12月31日に行われる『RIZIN.45』(さいたまスーパーアリーナ)にて、バンタム級タイトルマッチで王者のフアン・アーチュレッタと対戦する挑戦者・朝倉海。今年7月の『超RIZIN.2』で一度は決定しながら、海の負傷による欠場で消滅したタイトルマッチが、5ヶ月の時を経てついに実現する。
欠場決定直後には「口だけで特別扱いのファイター。直前で逃げた弱虫」とアーチュレッタから厳しい言葉をかけられたが、決して反論することなく、ひたすら怪我の回復と練習に励んできた。その成果を爆発させ、再びRIZINベルトを自分の腰に巻くことを見据えている海に、ORICON NEWSは単独インタビューを敢行。試合に向けての意気込み、そして“世界基準”へリニューアルを始めたジム「JAPAN TOP TEAM」について聞いた。
■前回の欠場は「どこにもぶつけようのない悔しさがあった」“ケガの功名”でさらに進化
――対戦カード発表会見に出席されましたが、海さんが会見に出るのは久しぶりでは?
【海】たぶん2年ぶりぐらいです。最近はアメリカに修行に行ってるときにリモートで参加が多かったので、久しぶりで懐かしい感じでした。改めて試合が決まったんだと実感したし、身が引き締まりましたね。
――アーチュレッタ選手とのタイトルマッチが正式に発表された心境は?
【海】すごくうれしかったです。前回『超RIZIN.2』でこの試合が決まって、ファンのみんながすごく楽しみにしてくれていたのに、僕のケガで試合ができなくなったことが本当に悔しくて。ベルトも海外に流出してしまったし、自分としてすごく責任を感じていたので、このカードがまた組まれてアーチュレッタと戦えることがうれしいです。
――ファンもすごくガッカリしましたが、一番ガッカリしたのは海さん本人ですよね?
【海】(しみじみと)本当にそうですね。どこにもぶつけようのない悔しさがずっとあったので、今回の試合でそれを爆発させますよ。会見でも言いましたけど、欠場の原因となったヒザの負傷はほとんど治っていますし、今は練習もフルメニューができるようになっているので、そこは安心してください。
――ただ、格闘技は強くなるためには激しい練習が必要ですし、常にケガのリスクがある競技です。
【海】相手と倒し合う競技なのでケガのリスクは完全に避けられないんですけど、自分の体を知ることが大事ですね。自分はこの部分が硬いからストレッチをしないとケガをしやすいとか、試合のない期間は自分の体についてしっかり勉強をしました。体のケアはもちろんですけど、練習内容もしっかり考えて見直して、できるだけケガのリスクが少なく、かついいパフォーマンスを発揮できるメニューを見つけて取り組んでいます。
■「アーチュレッタはプラン遂行力が高いけど、自分には通用しない」ジム改革の狙いとは
――海さんが考える王者・アーチュレッタの“強さ”とは?
【海】すごく頭のいい選手で、ゲームプランをしっかり頭に入れてその通りに進めることができるし、相手の出方によって動きを変えることもでき、相手の嫌なところを攻められるので、すごく勝ち方を知っていると思います。プランを遂行するためにはスタミナも技術も必要で、それを兼ね備えているから全部が上手で、本当に完成されている選手です。
――アーチュレッタ選手は会見で「自分は相手の嫌なところで勝負をする。水の中に引きずり込んで溺れさせて疲れさせ、ヘロヘロにしてからフィニッシュしたい」とスタミナ勝負を予告していました。
【海】自分はそれに付き合うつもりはないし、絶対にそのプランにはさせないです。アーチュレッタに勝つには、一撃で仕留めることのできる武器を持っている選手じゃないと厳しいと思います。決定力のない選手は彼のプランに引き込まれてしまうけれど、自分は仕留められる打撃という武器を持っているので、勝てるという自信があります。
――ファイターとしての相性も悪くないということですね。
【海】それに、もう本当に研究して相手の特徴を理解できたし、やってくることもわかるので、それに合わせるというか潰す準備をしっかりしていきます。
――今回はタイトルマッチなので、勝利したらチャンピオンベルトが海さんの腰に戻ってきますが、あのベルトは「自分のものだ」という意識はありますか?
【海】RIZINをこれまで盛り上げてきたという自負がありますし、日本人として日本の団体を引っ張っていかなきゃいけないので、そういう意味では「絶対に僕があのベルトを持っていなくてはいけない」という思いはあります。
――アーチュレッタと対戦した扇久保博正選手も「RIZINのベルトを日本に取り戻してほしい」とおっしゃっていました。ファンからはもちろん、選手からもベルト奪還を期待されていると感じますか?
