大阪で今月22日より上演中(〜8月6日)、8月14日〜9月10日には東京で上演されるミュージカル『ファントム』。東京では追加公演が組まれるほど、注目されている同作に、シャンドン伯爵役で出演している大野拓朗。この舞台の後、コロナによるパンデミックで帰国を余儀なくされたハリウッド進出へ腰を据えて挑戦する予定だ。「この『ファントム』で新たな自分を見つけて、本格的にハリウッドへ挑戦していきたい」と意気込んでいる。
2010年に俳優デビューしてから、連続テレビ小説『わろてんか』や大河ドラマ『西郷どん』などの映像作品のみならず、ミュージカルでも活躍するようになり、いつしか膨らんでいった海外進出という夢。19年7月31日に事務所を退所し、渡米。語学学校に通って英語力強化に努めていた矢先、Covid-19のパンデミックにより7ヶ月ほどで帰国を余儀なくされた。帰国後は、『プロデューサーズ』をはじめ、舞台作品への出演がひっきりなし。
「アメリカに行って頑張ろうと思っていたけど、コロナ禍で帰国して、ありがたいことにいろいろお声がけいただいて。参加させていただいた作品一つひとつ、全てが本当にめぐり合えてよかった、と思える作品ばかりで、自分自身、成長を止めることなく過ごせたように思います」と感謝の気持ちでいっぱいだ。
今年1月から大阪・東京で上演されたミュージカル『「進撃の巨人」-the Musical-』のエルヴィン・スミス役も評判となり、新たなファン層も開拓。
「僕にとっても新しい挑戦だったのですが、これまでずっと僕を応援してくださった方たちにとっても、2.5次元作品といういままでにないエンタメ体験になったと思うんですね。一方で、漫画・アニメのファンの方が僕のことを知るきっかけにもなってくれました。皆さんを喜ばせたい、楽しませたい、感動させたいという思いで、この仕事をしているので、新しいことに挑戦する意義を実感することができて、僕自身うれしかったですし、これからも表現の幅を広げる挑戦をし続けていきたい、と思いました」
新たに挑んでいる作品『ファントム』は、フランスの小説家ガストン・ルルーのベストセラー小説『オペラ座の怪人』を原作に、脚本家アーサー・コピットと作曲家モーリー・イェストンの黄金コンビにより誕生したミュージカル。日本では、2004年に初演され、19年には城田優がファントム役を演じ、演出も手がけて話題を呼んだ。今回の公演では、引き続き、城田が演出、主演(加藤和樹とダブルキャスト)を務め、さらに大野とダブルキャストでシャンドン伯爵も演じる。実は、大野への出演オファーは城田からの直電話だった。
「優くんとはこれまで共演したことがなかったんです。でもミュージカル『ロミオ&ジュリエット』のロミオ役の先輩後輩(城田は2011年と13年、大野は17年と19年に出演)という縁もあって、何度かお会いしてお話する機会があって、連絡先は交換していました。そんな優くんから突然、ショートメールで『今、電話していい?』って。思いがけなかったですね。電話に出たら、『シャンドン伯爵をやってほしい』と。今回の『ファントム』にかける熱い思いが十分に伝わる電話でした。これまで僕が出演した作品を見てくださっていたこともわかって、うれしかったです」。
『ファントム』は、怪人ファントムを一人の青年エリックとして描き、その人物像に焦点をあてたストーリーと独創的な楽曲によって、『オペラ座の怪人』を原作としたほかの多くの戯曲と一線を画す。
「この作品の魅力の一つは、生まれつき醜い顔を持ち、仮面でその顔を隠しながら孤独に生きるエリックと、純粋で誰からも愛される天使のようなクリスティーヌ、そして、オペラ座のパトロンの一人でもあるシャンドン伯爵の三角関係。シャンドン伯爵も決して遊びではなく、誠意をもってクリスティーヌを愛している。シャンドンがどれだけ輝くかで、エリックの闇が深く濃くなるところが、ポイントです。直接描かれないキャラクターのバックグラウンドまで想像が膨らむ美しい旋律の歌も加わって、より感情移入して楽しんでいただけると思います」
『ファントム』の後、改めてハリウッド進出に向けてギアを入れ直す考えだ。「30歳で独立して、あっという間に35歳になっちゃう(誕生日は1988年11月14日)」と、笑いを交えながらも真剣だ。
「ハリウッドで多様化が進んで、本当に狭き門だった間口が少しずつ広がってきていると思います。いいことばかりではないのは承知の上で僕が魅力に感じるのは、チャンスをつかんだ時に、そこでちゃんと結果を出せれば、次につながるところ。そういうところで夢を追いかけてみたい、と思うんです。だから自分自身でしっかり力をつけていかなきゃいけない。でも、努力して力をつけて、発揮できれば成功できる。そう信じて挑戦してみたいんです」
