脳科学者の茂木健一郎氏が、出版にまつわるすぐれた表現活動を行った個人・団体を表彰する『第5回 野間出版文化賞』に選考委員として出席した。

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　林真理子氏、弘兼憲史氏、野間省伸氏と共に茂木氏は選考委員を務める。代表としてあいさつした茂木氏は開口一番に「日大のアメフト部の廃止が決まったそうで。記者の方、飛び出しても構わないですよ」と日大の理事長を務める林氏をイジって笑わせた。

　その後、「今年は日本のいわゆる推しの文化もいろいろ大変なことになった。ジャニーズという事務所がなくなっちゃって、私の友人の福田淳さんがスタート（『STARTO ENTERTAINMENT』）ということでリスタートしようとしています。今の自民党のアレもそうですけど、この国どうなんだろうと思っていらっしゃると思うんです。その中で本というのは人々にいい影響を与えるものだと脳科学者として思っています。ですので、世の中、いろいろ大変ですけど、その人の活動が世の中にいい影響を与えるような方が『野間出版文化賞』にふさわしいと思っております。そういう意味においては、今年は素晴らしい受賞者の方々にお受けいただいた」と感謝していた。

　『野間出版文化賞』は、芦田愛菜、黒柳徹子、藤井聡太も選出され、特別賞には、福澤克雄監督が選ばれた。そのほか、以下の各賞の贈呈も行われた。

【受賞一覧】
■『第76回 野間文芸賞』
川上弘美氏『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』（講談社）

■『第45回 野間文芸新人賞』
朝比奈秋氏『あなたの燃える左手で』（河出書房新社）
九段理江氏『しをかくうま』（「文學界」掲載 文藝春秋）

■『第61回 野間児童文芸賞』
該当者なし
特別賞：はやみねかおる氏

■『第5回 野間出版文化賞』
芦田愛菜、黒柳徹子、藤井聡太
特別賞：福澤克雄氏