。
2026/03/20