格闘家の武尊が、現地時間24日にフランス・パリで行われた『Impact in Paris』でISKA世界スーパーライト級王者のベイリー・サグデンと対戦し、1年ぶりの復帰戦で左ハイキックにより豪快なKO勝利を飾った。

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　昨年6月の『THE MATCH 2022』での那須川天心戦以来、休養期間とK-1離脱を経て迎えた復帰戦は、初めての海外のリング。ABEMAと日本人格闘家初の専属“PPVファイター”契約を締結し、ファイトマネーとは別に最低保証1億円という破格の報酬も試合前に大きな話題を呼んだ。

　前日計量が不手際により進行がスムーズに行かず、サグデンが契約体重を400グラムオーバーするなど、集中力が削がれるピンチも多々あったが、リングに上がればそこには進化した“クラッシャー”武尊の姿があった。1ラウンドから前に出続けてパンチとキックを繰り出し、サグデンに返されてもお構いなしに攻め続ける。

　迎えた3ラウンド、ボディへのパンチでダウンを奪うと、立ち上がったサグデンに左ミドルで2度目のダウンに追い込んだが、なんとかサグデンが立ち上がり第4ラウンドへ。勢いが増した武尊がパンチを連打するとサグデンはスタンディングダウン。しかしここでもサグデンが脅威のタフさでこのラウンドをしのぎきると、判定決着の可能性が高まってくる。

　そして運命の最終第5ラウンド、KOを狙って武尊がさらに前へ出て連打を繰り出すと、サグデンは圧力に負けてロープ際に追いやられる。そして終了間際のタイミングで武尊の左ハイキックがヒットし、サグデンが力なく崩れ去るとレフェリーが試合をストップ。見事なKO勝利に武尊はトップロープからのムーンサルト（バク宙）を披露し、マイクを握るとフランス語であいさつした。

　完全復活を遂げた武尊の次の舞台は、アジア最大規模の格闘技団体『ONEチャンピオンシップ』。天心を最も追い込んだ強豪戦士のロッタンとの戦いを目指して、さらに厳しい道を歩んでいく。