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Aマッソ×大森時生P『滑稽』インタビュー 実験的な笑い「思った以上に成功してる」

 お笑いコンビ・Aマッソが企画・演出・出演者を兼ね、昨年末にBSテレ東にて放送した『Aマッソのがんばれ奥様ッソ!』の演出を務めたテレビ東京・大森時生プロデューサーが担当した『滑稽』が、先月25日と26日に東京・草月ホール、今月13日と14日に大阪・IMP ホールで行われた。

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 現在アーカイブ中の配信では、配信ならではの一部編集が加えられた特別版を届け、3月31日の午後7時まで配信チケットがPIA LIVE STREAMで販売されており(2500円)、同日中は何回でも視聴することができる。

 公演を終え、Aマッソと大森プロデューサーがインタビューに応じた。

■テレ東とのタッグで「ネタに集中できた」「ストレスフリー」

――東京公演と大阪公演を終えて率直な感想はいかがですか。

加納
別に失敗すると思ってたわけじゃないけど、思った以上に成功してるかもっていうのが率直な感想です。もうちょっとやっぱり不安要素が多かったんで。半々ぐらいの心持ちでやってたんで、全然いけてるというのはありますね。

――想像以上に多かったと感じるリアクションはありました?

加納
どうだろう。でも、ほんまに1回も客席で見てないから、1回ぐらい客席で観たいなっていう気持ちがはありますね。袖で見るのとは違うんで。でも嫌なんでしょうね。私もちょこちょこ嫌でした(笑)。自分ではわざわざチケット買わない。怖いのが嫌だから(笑)。

――お客さんとしてはおそらく来ないだろうと。

加納
はい(笑)。ただ、お笑いを見に来たお客さんにやったということがでかいなって改めて思いましたね。同じ内容を演劇という形で出したらまた全然意味が違う。うちらが普段お笑い芸人としてやっているお笑いライブを違うテイストでやることに食いついてくれたお客さんの前でやることが何かでかかった気はしますね。

――普段の単独とは異なり、テレビ東京とのタッグを組む形でのライブでしたが、実際やってみて感じたことはありますか?

加納
やっぱりプロ集団っていうか。セットもやし、映像もやし。あと自分の演出じゃない分普段のイライラがないというか(笑)。総合的に自分が俯瞰で見ないといけないことがそんなにないから気が楽。ネタに集中できた感じがしますね。

村上
単独だとピリピリしてる。「何の時間?」ってめっちゃ言うんで(笑)。それがないです。ストレスフリー。

■掛け合わせの可能性は広がる 村上の表情アピールに加納「真顔で6種類あるからな(笑)」

――今回新しくチャレンジをしてみて得られた学びはありますか?

加納
「意外とお笑いって柔軟なコンテンツじゃなかったんやな」っていうのがみんなの後ろ向きの反応とかを見て思ったりはしました。音楽とお笑いのコラボとかは割とありますけど、全てが全て成功しているかはわからへん。今回の「滑稽」のようなジャンルの掛け合わせも、もしかしたら他の人らがやっていくべきかみ合わせかもしれない。ウチらはウチらでもしかするとまた別のジャンルの組み合わせをやるかもしれへんし。そういう掛け合わせの可能性をあまり尻込みせずに今後もやれるのかなという気はしましたね。

――逆にもっとこういうところをやってみたかったというのはありますか?

加納
もうちょっと自分がお笑い芸人っていうのを背負っていなければ、お笑いが減るかもしれへんけど、もっと会場の仕掛けとかの演出部分でもしかしたら何か楽しめる部分はあるかもしれないですね。可能性としては。ただそうすると、笑わせなくてもいいが強くなりすぎるかもしれないから、難しい。

――会場の仕掛けはリアル公演特有ですよね。そんな今回は東京と大阪での2公演でしたが、実際場所によって違いはあったりしましたか?

加納
大森さんは客席から見てる分、結構違いを感じたんですよね?

大森
そうですね。結構違うなと思いました。笑いが起こる場所とか、終わった後の雰囲気とか。東京の方が拍手感があって、ざわつきが強かったですね。

加納
終わった瞬間にお喋りをすぐ始めたのは大阪だったらしいですね。あとVTRとネタ交互だったんですけど、映像の空気感とか感情をそこまで引きずらんのが大阪という感じですね。

――逆にリアルではなく配信だからこそこういったところを楽しんで欲しいという部分はありますか?

加納
大阪の会場は割と大きかったんで後ろの席の人は表情とかはあんまり見えてなかったと思うので、その辺は楽しんでもらえるかなっていう感じはしますね。全然違うと思います。配信は絶対見た方がいいと思います。

村上
絶対見て。表情を。

加納
演じ分けてるよな、うちの女優は顔で(笑)。真顔で6種類あるからな(笑)。

■「未知への興奮」が大きな要素 村上「ウチらのこと好きだったら見てほしい」

大森
加納さん村上さんお2人とも怖いものというか不気味なものみたいなものは得意じゃない感じなんですか?

加納
私の方が無理やけど、村上も得意ではないよね?

村上
ホラー映画は苦手かも。

加納
うん。でも、私がもしホラーが好きやったら逆に引き受けていたかなっていうのはちょっと考えましたね。何か未知への興奮であるじゃないですか。多分ウチらのお客さんも得意な人多くないだろうと勝手に思ってたから、新しい初めての感情みたいなのも生まれさせられるというか。そこがちょっと大きな要素だったじゃないですか。
笑いは笑い声を上げさせるからわかりやすいけど、どういう感情になって帰らせるかへの挑戦でもあったんで。そこはちょっと演劇っぽいけど。うちらが手触り感をあまりわかっていないのが良かったかもしれない。ホラーって怖いじゃないですか。怖いっていう感情にも見て良かったらお客さんはついてくるんやっていうのがやっぱ発見やし、ホラーに需要があるんやなっていうのは今までわかんなかったんで、学びでしたね。

大森
あとツイッターで「滑稽」だけで調べると、ライブとは関係なく思った以上に世の中で嫌なことつぶやかれてる人多いなって思いますね。いろんな人がいろんな方向に何か大きめの呪いを振りまいてる感じがして面白い。「滑稽」という言葉を使ってツイートする人ってみんな本当に嫌な文章を書いてる(笑)。

加納
それも学びですよね。ないよね、「滑稽」でエゴサすること(笑)。

大森
おすすめかもしれないですね。この公演のこともたまに入ってくるけど、ほとんど「あの人のあの行動は本当に滑稽な」みたいな。

――ありがとうございます。では、最後にまだ見ていない方へぜひメッセージをお願いいたします。

加納
「こういう感情になりたい」と思って見る人は無理かもしれんけど、「どういう感情になるんやろう」っていうものに対してアンテナ張ってくれてる人にはすごいおすすめかなと思います。人によってなる感情はもしかして違うかもしれんし。

村上
ウチらのこと好きだったら見てほしい。好きじゃなくてもみてほしい。

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