【海】そうですね、そこは感じるところはありますし、海外の選手がベルトを持っていてもRIZINが盛り上がらないですから。それに、アーチュレッタは試合がつまらないので、僕が王者になってもっと面白い試合をしたほうが絶対に盛り上がりますよ。
――対世界に向けて、所属ジムのトライフォース赤坂が「JAPAN TOP TEAM」にリニューアルして、練習内容やコーチ陣、所属選手も含めて新たな環境を作っていくと発表されました。海さんも意見を出されているのでしょうか?
【海】はい、僕は2回アメリカのメガジムに練習に行って、そこの環境や設備を知って、練習している選手とも手を合わせてきたことで、自分の日本のジムの環境が100%いいものではないとすごく感じました。変わらなきゃいけないとずっと感じていたなかで、兄貴がケラモフに負けてしまったこともあって(7月の『超RIZIN.2』)、この機会にチームとして変わってもっと強くなっていかなきゃいけない、そのためにコーチやトレーニングパートナーなども含めて見直しているとこです。直近の大みそかの試合で成果が出るには早いかもしれないですが、将来的に日本で強くなって海外で活躍できる選手が増える環境にしていきます。
――そのビジョンに賛同して、一緒に練習を希望する選手も増えそうですね。
【海】そういう人は受け入れたいと思いますし、すでに何人かの選手たちと練習も始めています。
■大みそかは相性が良くないが…「今年こそはファンのみんなと笑顔で年を越したい!」
――10月のRIZIN名古屋大会では、皇治選手との試合を榊原CEOから緊急で公開オファーされました。結局は実現しませんでしたが、海さんの中では実現度は高かったんでしょうか?
【海】はい、けっこう高くて自分は2日前くらいまでは試合をやると思っていました。本音を言うと、皇治選手との試合のオファーをもらったときは「みんなから求められているカードじゃない」というのがわかっていたので、すごく複雑な気持ちになったんです。でも、井上直樹選手の直前の欠場で名古屋大会がピンチになって、榊原社長が困っているなら助けたいという気持ちもあったので、スイッチを入れて「皇治選手とやろう!」と決めたのですが、いろんな条件が合わずに流れてしまいました。
――その名古屋大会では井上選手の代役として佐藤将光選手が緊急出場し、太田忍選手と対戦しました(判定2−1で佐藤の勝利)。同じバンタム級の海さんが見たあの試合の感想は?
【海】別に僕はそこをあんまり意識していないというか、もっと違うステージを目指しているから戦う可能性も低いと思って、あんまり興味を持って見ていなかったです。
――太田選手は以前から対戦表明しており、佐藤選手も試合後インタビューで海さんと試合をしたいと話していましたが?
【海】僕的には興味はないですし、ベルトを取って世界を視野に入れて戦っていこうと思っています。
――お兄さんの朝倉未来選手は大みそか大会について「地上波がなくなった時点で古い考え」と否定的な発言をされていましたが、海さんは“大みそかの試合”に対して特別な感情はあるのでしょうか?
【海】そうですね、やっぱりRIZINは大みそかに一番力を入れているし、日本の文化として「大みそかは格闘技」って楽しみにしているファンがすごく多いと思うので、そこを僕が盛り上げたいという気持ちはすごく持っています。
――海さんはこれまで大みそかに4回出場されていますが、戦績的にはあまり相性がよくないですね(※2018年はムン・ジェフンに判定勝利、19年はマネル・ケイプにTKO負け、20年は堀口恭司にTKO負け、21年はトーナメント準決勝で瀧澤謙太に判定勝利、決勝で扇久保博正に判定負けでトータル2勝3敗)。
【海】そうなんですよ(苦笑)。大みそかに強い選手と戦っているからですが、戦績としてはあまり勝てていないのも事実なので、今年こそ必ず勝って、応援してくれているファンの皆さんと一緒に笑顔で年を越したいです。
――負けた大みそかの年越しは、やはりちょっと寂しいでしょうか?
【海】自分の人生のなかで格闘技が一番大事なので、それで負けてしまった直後には気持ちのいい年越しはできないです。だから、今年こそは必ずベルトとともに清々しい気分で2024年を迎えたいと思います。必ず、です!
