歌舞伎俳優の中村獅童(51)、獅童の長男の小川陽喜くん(はるき/5)、次男の小川夏幹くん(なつき/3)が13日、都内で行われた歌舞伎座『十二月大歌舞伎』(12月3日〜26日)の第一部「超歌舞伎 Powered by NTT『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』」の会見に参加した。夏幹くんの初お目見得となる。
古典歌舞伎と、NTTの技術をはじめとした最新のテクノロジーが融合した「超歌舞伎」。2016年に誕生した「超歌舞伎」が、歌舞伎座に初登場する。『今昔饗宴千本桜』は、歌舞伎の名作『義経千本桜』と、バーチャル・シンガーの初音ミクの代表曲である「千本桜」の世界観に着想を得て書き下ろされ、初演である「ニコニコ超会議2016」で上演された記念碑的な作品となっている。さらに、6月に3歳の誕生日を迎えた小川夏幹くんが初お目見得する。夏幹くんは、夏櫻丸(なつおうまる)を務める。本作には佐藤四郎兵衛忠信を勤める父・獅童、陽櫻丸(はるおうまる)と狐の精を務める陽喜くんのほか中村勘九郎、中村七之助らも出演し、『超歌舞伎』の歌舞伎座初上演、初お目見得の舞台を華やかに飾る。
本人の登場に先駆けて、夏幹くんについて獅童から話が。獅童は「重たく受け止めていただきたくないです。難しい問題で我々は、ごく普通によくどこにでもある家族として生活してきました。夏幹は、2020年のちょうどコロナ禍の中に、この世に誕生しました。生まれながらに両手の小指が欠損している状態なんです。これは、お腹の中にいる時にはわからなかったことで生まれて初めてわかったこと」と公表した。「なんとなく普通に見えるような手術を2回」したことも明かした。
公表するか、しないか、を迷っていたという。しかし、歌舞伎俳優に憧れを抱いた。「好きじゃないとできない仕事。幸いなことに陽喜が『やりたい』と言ってくれて初お目見得させてもらった。そうすると環境的に弟の夏幹も『僕もやりたい』と。歌舞伎役者として、指がないということは隠せる部分ではない。見えてしまいますから。歌舞伎役者にさせるべきじゃないのか、という問題もあったんですけど、やっぱり子どもの気持ちを尊重して、やらせようとなった」と経緯を振り返る。
「泣き虫でママっ子で大丈夫かなと心配もあったんですけど、子どもはお化粧するのがハードル。お化粧する最中に泣き出す」と明かす。その点で、先月に化粧のおけいこをした際に「泣いちゃうんじゃないかと思ったのに颯爽と歌舞伎座の楽屋に入った(笑)。この子は歌舞伎がやりたいんだなと思った」と笑わせる。化粧もすんなり済ませたが「クセなんでしょうね。いいとこばっかりなんですけど、悪い点を1つ挙げるとすると、なっちゃんはうれしくなると唇をペロペロしちゃう(笑)。白塗りをしている最中にうれしさで、唇をペロペロして、ちょっとした隈取りなんですけど口のところだけ剥げちゃって。だから公演をご覧になった時に、夏幹の唇が剥げているときはうれしくなっているんだなと思います」と伝えた。
改めて「報道の方も、これをどう報道するのか戸惑うと思う」とする。「歌舞伎もそうですけど、時代を変えていきたい。価値観、マイノリティ、コンプレックスなどの問題を1つの個性として受け入れられるような社会になってほしい。せっかく人前に立たせていただく職業なんですから。これだけグローバルな時代になった。1つの光、同じような境遇の方たちに勇気を与えるような存在になってくれればうれしい。そんな思いで公表することにしました」とする。
続けて「僕らは生まれてから普通に過ごして参りました。コロナ禍で緊急事態宣言で家族でいる時間も長く、夫婦でいろんな話もできました。歌舞伎役者になりたいと言ったわけですから、けいこに励んで一生懸命、前を見据えて力強く生きていってほしい」と夏幹くんにメッセージ。「『障がい者』、『ハンディキャップ』とか、いろいろな言い方がありますが外国では『チャレンジド』という言い方がある。『チャレンジド』ってカッコいいなと思います。前を見据えて、チャレンジする精神は僕もその気持ちを忘れたくない。超歌舞伎を歌舞伎座でやるのはチャレンジなので」と力強く語った。