『ファントム』でどんな光輝くシャンドン伯爵を魅せてくれるのか。次の挑戦につながる大野の新たな一面に期待したい。
2010年に俳優デビューしてから、連続テレビ小説『わろてんか』や大河ドラマ『西郷どん』などの映像作品のみならず、ミュージカルでも活躍するようになり、いつしか膨らんでいった海外進出という夢。19年7月31日に事務所を退所し、渡米。語学学校に通って英語力強化に努めていた矢先、Covid-19のパンデミックにより7ヶ月ほどで帰国を余儀なくされた。帰国後は、『プロデューサーズ』をはじめ、舞台作品への出演がひっきりなし。
「アメリカに行って頑張ろうと思っていたけど、コロナ禍で帰国して、ありがたいことにいろいろお声がけいただいて。参加させていただいた作品一つひとつ、全てが本当にめぐり合えてよかった、と思える作品ばかりで、自分自身、成長を止めることなく過ごせたように思います」と感謝の気持ちでいっぱいだ。
今年1月から大阪・東京で上演されたミュージカル『「進撃の巨人」-the Musical-』のエルヴィン・スミス役も評判となり、新たなファン層も開拓。
「僕にとっても新しい挑戦だったのですが、これまでずっと僕を応援してくださった方たちにとっても、2.5次元作品といういままでにないエンタメ体験になったと思うんですね。一方で、漫画・アニメのファンの方が僕のことを知るきっかけにもなってくれました。皆さんを喜ばせたい、楽しませたい、感動させたいという思いで、この仕事をしているので、新しいことに挑戦する意義を実感することができて、僕自身うれしかったですし、これからも表現の幅を広げる挑戦をし続けていきたい、と思いました」
新たに挑んでいる作品『ファントム』は、フランスの小説家ガストン・ルルーのベストセラー小説『オペラ座の怪人』を原作に、脚本家アーサー・コピットと作曲家モーリー・イェストンの黄金コンビにより誕生したミュージカル。日本では、2004年に初演され、19年には城田優がファントム役を演じ、演出も手がけて話題を呼んだ。今回の公演では、引き続き、城田が演出、主演(加藤和樹とダブルキャスト)を務め、さらに大野とダブルキャストでシャンドン伯爵も演じる。実は、大野への出演オファーは城田からの直電話だった。
「優くんとはこれまで共演したことがなかったんです。でもミュージカル『ロミオ&ジュリエット』のロミオ役の先輩後輩(城田は2011年と13年、大野は17年と19年に出演)という縁もあって、何度かお会いしてお話する機会があって、連絡先は交換していました。そんな優くんから突然、ショートメールで『今、電話していい?』って。思いがけなかったですね。電話に出たら、『シャンドン伯爵をやってほしい』と。今回の『ファントム』にかける熱い思いが十分に伝わる電話でした。これまで僕が出演した作品を見てくださっていたこともわかって、うれしかったです」。
『ファントム』は、怪人ファントムを一人の青年エリックとして描き、その人物像に焦点をあてたストーリーと独創的な楽曲によって、『オペラ座の怪人』を原作としたほかの多くの戯曲と一線を画す。
「この作品の魅力の一つは、生まれつき醜い顔を持ち、仮面でその顔を隠しながら孤独に生きるエリックと、純粋で誰からも愛される天使のようなクリスティーヌ、そして、オペラ座のパトロンの一人でもあるシャンドン伯爵の三角関係。シャンドン伯爵も決して遊びではなく、誠意をもってクリスティーヌを愛している。シャンドンがどれだけ輝くかで、エリックの闇が深く濃くなるところが、ポイントです。直接描かれないキャラクターのバックグラウンドまで想像が膨らむ美しい旋律の歌も加わって、より感情移入して楽しんでいただけると思います」
『ファントム』の後、改めてハリウッド進出に向けてギアを入れ直す考えだ。「30歳で独立して、あっという間に35歳になっちゃう(誕生日は1988年11月14日)」と、笑いを交えながらも真剣だ。
「ハリウッドで多様化が進んで、本当に狭き門だった間口が少しずつ広がってきていると思います。いいことばかりではないのは承知の上で僕が魅力に感じるのは、チャンスをつかんだ時に、そこでちゃんと結果を出せれば、次につながるところ。そういうところで夢を追いかけてみたい、と思うんです。だから自分自身でしっかり力をつけていかなきゃいけない。でも、努力して力をつけて、発揮できれば成功できる。そう信じて挑戦してみたいんです」
『ファントム』でどんな光輝くシャンドン伯爵を魅せてくれるのか。次の挑戦につながる大野の新たな一面に期待したい。
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2023/07/30