●『RIZIN.45』決定カード
・バンタム級タイトルマッチ
フアン・アーチュレッタ vs. 朝倉海
・フライ級タイトルマッチ
堀口恭司 vs. 神龍誠
・フェザー級
クレベル・コイケ vs. 斎藤裕
・フライ級
扇久保博正 vs. ジョン・ドッドソン
欠場決定直後には「口だけで特別扱いのファイター。直前で逃げた弱虫」とアーチュレッタから厳しい言葉をかけられたが、決して反論することなく、ひたすら怪我の回復と練習に励んできた。その成果を爆発させ、再びRIZINベルトを自分の腰に巻くことを見据えている海に、ORICON NEWSは単独インタビューを敢行。試合に向けての意気込み、そして“世界基準”へリニューアルを始めたジム「JAPAN TOP TEAM」について聞いた。
■前回の欠場は「どこにもぶつけようのない悔しさがあった」“ケガの功名”でさらに進化
――対戦カード発表会見に出席されましたが、海さんが会見に出るのは久しぶりでは?
【海】たぶん2年ぶりぐらいです。最近はアメリカに修行に行ってるときにリモートで参加が多かったので、久しぶりで懐かしい感じでした。改めて試合が決まったんだと実感したし、身が引き締まりましたね。
――アーチュレッタ選手とのタイトルマッチが正式に発表された心境は?
【海】すごくうれしかったです。前回『超RIZIN.2』でこの試合が決まって、ファンのみんながすごく楽しみにしてくれていたのに、僕のケガで試合ができなくなったことが本当に悔しくて。ベルトも海外に流出してしまったし、自分としてすごく責任を感じていたので、このカードがまた組まれてアーチュレッタと戦えることがうれしいです。
――ファンもすごくガッカリしましたが、一番ガッカリしたのは海さん本人ですよね?
【海】(しみじみと)本当にそうですね。どこにもぶつけようのない悔しさがずっとあったので、今回の試合でそれを爆発させますよ。会見でも言いましたけど、欠場の原因となったヒザの負傷はほとんど治っていますし、今は練習もフルメニューができるようになっているので、そこは安心してください。
――ただ、格闘技は強くなるためには激しい練習が必要ですし、常にケガのリスクがある競技です。
【海】相手と倒し合う競技なのでケガのリスクは完全に避けられないんですけど、自分の体を知ることが大事ですね。自分はこの部分が硬いからストレッチをしないとケガをしやすいとか、試合のない期間は自分の体についてしっかり勉強をしました。体のケアはもちろんですけど、練習内容もしっかり考えて見直して、できるだけケガのリスクが少なく、かついいパフォーマンスを発揮できるメニューを見つけて取り組んでいます。
■「アーチュレッタはプラン遂行力が高いけど、自分には通用しない」ジム改革の狙いとは
――海さんが考える王者・アーチュレッタの“強さ”とは?
【海】すごく頭のいい選手で、ゲームプランをしっかり頭に入れてその通りに進めることができるし、相手の出方によって動きを変えることもでき、相手の嫌なところを攻められるので、すごく勝ち方を知っていると思います。プランを遂行するためにはスタミナも技術も必要で、それを兼ね備えているから全部が上手で、本当に完成されている選手です。
――アーチュレッタ選手は会見で「自分は相手の嫌なところで勝負をする。水の中に引きずり込んで溺れさせて疲れさせ、ヘロヘロにしてからフィニッシュしたい」とスタミナ勝負を予告していました。
【海】自分はそれに付き合うつもりはないし、絶対にそのプランにはさせないです。アーチュレッタに勝つには、一撃で仕留めることのできる武器を持っている選手じゃないと厳しいと思います。決定力のない選手は彼のプランに引き込まれてしまうけれど、自分は仕留められる打撃という武器を持っているので、勝てるという自信があります。
――ファイターとしての相性も悪くないということですね。
【海】それに、もう本当に研究して相手の特徴を理解できたし、やってくることもわかるので、それに合わせるというか潰す準備をしっかりしていきます。
――今回はタイトルマッチなので、勝利したらチャンピオンベルトが海さんの腰に戻ってきますが、あのベルトは「自分のものだ」という意識はありますか?
【海】RIZINをこれまで盛り上げてきたという自負がありますし、日本人として日本の団体を引っ張っていかなきゃいけないので、そういう意味では「絶対に僕があのベルトを持っていなくてはいけない」という思いはあります。
――アーチュレッタと対戦した扇久保博正選手も「RIZINのベルトを日本に取り戻してほしい」とおっしゃっていました。ファンからはもちろん、選手からもベルト奪還を期待されていると感じますか?
