『とと姉ちゃん』、『スカーレット』、『ちむどんどん』とNHK連続テレビ小説に3度の出演経験を持つ稲垣来泉(12)。今年4月から中学生になり、人気俳優たちが所属する芸能事務所・研音に移籍、子役から俳優への道を歩む。そんな稲垣だが、自身は「お仕事は楽しいことしかない」と笑顔を見せると、先輩俳優からの言葉を胸に、芝居と学業の両立で“いろいろな経験”をしようとしている日々だという。
■「自分が持っているものを楽しんで出せばいい」母親の助言により緊張とは無縁
2011年生まれで、現在中学校1年生。4歳から芸能活動をはじめ、NHK連続テレビ小説をはじめ、数々のドラマや映画で心を揺さぶる演技を披露していたが、中学生入学を期に研音に移籍。現在放送中の連続ドラマ『時をかけるな、恋人たち』では、吉岡里帆扮する常盤廻の幼少期を演じている。
「『時をかけるな、恋人たち』は、いまの事務所に入って初めてのドラマのお仕事でした。以前は現場にお母さんが必ずついてきてくれたのですが、中学生になってからはひとりで行くようにしています。最初は少し不安でしたが、メイクさんをはじめスタッフさんがたくさんお話をしてくださるので、楽しくできています」。
12歳にしてキャリアは豊富だが、「緊張したことはない」という。連続テレビ小説への出演はすべてオーディションを経てのものだったが、そこでも緊張とは無縁だった。
「お母さんから『自分の実力よりもすごいものを出そうとすると緊張するから。自分が持っているものを楽しんで出せばいい』と言われています。本当にその通りで、できることだけをしっかりやろうと思えば、緊張することはないです」。
自然体で臨めている現場。小学校に入る前からドラマや映画の撮影に参加している稲垣にとって、演じるというのはどんな意識なのだろうか。
「お仕事という感覚はまだないです。お姉ちゃんに憧れてお芝居を始めて、『楽しいな』と思って続けている、まだその延長線にいます。台本は覚えていきますが、セリフやト書きに書かれていることは、全部役の子が感じているものだから、現場でそのとき感じたことを、そのまま出すことを大切にしています」。
■いつか朝ドラのヒロインにも挑戦したい
中学生になり、学業との両立はいままで以上に大変になってきた。それでも稲垣は「お芝居は続けていきたい」と即答する。
「演じる役の気持ちをしっかり表現できたと思った時に、とてもやりがいを感じますし、たくさんのスタッフの方々と作品を作り上げていく過程がとても楽しいです。以前出演させていただいた日曜劇場『オールドルーキー』(2022年/TBS系)で、納得いく演技ができなくて楽屋で泣いてしまったことがありました。でも、それも含めてお芝居は“楽しい”んです」。
とにかく「楽しむこと」をモットーに作品に臨んでいるという稲垣。憧れは事務所の先輩・吉川愛だ。吉川自身も子役として活躍し、現在は俳優としてさまざまな作品に出演し、幅広い役柄を演じている。
「小さいころから憧れの女優さんでした。吉川さんは明るい役から、人を追い詰める役まで、全然雰囲気の違う役を演じていて、役によってまるで別人みたいなんです。それがすごい。私も役によってガラッと雰囲気が変わるような女優さんになりたいです」。
そのためには「どんな役にでもチャレンジしたい」と意気込む。
「これまで明るくて優しい役柄が多かったのですが、いじわるな役とか、すごく頭のいい役にも興味がありますし、いつか朝ドラのヒロインにも挑戦したいです。女優さんになるという思いがより強くなったので、どんな色にも染まれるようになりたいです」。
■「学生生活を大切に」 三浦春馬さんからの言葉
得意な教科は英語で、自分でも力を入れているという。「中学生の間にオーストラリアに行ってみたいんです。英会話も習っています。英語が喋れたらお芝居の仕事にもつながるんじゃないかと思っているので、いつか留学もしたいです」。
芸能の仕事と学校生活の両立。そのなかで稲垣が大切にしていることは、しっかりと学生生活を送ること。
「以前、『TWO WEEKS』(2019年/フジテレビ系)というドラマで三浦春馬さんと共演させていただいた時に『学校で経験したことや感じた気持ちは、全部演技につながっていくから、ちゃんと学生生活を送っていろいろなことを経験した方がいいよ』って言ってくださったんです。その言葉がすごく心に残っているので、忙しかったとしてもその時間を大切にしたいと思っています」。
