俳優の北川景子(36)が、人気アニメ「美少女戦士セーラームーン」の物語の最終章を描く新作映画・劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」≪後編≫(30日公開)で、物語の重要な鍵を担うセーラーコスモスの声を担当している。北川にとって「人生そのもの」だという「美少女戦士セーラームーン」。新人時代、今を振り返り、まさに“ミラクルロマンス”といえる運命的なつながりを持つ今作への強い思いをインタビューで語ってくれた。
■実写版でデビューも挫折の連続 新人時代の自分に一言「大丈夫だよ」
出会いは幼稚園時代。雑誌『なかよし』に連載されていた武内直子氏との原作に出会い、「絵のかわいさ、色づかい、コスチュームやアクセサリー、全部がキラキラと輝いていて、こんなふうになりたい!と思いました。少し年上の大人っぽくてかわいいお姉さん。いざ変身すれば強い。力をあわせて敵に立ち向かっていく姿はかっこよくて。私にとっては雷が落ちたような、衝撃の出会いでした」と懐かしむ。
その後、高校在学中にスカウトで事務所入りし、初めて受けたオーデションが2003年から放送された実写の特撮ドラマ「美少女戦士セーラームーン」(TBS系)だった。「自分のなかで勝手に運命を感じました。自分が芸能界に入るタイミングで、実写化されるなんて。。私はずっとレイちゃんが好きだったので、オーデションでもレイちゃんがやりたい、と言っていたんですが…まさか合格するとは思いませんでした」。
念願のセーラーマーズ/火野レイ役を射止めたが「オーデションのときは誰よりも「美少女戦士セーラームーン」が好き、レイちゃんが好きで自信満々で行ったのに、会場には「美少女戦士セーラームーン」が好きな子で、歌ったり踊ったり才能があふれているかわいい子たちがたくさんいたんです。一気に自信を失ってしまったので、合格と聞いても信じられなかったです。こんなにすごい女の子たちがいるんだって自信がない状態から飛び込みました」。順風満帆に思えるスタートながら、デビュー作だったからこそ多くの挫折も経験した。
「まったくキャリアのない状況、初仕事だったので毎日泣いていましたね。どうしていいのかわからなかった。なにもわからない状態から始めたので、夢を持ってきたけど毎日辛かったです。でも、大好きな作品だから、頑張ろうと、いいものにしなきゃという責任感だけで頑張っていました。『レイちゃんを演じるのは自分しかいない』という自信を持とうと。どれだけ実写版「美少女戦士セーラームーン」を楽しみに待っている人がいるかくらいは想像できるから、その思いだけで頑張っていました」。
そんな自分に今声をかけるなら…「あの頃は毎日焦っていて、こんなんじゃだめだと、つらかったです。セーラー戦士のなかでもキャリアの格差を感じて足を引っ張っているな、と。でも、自分を信じないでいても、仕方ない。だから『落ち着いて、大丈夫だよ』と言いたいですね」と、やさしい眼差しをかつての自分に向けた。
■声優挑戦を“セーラー戦士”たちが後押し 今作の鑑賞後は集合写真をアップ?「みんなで撮りたい」
実写の撮影は14ヶ月。「朝昼晩ご飯を一緒に食べて、大変な撮影を乗り越えてきた戦友です。それぞれの場所でそれぞれが頑張っていることが勇気になります」。当時共演した北川、沢井美優、泉里香、安座間美優、小松彩夏“の”セーラー5戦士”とは今でも度々交流する仲だ。今回、オファーをいただいた当初は、実写ではセーラーマーズ/火野レイ役だった自分が、セーラーコスモスというまた異なった役柄を演じることに「自分でいいのか」という驚きもあったそう。
「私が演じるのはセーラームーンの遠い未来の究極の姿。私のなかでのセーラームーンは三石琴乃さんか、実写の沢井美優さんのどちらかしかしっくりこなかったんです。だからどうなんだろう、と自分のなかに迷いがありました。だけど、みんなが『絶対やったほうがいい』と、実写放送から20年のタイミングで自分たちのなかから「美少女戦士セーラームーン」という作品に携わる戦士が出るのは、うれしいからやってほしいといってもらえて。それが本当に決め手になりました」と後押しを受けた。
ちなみに、そんな“戦士”たちとは今でも定期的に集まり、その集合写真が毎回、SNSでも話題を呼んでいる。「みなさん、あの写真にはそろそろ飽きてると思うんですけど(笑)。『どうする?撮る?でもせっかく集まったなら撮りたいよね』ってなっちゃうんです(笑)。今回の作品は、多分私が出ていなくてもみんな観に行くと思うし、観てほしい。それか、みんなで観に行きたいです。映画館の看板の前で、みんなで撮りたいです」と変わらぬ関係性をのぞかせていた。
■「感じたままに演じてくれたら絶対いいものになる」三石琴乃の助言に感謝