【海】そうですね、そこは感じるところはありますし、海外の選手がベルトを持っていてもRIZINが盛り上がらないですから。それに、アーチュレッタは試合がつまらないので、僕が王者になってもっと面白い試合をしたほうが絶対に盛り上がりますよ。
――対世界に向けて、所属ジムのトライフォース赤坂が「JAPAN TOP TEAM」にリニューアルして、練習内容やコーチ陣、所属選手も含めて新たな環境を作っていくと発表されました。海さんも意見を出されているのでしょうか?
【海】はい、僕は2回アメリカのメガジムに練習に行って、そこの環境や設備を知って、練習している選手とも手を合わせてきたことで、自分の日本のジムの環境が100%いいものではないとすごく感じました。変わらなきゃいけないとずっと感じていたなかで、兄貴がケラモフに負けてしまったこともあって(7月の『超RIZIN.2』)、この機会にチームとして変わってもっと強くなっていかなきゃいけない、そのためにコーチやトレーニングパートナーなども含めて見直しているとこです。直近の大みそかの試合で成果が出るには早いかもしれないですが、将来的に日本で強くなって海外で活躍できる選手が増える環境にしていきます。
――そのビジョンに賛同して、一緒に練習を希望する選手も増えそうですね。
【海】そういう人は受け入れたいと思いますし、すでに何人かの選手たちと練習も始めています。
■大みそかは相性が良くないが…「今年こそはファンのみんなと笑顔で年を越したい!」
――10月のRIZIN名古屋大会では、皇治選手との試合を榊原CEOから緊急で公開オファーされました。結局は実現しませんでしたが、海さんの中では実現度は高かったんでしょうか?
【海】はい、けっこう高くて自分は2日前くらいまでは試合をやると思っていました。本音を言うと、皇治選手との試合のオファーをもらったときは「みんなから求められているカードじゃない」というのがわかっていたので、すごく複雑な気持ちになったんです。でも、井上直樹選手の直前の欠場で名古屋大会がピンチになって、榊原社長が困っているなら助けたいという気持ちもあったので、スイッチを入れて「皇治選手とやろう!」と決めたのですが、いろんな条件が合わずに流れてしまいました。
――その名古屋大会では井上選手の代役として佐藤将光選手が緊急出場し、太田忍選手と対戦しました(判定2−1で佐藤の勝利)。同じバンタム級の海さんが見たあの試合の感想は?
【海】別に僕はそこをあんまり意識していないというか、もっと違うステージを目指しているから戦う可能性も低いと思って、あんまり興味を持って見ていなかったです。
――太田選手は以前から対戦表明しており、佐藤選手も試合後インタビューで海さんと試合をしたいと話していましたが?
【海】僕的には興味はないですし、ベルトを取って世界を視野に入れて戦っていこうと思っています。
――お兄さんの朝倉未来選手は大みそか大会について「地上波がなくなった時点で古い考え」と否定的な発言をされていましたが、海さんは“大みそかの試合”に対して特別な感情はあるのでしょうか?
【海】そうですね、やっぱりRIZINは大みそかに一番力を入れているし、日本の文化として「大みそかは格闘技」って楽しみにしているファンがすごく多いと思うので、そこを僕が盛り上げたいという気持ちはすごく持っています。
――海さんはこれまで大みそかに4回出場されていますが、戦績的にはあまり相性がよくないですね(※2018年はムン・ジェフンに判定勝利、19年はマネル・ケイプにTKO負け、20年は堀口恭司にTKO負け、21年はトーナメント準決勝で瀧澤謙太に判定勝利、決勝で扇久保博正に判定負けでトータル2勝3敗)。
【海】そうなんですよ(苦笑)。大みそかに強い選手と戦っているからですが、戦績としてはあまり勝てていないのも事実なので、今年こそ必ず勝って、応援してくれているファンの皆さんと一緒に笑顔で年を越したいです。
――負けた大みそかの年越しは、やはりちょっと寂しいでしょうか?
【海】自分の人生のなかで格闘技が一番大事なので、それで負けてしまった直後には気持ちのいい年越しはできないです。だから、今年こそは必ずベルトとともに清々しい気分で2024年を迎えたいと思います。必ず、です!
●『RIZIN.45』決定カード
・バンタム級タイトルマッチ
フアン・アーチュレッタ vs. 朝倉海
・フライ級タイトルマッチ
堀口恭司 vs. 神龍誠
・フェザー級
クレベル・コイケ vs. 斎藤裕
・フライ級
扇久保博正 vs. ジョン・ドッドソン
2023/10/27