「昔の時代だと、そういう子どもはなるべく表に出さない方がいいと言われていた時代もあったのかもしれないですけど、もうそういう時代じゃない。もうグローバルな時代。堂々と普通に接するのが1番。同情されたくないですし、かわいそうな役者として見ないでください。一般の子役。同じように、いち歌舞伎役者として、温かく見ていただきたいです」とファンにメッセージ。報道陣に向けて「これを言うことで、感動的にとらえていただきたいとか、一切ない。そこだけは強調させていただきたい。自由に書いていただきたい。今言ったことを包み隠さず、全て僕の言ったとおりに報じていただけたら、こんなにうれしいことはないです」と報道陣に伝えると「このことに関して全てお話しますけど、もう僕らにとっては普通のことなので、このことをお話するのはきょうで最後にしたいと思います」としていた。
■『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』あらすじ
神木である千本桜の咲き誇る神代の時代、この世を闇に落とさんと企む青龍の精の襲撃を受け、桜はその花を散らし、世界は闇に包まれ、神木を守護なす白狐や美玖姫はその難を数多の犠牲を伴って逃げ延びる。時は移り。枯れ果てた千本桜の周りで寂しく舞う蝶々は、記憶を失い逃げ延びた美玖姫の仮の姿。そこへ、白狐が転生した姿である佐藤忠信が現れる。神代の時代の記憶を残す忠信は、美玖姫に駆け寄るが…。
■プロフィール
・中村獅童(なかむら・しどう)/萬屋(よろずや)
1972年9月14日生まれ、東京都。初世中村獅童の長男。祖父は三世中村時蔵。1981年6月歌舞伎座『妹背山婦女庭訓』御殿の豆腐買娘おひろで二代目中村獅童を名乗り初舞台。
・小川陽喜(おがわ・はるき)
2017年12月18日生まれ、東京都。二代目中村獅童の長男。2022年1月歌舞伎座『壽 初春大歌舞伎』第一部「祝春元禄花見踊」で初お目見得。
・小川夏幹(おがわ・なつき)
2020年6月27日生まれ、東京都。二代目中村獅童の次男。2023年12月歌舞伎座『十二月大歌舞伎』第一部「今昔饗宴千本桜」で初お目見得。
古典歌舞伎と、NTTの技術をはじめとした最新のテクノロジーが融合した「超歌舞伎」。2016年に誕生した「超歌舞伎」が、歌舞伎座に初登場する。『今昔饗宴千本桜』は、歌舞伎の名作『義経千本桜』と、バーチャル・シンガーの初音ミクの代表曲である「千本桜」の世界観に着想を得て書き下ろされ、初演である「ニコニコ超会議2016」で上演された記念碑的な作品となっている。さらに、6月に3歳の誕生日を迎えた小川夏幹くんが初お目見得する。夏幹くんは、夏櫻丸(なつおうまる)を務める。本作には佐藤四郎兵衛忠信を勤める父・獅童、陽櫻丸(はるおうまる)と狐の精を務める陽喜くんのほか中村勘九郎、中村七之助らも出演し、『超歌舞伎』の歌舞伎座初上演、初お目見得の舞台を華やかに飾る。
公表するか、しないか、を迷っていたという。しかし、歌舞伎俳優に憧れを抱いた。「好きじゃないとできない仕事。幸いなことに陽喜が『やりたい』と言ってくれて初お目見得させてもらった。そうすると環境的に弟の夏幹も『僕もやりたい』と。歌舞伎役者として、指がないということは隠せる部分ではない。見えてしまいますから。歌舞伎役者にさせるべきじゃないのか、という問題もあったんですけど、やっぱり子どもの気持ちを尊重して、やらせようとなった」と経緯を振り返る。
