NHKは26日、NHK放送センター（東京都渋谷区）の業務用サーバー機器が外部からの不正アクセスを受け、従業者等の個人情報が漏えいしたおそれがあることが判明したと発表した。影響は2万3435人に及び、不正利用などの二次被害は確認されていないという。

　NHKは「不正アクセスによるNHK従業者等の個人情報漏えいのおそれについて」と題した書面を発表。「NHK放送センター（東京都渋谷区）の業務用サーバー機器が外部からの不正アクセスを受け、従業者等の個人情報が漏えいしたおそれがあることが判明しました」と報告し、漏えいした個人情報は「23,435人の『氏名』『メールアドレス』などです。現段階で不正利用などの二次被害は確認されていません」としている。不正アクセスを受けたサーバーには「受信契約者情報」「取材に関する情報」は含まれていないという。

　「漏えいのおそれがある個人情報」はNHK職員、スタッフ、委託業務従事者のアカウント情報2万3435人分で、「氏名」「メールアドレス」「部署、役職名」「内線番号」「ユーザID」「ハッシュ化されたパスワード」が該当する。

　7月31日にシステムへの侵害の可能性があることが判明後、「速やかに個人情報保護委員会へ報告するとともに、外部の調査機関にも協力を依頼していました」と経緯を説明。調査が終了し「個人情報が外部へ流出した明確な証拠は確認できなかった」と報告を受けているという。また、不正利用などの二次被害も現段階で確認されていない。しかし「個人情報漏えいの可能性を完全に否定することは難しいことから、個人情報が漏えいしたおそれのある方には、順次、電子メール等にて本人に通知します」としている。

　NHKは「関係者の皆様にご心配、ご迷惑をおかけし深くお詫びいたします。引き続きセキュリティ対策の強化に努めてまいります」と謝罪した。