ピン芸人・オジンオズボーン篠宮による大好きな特撮に特化したコラム『オジンオズボーン篠宮暁の特撮ヤベーイ!』。第22回は、9日に開催された仮面ライダー×スーパー戦隊による年に1度の“音楽の祭典”『超英雄祭 KAMEN RIDER × SUPER SENTAI LIVE SHOW 2023』について暑く語る。

　先日2月9日に横浜アリーナにて『超英雄祭2023』が開催された。今回も仮面ライダー、スーパー戦隊のキャストから主題歌を歌ってきたアーティストまでが一堂に会し、豪華な宴が行われた。今年の注目すべき点は『仮面ライダーギーツ』の主題歌「Trust・Last」を歌う倖田來未さんと湘南乃風さん。湘南乃風さんは仮面ライダー鎧武の主題歌「JUST LIVE MORE」（名前は鎧武乃風）を担当されてからこの超英雄祭には幾度も出演されているが倖田來未さんは初めて。失礼ながら初めて見る倖田來未さんのパフォーマンスは当たり前なのかもしれないが圧巻だった。こんなすごいパフォーマンスとヒーローを一緒に見ることができるステージ、それが『超英雄祭』なのである。

　超英雄祭は仮面ライダー40周年、スーパー戦隊35作目の2012年に感謝祭という名で始まった。最初は国際フォーラムで行われていたが2年後の2014年にはなんと日本武道館へ。出演するアーティストも豪華さを増していく。この2014年にSOPHIAの松岡充さんが初登場。以後超英雄祭の常連に。松岡さんが歌う「SURPRISE-DRIVE」はもはや超英雄祭にはなくてはならない曲となっており客席ギリギリまで近づいていって歌う色気たっぷりの松岡さんのロックスターっぷりは超英雄祭の見どころの一つでもある。その後も豪華なアーティストが続々と参戦。2016年には氣志團が。2017年には大黒摩季さん、ISSAさん、三浦大知さん、相川七瀬さんが。2018年にはなんと小室哲哉さんと浅倉大介さんが組んだドリームユニットのPANDORAが。初の横浜アリーナでの開催となった2020年には西川貴教さんとLUNA SEAのJさんが登場し楽曲で会場を揺らした。今回はこの時ぶりに西川さんとJさんが登場。そして先ほども書いた松岡充さん、大黒摩季さん、湘南乃風、上木彩矢さんとTAKUYAさんと90年代に青春を過ごした自分にとっては信じられないくらいの豪華な面々のステージに心震えた。

　仮面ライダーだけでなくスーパー戦隊の主題歌を歌うアーティストも豪華。各時代を彩った名曲を次々に披露していく。そしてアニソン界、特ソン界に大きな足跡を残している串田アキラさんも登場。宇宙刑事ギャバンが今年40周年ということで宇宙刑事三作をメドレーで披露。特撮ファンにとってはたまらない演出だった。今回はまだ声出し禁止ということだったが、禁止でなければすごい歓声があがっていたに違いない。こんなすごい舞台で自分は『ギーツ』のキャストトークショーのMCを担当させていただいた。『ドンブラ』パートは戦隊OBでもある松本寛也さんが担当。今回、合間で二人だけの出番もあったが次の準備まで繋ぐ役割もあるため時間がないけど時間をかけるという作業があった。寛也さんには確認していないが二人だけがわかる感情を共有し勝手に絆は深まったと思っている。

　最後にこれまでの超英雄祭の個人的ハイライトをあげてみたいと思う。2017年にISSAさんが『仮面ライダー555』の主題歌「Justiφ’s」で参加されているのだが2018年のDA PUMP「USA」大ヒット後の2019年にも参加。大ヒットホヤホヤのISSAさんの「Justiφ’s」が2017年よりもオーラをさらに出しているのが印象的。スーパー戦隊でいうと2017年の感謝祭がとにかくすごかった。この年は戦隊40作目のアニバーサリーイヤーということもありなんと1作目の『ゴレンジャー』から当時の最新作の『ジュウオウジャー』まで40曲をメドレーで披露。当然、昔の楽曲は当時歌われていた方ではなく近年の主題歌を担当されてる方が歌唱しているのだがそこはさすが主題歌を担当されてきた皆様、昔の歌を歌ってもヒーローソングに適した声を持つ方々なのでなんの違和感もない。あっという間に40曲を駆け抜けた。

　昔の超英雄祭を振り返りたい方はDVD、Blu-rayを見る方法もあるがなんと現在東映特撮ファンクラブ（TTFC）では過去の超英雄祭が見放題となっている。珠玉の楽曲で東映特撮ファンを熱くさせる超英雄祭、来年はどんな豪華なステージになるのかもうすでに楽しみである。