今作では、新たなる敵“シャドウ・ギャラクティカ”が出現し、次々と仲間が狙われていく中、セーラームーンたちが再び戦いに身を投じていくストーリー。コスモスを演じるにあたって「いろんなものを超越した、人間でもなく戦士でもなく女神のような輝き、すべてを包み込む優しさや柔らかさ、でもつらいことや厳しいことを乗り越えてきた強さもある。それを声で表現するのはすごく難しいこと。戦士たちを包み込むような聖母といったイメージをもってやりたいな、と思いました」と意識したという。
実際にアフレコでは「難しさしかなかった。声優の仕事は慣れておらず、男の子の役はやったことがあったんですが、女性を演じるのは初めて。声の高さやボリュームを探るのも難しかったです。どのくらい声を張って声量を出したらいいのか…。テストで監督と微調整をしたのですが、まず微調整もそのものに慣れていない。普段は体込みの芝居をすることが圧倒的に多いのですごく難しかったです。マイクの前に立つのも緊張しました」と苦戦。
そんななか「参考のためのガイド入りの映像をいただいたんですが、そこでコスモスを演じていたのが三石さんだったんです。聞いたときは震えてしまいました。その後、三石さんに連絡したら『これはガイドでしかないし、景子ちゃんが感じたままに演じてくれたら絶対いいものになるから、楽しんで』と。ずっと「美少女戦士セーラームーン」を引っ張っていた三石さんから歓迎していただいたことが勇気になりました」と長年、主演・セーラームーン/月野うさぎ役を務めてきた三石琴乃に励まされたそう。
三石といえば2021年4月期の主演ドラマ『リコカツ』で北川の母役を演じた。「三石さんと「美少女戦士セーラームーン」で共演できることは、作品とのご縁はもちろん、三石さんとのご縁も感じてうれしかったです。毎回自分にとって大切な作品でご一緒する三石さんとは前世でなにかあったのでは、と思ってしまうほど、すごくご縁を感じます。まさか『リコカツ』から2年で、またご一緒できるとは。あのときは三石さんが映像の現場には慣れていないと飛び込んできてくださった。今回は私が三石さんのフィールドに飛び込んで…こういった交流が続いていることもうれしく思います」と喜ぶ。
役者人生のスタートとなり、かけがえのない縁を運び、そして今、重要なキャラクターとして再び関わることになった「美少女戦士セーラームーン」。「私にとって人生そのもの。幼稚園のときから私のそばにあって大好きで。こんなかっこいい女の子になりたいと思い、デビューし、演じさせてもらって。その仲間たちと今もつながっていて、人生を支えてくれた。私にとって大きな存在、“人生”そのもののような感じがします」。
■実写版でデビューも挫折の連続 新人時代の自分に一言「大丈夫だよ」
出会いは幼稚園時代。雑誌『なかよし』に連載されていた武内直子氏との原作に出会い、「絵のかわいさ、色づかい、コスチュームやアクセサリー、全部がキラキラと輝いていて、こんなふうになりたい!と思いました。少し年上の大人っぽくてかわいいお姉さん。いざ変身すれば強い。力をあわせて敵に立ち向かっていく姿はかっこよくて。私にとっては雷が落ちたような、衝撃の出会いでした」と懐かしむ。
その後、高校在学中にスカウトで事務所入りし、初めて受けたオーデションが2003年から放送された実写の特撮ドラマ「美少女戦士セーラームーン」(TBS系)だった。「自分のなかで勝手に運命を感じました。自分が芸能界に入るタイミングで、実写化されるなんて。。私はずっとレイちゃんが好きだったので、オーデションでもレイちゃんがやりたい、と言っていたんですが…まさか合格するとは思いませんでした」。
念願のセーラーマーズ/火野レイ役を射止めたが「オーデションのときは誰よりも「美少女戦士セーラームーン」が好き、レイちゃんが好きで自信満々で行ったのに、会場には「美少女戦士セーラームーン」が好きな子で、歌ったり踊ったり才能があふれているかわいい子たちがたくさんいたんです。一気に自信を失ってしまったので、合格と聞いても信じられなかったです。こんなにすごい女の子たちがいるんだって自信がない状態から飛び込みました」。順風満帆に思えるスタートながら、デビュー作だったからこそ多くの挫折も経験した。
「まったくキャリアのない状況、初仕事だったので毎日泣いていましたね。どうしていいのかわからなかった。なにもわからない状態から始めたので、夢を持ってきたけど毎日辛かったです。でも、大好きな作品だから、頑張ろうと、いいものにしなきゃという責任感だけで頑張っていました。『レイちゃんを演じるのは自分しかいない』という自信を持とうと。どれだけ実写版「美少女戦士セーラームーン」を楽しみに待っている人がいるかくらいは想像できるから、その思いだけで頑張っていました」。