「泣き虫でママっ子で大丈夫かなと心配もあったんですけど、子どもはお化粧するのがハードル。お化粧する最中に泣き出す」と明かす。その点で、先月に化粧のおけいこをした際に「泣いちゃうんじゃないかと思ったのに颯爽と歌舞伎座の楽屋に入った(笑)。この子は歌舞伎がやりたいんだなと思った」と笑わせる。化粧もすんなり済ませたが「クセなんでしょうね。いいとこばっかりなんですけど、悪い点を1つ挙げるとすると、なっちゃんはうれしくなると唇をペロペロしちゃう(笑)。白塗りをしている最中にうれしさで、唇をペロペロして、ちょっとした隈取りなんですけど口のところだけ剥げちゃって。だから公演をご覧になった時に、夏幹の唇が剥げているときはうれしくなっているんだなと思います」と伝えた。
改めて「報道の方も、これをどう報道するのか戸惑うと思う」とする。「歌舞伎もそうですけど、時代を変えていきたい。価値観、マイノリティ、コンプレックスなどの問題を1つの個性として受け入れられるような社会になってほしい。せっかく人前に立たせていただく職業なんですから。これだけグローバルな時代になった。1つの光、同じような境遇の方たちに勇気を与えるような存在になってくれればうれしい。そんな思いで公表することにしました」とする。
続けて「僕らは生まれてから普通に過ごして参りました。コロナ禍で緊急事態宣言で家族でいる時間も長く、夫婦でいろんな話もできました。歌舞伎役者になりたいと言ったわけですから、けいこに励んで一生懸命、前を見据えて力強く生きていってほしい」と夏幹くんにメッセージ。「『障がい者』、『ハンディキャップ』とか、いろいろな言い方がありますが外国では『チャレンジド』という言い方がある。『チャレンジド』ってカッコいいなと思います。前を見据えて、チャレンジする精神は僕もその気持ちを忘れたくない。超歌舞伎を歌舞伎座でやるのはチャレンジなので」と力強く語った。
「昔の時代だと、そういう子どもはなるべく表に出さない方がいいと言われていた時代もあったのかもしれないですけど、もうそういう時代じゃない。もうグローバルな時代。堂々と普通に接するのが1番。同情されたくないですし、かわいそうな役者として見ないでください。一般の子役。同じように、いち歌舞伎役者として、温かく見ていただきたいです」とファンにメッセージ。報道陣に向けて「これを言うことで、感動的にとらえていただきたいとか、一切ない。そこだけは強調させていただきたい。自由に書いていただきたい。今言ったことを包み隠さず、全て僕の言ったとおりに報じていただけたら、こんなにうれしいことはないです」と報道陣に伝えると「このことに関して全てお話しますけど、もう僕らにとっては普通のことなので、このことをお話するのはきょうで最後にしたいと思います」としていた。
■『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』あらすじ
神木である千本桜の咲き誇る神代の時代、この世を闇に落とさんと企む青龍の精の襲撃を受け、桜はその花を散らし、世界は闇に包まれ、神木を守護なす白狐や美玖姫はその難を数多の犠牲を伴って逃げ延びる。時は移り。枯れ果てた千本桜の周りで寂しく舞う蝶々は、記憶を失い逃げ延びた美玖姫の仮の姿。そこへ、白狐が転生した姿である佐藤忠信が現れる。神代の時代の記憶を残す忠信は、美玖姫に駆け寄るが…。
■プロフィール
・中村獅童(なかむら・しどう)/萬屋(よろずや)
1972年9月14日生まれ、東京都。初世中村獅童の長男。祖父は三世中村時蔵。1981年6月歌舞伎座『妹背山婦女庭訓』御殿の豆腐買娘おひろで二代目中村獅童を名乗り初舞台。
・小川陽喜(おがわ・はるき)
2017年12月18日生まれ、東京都。二代目中村獅童の長男。2022年1月歌舞伎座『壽 初春大歌舞伎』第一部「祝春元禄花見踊」で初お目見得。
・小川夏幹(おがわ・なつき)
2020年6月27日生まれ、東京都。二代目中村獅童の次男。2023年12月歌舞伎座『十二月大歌舞伎』第一部「今昔饗宴千本桜」で初お目見得。
2023/11/13