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宝塚歌劇団、25歳女性悲劇の原因を“考察”「強い心理的負担が故人にかかっていた可能性」

 宝塚歌劇団は14日、会見を開き、劇団員の急逝を受けた外部調査チームによる報告書を公表。一部で報じられた「いじめ・ハラスメント」などは確認できなかったとしながら、長時間労働や過重労働など「強い心理的負担が故人にかかっていた可能性が否定できない」とし、遺族らに謝罪した。

宝塚大劇場 (C)ORICON NewS inc.

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 宙組に所属する25歳女性が9月30日に急逝。約1ヶ月半を経て、外部の弁護士からなる調査チームの報告書がまとまり、今月10日に受理した。宙組所属劇団員62人、元劇団員1人、理事長を含む役職員7人、阪急電鉄役職員4人、遺族及び代理人にヒアリングを行い、資料やメールデータなども対象となったという。

 焦点となった「いじめ」については、故人が上級生からヘアアイロンを押し当てられたとする事象について故意かどうかの事実認定を避け、いじめ・ハラスメントの「事実は確認できなかった」とまとめた。上級生の指導も「社会通念に照らして不当とはいえない」ものだったとした。遺族側の訴えと食い違いが目立った。

 一方で、多忙な“長の期”(入団7年目以下で最年長の期)の長を任されたことで、負担が重なったと指摘。退団があり同期はもう1人しかいない中、大劇場公演だけでなく新人公演も控え、過密スケジュールを余儀なくされていたとした。

 報告書の「原因に関する考察」では、死亡に至る直前時期を総合して「(厚労省の基準で)客観的に精神障害を発病されるおそれのある強い心理的負荷であるとされる場合に相当する強い心理的負荷が故人にかかっていた可能性が否定できない」と指摘。劇団側はそうした状況を「把握できず、対応できなかった」「安全配慮義務を十分に果たせていなかった」と認めた。

 木場健之理事長ら幹部は「宝塚歌劇は109年にわたり出演者が代々上級者が下級生に芸を継承してきた伝統がある」としながら、「我々として生徒それぞれの気持ち、悩み、意見をすくいあげる仕組みが不十分だったと反省している」と沈痛に語った。

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