手塚治虫の代表作『鉄腕アトム』の一篇「地上最大のロボット」（1964年）を原案に、浦沢直樹が独自の視点と解釈でリメイクした同名漫画をアニメ化したNetflixシリーズ『PLUTO』。同作で、お茶の水博士が作り上げた高性能な少女型ロボット「ウラン」を演じている声優・鈴木みのりのコメントが、公開された。

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　「PLUTO」では、人間のように多彩に感情を表現する個性豊かなロボットが多く登場し、ウランもその一人。感情を感じ取る共感性を備えている。

　鈴木は役作りについて「相手の気持ちに寄り添うことに、とにかく意識を向けました」と述べ「相手の悲しみや憎しみの感情を感じ取ることは出来ても、そこから生まれる争いや理解し難い人間の行動の理由をわかってあげられないもどかしさみたいなものも感じながら挑みました」と高性能ロボットを演じた経験について振り返った。

　収録は「まるで千本ノックのようにセリフを収録しました」と時間をかけてウランの感情と向き合ったとのことで、その過程で心の支えとなったのはアトム役を演じた日笠陽子だ。「ウランの芝居に対して熱い感想をくださり、その言葉が今も私の糧になっています」とまるでアトムのように優しく見守ってくれたと日笠との共演を顧みた。

　本作は国内外に多くのファンを持つ作品で、そのアニメーション化は浦沢自身も「本当にやるんですか」と驚きの言葉を口にしたほど、並大抵のことではなかった。鈴木はオーディションの話が来た時の気持ちを「鉄腕アトムはもちろん、手塚治虫先生の作品も浦沢直樹さんの作品も、幼い頃から当たり前のように触れてきた。オーディションのお話を頂いた時は、背筋が伸びる思いでした」と言い、「オーディション資料からだけでも、痛いほど伝わる製作陣の皆様の熱意を“私自身もウランのように丁寧に感じとって役に挑まねば！”という気持ちでオーディションテープを収録しました」と振り返っている。

　本作は、動画配信サービス「Netflix」で、今月26日より独占配信がスタート。これに先駆け、20日に世界最速ジャパンプレミアの開催も決定。主人公ゲジヒト役の藤真秀、ゲジヒトが追うプルートゥ役の関俊彦が登壇する予定となっている。一般応募の期間は特設サイトにて本日（3日）正午から10月10日午後6時まで。

■ストーリー
憎しみの連鎖は、断ち切れるのか。

人間とロボットが＜共生＞する時代。
強大なロボットが次々に破壊される事件が起きる。調査を担当したユーロポールの刑事ロボット・ゲジヒトは犯人の標的が大量破壊兵器となりうる、自分を含めた＜7人の世界最高水準のロボット＞だと確信する。
時を同じくしてロボット法に関わる要人が次々と犠牲となる殺人事件が発生。＜ロボットは人間を傷つけることはできない＞にも関わらず、殺人現場には人間の痕跡が全く残っていなかった。2つの事件の謎を追うゲジヒトは、標的の1人であり、世界最高の人工知能を持つロボット・アトムのもとを訪れる。
「君を見ていると、人間かロボットか識別システムが誤作動を起こしそうになる。」まるで本物の人間のように感情を表現するアトムと出会い、ゲジヒトにも変化が起きていく。

そして事件を追う2人は世界を破滅へと導く史上最悪の＜憎しみの存在＞にたどり着くのだった―――。

■キャスト
ゲジヒト：藤真秀
アトム：日笠陽子
ウラン：鈴木みのり
モンブラン：安元洋貴
ノース2号：山寺宏一
ブランド：木内秀信
ヘラクレス：小山力也
エプシロン：宮野真守
プルートゥ：関俊彦
お茶の水博士：古川登志夫
天馬博士：津田英三
ヘレナ：朴ロ美
ダンカン：羽佐間道夫
アブラ―博士：山路和弘
ブラウ1589：田中秀幸