笑福亭鶴瓶（71）が26日、ニッポン放送『笑福亭鶴瓶日曜日のそれ』（毎週日曜　後4：00）に生出演し、22日に66歳で急逝した一番弟子・笑福亭笑瓶さんの思い出を語った。

　笑瓶さんは1981年に鶴瓶に弟子入りした。鶴瓶もまだ若かったが、そこには師匠・六代目笑福亭松鶴さんのはからいがあったという。「いろんなタイプの噺家をそろえたかったんだと思う」と想像した。

　笑瓶さんの人柄にふれ「天性の人に好かれるものを持っている」としみじみ。「特にかわいがられていたのは（笑福亭）仁鶴兄さんですよ。俺が直立不動なのに…」「笑瓶とヨーロッパも旅行に一緒に行ってるねんで」と驚かせた。

　明石家さんま、ダウンタウンをはじめ、東京の太田プロダクションに移籍後は、片岡鶴太郎、山田邦子らから愛された。鶴瓶は「売れさせたかった」と上京を後押ししたことを明かし、「大阪の落語家がマスコミで暴れてほしいというのがあったと思う」と、上京を認めた自身の師匠にも思い馳せた。

　笑瓶さんはバラエティー番組での活動が軸ではあったが、鶴瓶の弟子として上方落語にも尽力した。鶴瓶は「俺もやるから、お前もせえ」と、笑瓶さんに「私落語」を作るよう宿題を出していたという。

　師弟関係を超えた愛があった。フリーアナウンサーの上柳昌彦（65）は、笑瓶さんの訃報を受け、鶴瓶にメッセージを入れるはずが慌てて電話をかけてしまい、第一声が「師匠より先に逝ったらあかんやろ」だったと明かした。

　笑瓶さんは22日午前、急性大動脈解離のため死去した。通夜はきょう26日午後6時から、葬儀は27日午後0時30分から、ともに東京・築地本願寺で営まれる。

　番組の模様は、放送後1週間以内は「radiko」で聞くことができる。