そんな自分に今声をかけるなら…「あの頃は毎日焦っていて、こんなんじゃだめだと、つらかったです。セーラー戦士のなかでもキャリアの格差を感じて足を引っ張っているな、と。でも、自分を信じないでいても、仕方ない。だから『落ち着いて、大丈夫だよ』と言いたいですね」と、やさしい眼差しをかつての自分に向けた。
■声優挑戦を“セーラー戦士”たちが後押し 今作の鑑賞後は集合写真をアップ?「みんなで撮りたい」
実写の撮影は14ヶ月。「朝昼晩ご飯を一緒に食べて、大変な撮影を乗り越えてきた戦友です。それぞれの場所でそれぞれが頑張っていることが勇気になります」。当時共演した北川、沢井美優、泉里香、安座間美優、小松彩夏“の”セーラー5戦士”とは今でも度々交流する仲だ。今回、オファーをいただいた当初は、実写ではセーラーマーズ/火野レイ役だった自分が、セーラーコスモスというまた異なった役柄を演じることに「自分でいいのか」という驚きもあったそう。
「私が演じるのはセーラームーンの遠い未来の究極の姿。私のなかでのセーラームーンは三石琴乃さんか、実写の沢井美優さんのどちらかしかしっくりこなかったんです。だからどうなんだろう、と自分のなかに迷いがありました。だけど、みんなが『絶対やったほうがいい』と、実写放送から20年のタイミングで自分たちのなかから「美少女戦士セーラームーン」という作品に携わる戦士が出るのは、うれしいからやってほしいといってもらえて。それが本当に決め手になりました」と後押しを受けた。
ちなみに、そんな“戦士”たちとは今でも定期的に集まり、その集合写真が毎回、SNSでも話題を呼んでいる。「みなさん、あの写真にはそろそろ飽きてると思うんですけど(笑)。『どうする?撮る?でもせっかく集まったなら撮りたいよね』ってなっちゃうんです(笑)。今回の作品は、多分私が出ていなくてもみんな観に行くと思うし、観てほしい。それか、みんなで観に行きたいです。映画館の看板の前で、みんなで撮りたいです」と変わらぬ関係性をのぞかせていた。
■「感じたままに演じてくれたら絶対いいものになる」三石琴乃の助言に感謝
今作では、新たなる敵“シャドウ・ギャラクティカ”が出現し、次々と仲間が狙われていく中、セーラームーンたちが再び戦いに身を投じていくストーリー。コスモスを演じるにあたって「いろんなものを超越した、人間でもなく戦士でもなく女神のような輝き、すべてを包み込む優しさや柔らかさ、でもつらいことや厳しいことを乗り越えてきた強さもある。それを声で表現するのはすごく難しいこと。戦士たちを包み込むような聖母といったイメージをもってやりたいな、と思いました」と意識したという。
実際にアフレコでは「難しさしかなかった。声優の仕事は慣れておらず、男の子の役はやったことがあったんですが、女性を演じるのは初めて。声の高さやボリュームを探るのも難しかったです。どのくらい声を張って声量を出したらいいのか…。テストで監督と微調整をしたのですが、まず微調整もそのものに慣れていない。普段は体込みの芝居をすることが圧倒的に多いのですごく難しかったです。マイクの前に立つのも緊張しました」と苦戦。
そんななか「参考のためのガイド入りの映像をいただいたんですが、そこでコスモスを演じていたのが三石さんだったんです。聞いたときは震えてしまいました。その後、三石さんに連絡したら『これはガイドでしかないし、景子ちゃんが感じたままに演じてくれたら絶対いいものになるから、楽しんで』と。ずっと「美少女戦士セーラームーン」を引っ張っていた三石さんから歓迎していただいたことが勇気になりました」と長年、主演・セーラームーン/月野うさぎ役を務めてきた三石琴乃に励まされたそう。
三石といえば2021年4月期の主演ドラマ『リコカツ』で北川の母役を演じた。「三石さんと「美少女戦士セーラームーン」で共演できることは、作品とのご縁はもちろん、三石さんとのご縁も感じてうれしかったです。毎回自分にとって大切な作品でご一緒する三石さんとは前世でなにかあったのでは、と思ってしまうほど、すごくご縁を感じます。まさか『リコカツ』から2年で、またご一緒できるとは。あのときは三石さんが映像の現場には慣れていないと飛び込んできてくださった。今回は私が三石さんのフィールドに飛び込んで…こういった交流が続いていることもうれしく思います」と喜ぶ。
役者人生のスタートとなり、かけがえのない縁を運び、そして今、重要なキャラクターとして再び関わることになった「美少女戦士セーラームーン」。「私にとって人生そのもの。幼稚園のときから私のそばにあって大好きで。こんなかっこいい女の子になりたいと思い、デビューし、演じさせてもらって。その仲間たちと今もつながっていて、人生を支えてくれた。私にとって大きな存在、“人生”そのもののような感じがします」。
2023/06/30