TVアニメ『SPY×FAMILY』（スパイファミリー）Season 2は現在、「豪華客船編」が放送中。ヨルを中心とした物語が展開され、フォージャー家の一員として、また殺し屋としての彼女の葛藤や心情が描かれている。ORICON NEWSは、ヨルを演じている早見沙織に「豪華客船編」各話のインタビューを実施。連載3弾目は第32話を振り返ってもらった。（文：遠藤政樹／編集：櫻井偉明）

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　同作は、より良き世界のため、日々諜報任務に取り組む凄腕スパイ〈黄昏〉ことロイド・フォージャーが主人公で、そんな彼の元に特殊任務（ミッション）が届く。それは「家族を作り、とある名門校の懇親会に潜入すること」。〈黄昏（たそがれ）〉は、精神科医のロイドに扮し、家族を作ることになるのだが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった。

　それぞれの目的のために互いの正体を隠した“仮初めの家族”が、ミッションに挑むスパイアクションコメディーで、「豪華客船編」では、ヨルがフォージャー家のメンバーとは別行動をし、命を狙われているマフィアを豪華客船内で護衛するエピソードが描かれる。

――第32話のバトルでは、アーニャの応援もあり敵を倒しましたが、その後、回想で「優先順位を間違えてはいけない」「〈いばら姫（わたし）〉は何のために…」と殺し屋としての葛藤がありました。演じ分けが大変な気がしますが、演じる中で大切にしていることを教えてください。

【早見】　大切にしていることは、あまり考えすぎないことです。例えば「ここはずっと殺し屋モードの流れだから変えない方がいいかな」と考えていると、逆に「もっと普段な感じで！」と指示をいただいたりすることがあって。彼女も無意識に動いている人なので、あまり考えない方が演技としてはマッチするというか、そのような感覚があります。

――台本を読んでその都度、演じ方を考えていくのが一般的だと思うので、考えないというのは難しそうです。

【早見】　「私は何のために…」のシーンは、この「豪華客船編」の中では個人的にはすごくカギになるシーンだと思っています。「豪華客船編」は彼女が1人になる中で、自分が何で殺し屋を今も続けているのか、どうして私は今こうして生きているのだろう…というのを、改めて考えるエピソードです。その疑問から再起していく彼女の葛藤と決意が描かれていくので、大切に演じようと思いました。ヨルさんの内側がファンの方々に伝わっていたらうれしいです。