特技はどんなところでも寝られること。動物が大好きで、大型犬や猫も大好き。“とにかく楽しく”をモットーにしているというその言葉通り、仕事もプライベートも思いっきり楽しむことを大切に、今後も俳優の道を進んでいきたいと意気込んでいた。
(取材・文:磯部正和)
■「自分が持っているものを楽しんで出せばいい」母親の助言により緊張とは無縁
2011年生まれで、現在中学校1年生。4歳から芸能活動をはじめ、NHK連続テレビ小説をはじめ、数々のドラマや映画で心を揺さぶる演技を披露していたが、中学生入学を期に研音に移籍。現在放送中の連続ドラマ『時をかけるな、恋人たち』では、吉岡里帆扮する常盤廻の幼少期を演じている。
「『時をかけるな、恋人たち』は、いまの事務所に入って初めてのドラマのお仕事でした。以前は現場にお母さんが必ずついてきてくれたのですが、中学生になってからはひとりで行くようにしています。最初は少し不安でしたが、メイクさんをはじめスタッフさんがたくさんお話をしてくださるので、楽しくできています」。
12歳にしてキャリアは豊富だが、「緊張したことはない」という。連続テレビ小説への出演はすべてオーディションを経てのものだったが、そこでも緊張とは無縁だった。
「お母さんから『自分の実力よりもすごいものを出そうとすると緊張するから。自分が持っているものを楽しんで出せばいい』と言われています。本当にその通りで、できることだけをしっかりやろうと思えば、緊張することはないです」。
自然体で臨めている現場。小学校に入る前からドラマや映画の撮影に参加している稲垣にとって、演じるというのはどんな意識なのだろうか。
「お仕事という感覚はまだないです。お姉ちゃんに憧れてお芝居を始めて、『楽しいな』と思って続けている、まだその延長線にいます。台本は覚えていきますが、セリフやト書きに書かれていることは、全部役の子が感じているものだから、現場でそのとき感じたことを、そのまま出すことを大切にしています」。
■いつか朝ドラのヒロインにも挑戦したい
中学生になり、学業との両立はいままで以上に大変になってきた。それでも稲垣は「お芝居は続けていきたい」と即答する。
「演じる役の気持ちをしっかり表現できたと思った時に、とてもやりがいを感じますし、たくさんのスタッフの方々と作品を作り上げていく過程がとても楽しいです。以前出演させていただいた日曜劇場『オールドルーキー』(2022年/TBS系)で、納得いく演技ができなくて楽屋で泣いてしまったことがありました。でも、それも含めてお芝居は“楽しい”んです」。
とにかく「楽しむこと」をモットーに作品に臨んでいるという稲垣。憧れは事務所の先輩・吉川愛だ。吉川自身も子役として活躍し、現在は俳優としてさまざまな作品に出演し、幅広い役柄を演じている。
「小さいころから憧れの女優さんでした。吉川さんは明るい役から、人を追い詰める役まで、全然雰囲気の違う役を演じていて、役によってまるで別人みたいなんです。それがすごい。私も役によってガラッと雰囲気が変わるような女優さんになりたいです」。
そのためには「どんな役にでもチャレンジしたい」と意気込む。
「これまで明るくて優しい役柄が多かったのですが、いじわるな役とか、すごく頭のいい役にも興味がありますし、いつか朝ドラのヒロインにも挑戦したいです。女優さんになるという思いがより強くなったので、どんな色にも染まれるようになりたいです」。
■「学生生活を大切に」 三浦春馬さんからの言葉
得意な教科は英語で、自分でも力を入れているという。「中学生の間にオーストラリアに行ってみたいんです。英会話も習っています。英語が喋れたらお芝居の仕事にもつながるんじゃないかと思っているので、いつか留学もしたいです」。
芸能の仕事と学校生活の両立。そのなかで稲垣が大切にしていることは、しっかりと学生生活を送ること。
「以前、『TWO WEEKS』(2019年/フジテレビ系)というドラマで三浦春馬さんと共演させていただいた時に『学校で経験したことや感じた気持ちは、全部演技につながっていくから、ちゃんと学生生活を送っていろいろなことを経験した方がいいよ』って言ってくださったんです。その言葉がすごく心に残っているので、忙しかったとしてもその時間を大切にしたいと思っています」。
特技はどんなところでも寝られること。動物が大好きで、大型犬や猫も大好き。“とにかく楽しく”をモットーにしているというその言葉通り、仕事もプライベートも思いっきり楽しむことを大切に、今後も俳優の道を進んでいきたいと意気込んでいた。
(取材・文:磯部正和)

2023/11/21