「DA・KA・RA」(92年)、「あなただけ見つめてる」(93年)、「夏が来る」(94年)、「ら・ら・ら」(95年)など、誰もが口ずさめるヒット曲の数々を世に送り出し、今もなおエネルギッシュに活動を続ける大黒摩季。20年12月には、新型コロナウイルス感染拡大で、暗い気持ちになりがちな人々を励まそうと、毎月連続配信した楽曲を収録したアルバム『PHOENIX』を発売。その名の通り、不死鳥のように羽ばたいた彼女が、12月14日に、30周年記念アルバム『BACK BEATs #30th Anniversary -SPARKLE-』をリリースする。常にベストを尽くし、輝きを放ち続ける大黒摩季の真髄を詰め込んだ、渾身の1作が誕生した。
■感謝と愛とエナジーで恩返し 30周年のテーマ“SPARKLE”を冠したアルバム誕生
「今年は感謝と愛とエナジーを持って恩返しする “周年感謝大バーゲンYEAR”。デビュー日の5月27日にオフィシャルサイトで、全力で全部出しきることを誓いました。その言葉を形にしたアルバムに仕上がっていると思います」
2年をかけて制作された30周年記念アルバム『BACK BEATs #30th Anniversary -SPARKLE-』は、最新曲が収録されたDISC1“New Songs”のほか、トップDJが大黒の名曲をアレンジしたDISC2“Re-mixes”、ヒット曲をデジタルリマスタリングしたDISC3“Best Sellers”のCD3枚組に、未公開の映像も含むミュージックビデオ(DVD1枚)というフルボリューム(BIG盤には伝説のデビューライブ映像DVDも付く)となっている。注目の“New Songs”は、書き下ろしの最新楽曲からCD化が待ち望まれていた楽曲まで、15曲が収録されている。
「リード曲の「SPARKLE」は、昭和、平成、令和と時代を走ってきた私が感じているリアルな今を歌った曲です。新型コロナがまん延して、世の中は劇的に変わり、私たちはたくさんの困難を強いられています。でも、悪いことばかりではないと思うんです。たとえば仕事をしていても、コロナ前は会社で共存するためのルールにとらわれることもあったかもしれませんが、コロナ後はリモート会議の背景を自由に設定できること1つとっても、個の裁量を認めてもらえる環境が整ったような気がするんです。逆境にあってもポジティブ思考に変換することができる歌詞こそ大黒摩季の真骨頂。そういえば「夏が来る」も、かわいそうな若干痛い女子の歌なのだけれど、“夏が来る”という言葉1つでポジティブ変換できる曲なんですよね。“今を伝えること”と“ポジティブ変換を促す歌”を歌うことが私の役割なんじゃないかと、ようやくわかったんです」
ツインリード曲の「Sing」は、18歳の大黒をスカウトしたチーフマネージャーからの電話がきっかけとなって作られたという。
「昨年11月に闘病していた母を看取り、迎えた今年のお正月は涙も出ないくらい虚無感に包まれていました。そんなとき、チーフマネージャーが電話をくれたんです。“喪中の摩季には言っちゃいけないかもしれないけど、あけましておめでとう”という優しい言葉とともに、“次のアルバムのリードシングルは、摩季そのままを歌ってみたら?”と提案をしてくださいました。“初めて会ったときの尖った摩季と、今も突っ張っているけど懐が広くなった摩季と、同じに見える。歌を歌っているときの全力感も変わらない。そんな摩季が歌う理由、歌い始めたきっかけ、これからどうしていくのか、皆聴きたいと思う”って…。彼の言葉を聞いたら、自分の中でせき止めていたものが怒涛のように溢れてきたんです。そのときの思いをベースに、母校である藤女子中学校・高等学校(北海道・札幌)の講堂にあるスタインウエイのピアノを弾いて作り上げた楽曲です。カトリックの学校で、素行に少々問題のあった私は、何度懺悔室で反省したことか!(笑)なのに近年の私の活動を見てくれて、撮影させてくれて感動でした。そんな思い出も含めて、音楽と出合った幼少期から波瀾万丈なアーティスト時代までのすべてが、この歌に詰まっています」
レーベルメイトの川島だりあ、doaが参加した「君に届け」には、所属レコード会社Beingへの思いが込められている。
「この曲は“ひとりBeing集大成”と呼んでいる曲です(笑)。私の盟友であり先輩でありお姉ちゃんであったZARDの坂井泉水さんが生きていたら歌ってもらえるような曲をイメージして作りました。昔、彼女と約束してたんですよね。さわやかな青春ソングでありながら、切ないけどポジティブなサウンドに仕上がったのではないかと思います。Beingのレコーディングは手作り感満載で、ギターにしても曲中にいろいろ音色を変えたり、リバーブ(残響)を何種類もかけ変えたり、構成をヒラメキでバンバン入れ換えたり、スタッフとミュージシャン皆で話し合いながら長い時間をかけて行うんです。美味しいものも素敵なものも、いいものはすべて手間暇がかかっているように、Beingのレコーディングも少し無理をしながらも力を込めて作るから、いい音楽ができるのだと思います。一時期他社に移籍して戻ってきたからこそ、Beingの制作力の素晴らしさが身に染みてわかるんです。演奏は、Beingの創業者である長戸大幸さんがアコースティックギターを、大賀好修さん(Sensation)がギターを、徳永暁人さん(doa)がベースを弾くなど、Being で育ったミュージシャンばかりを集めました。私の技術、そしてBeingで培った人脈をすべて使い切って、『Beingのレコーディング技術と演奏のノウハウはここにあり!』という証明のような自信作ができ上がりました」
「I’m sorry, Cause I’m a woman」は、吉川晃司の鶴の一声で、ソウルシンガーの福原みほと組むことになり生まれた楽曲だ。
「以前、吉川晃司さんとユニットを組み、大黒・吉川の“Daikichi〜大吉〜”として『HEART∞BREAKER』をリリースして以来、吉川の殿(以下、殿)には可愛がってもらっています。今年4月の殿のライブにゲストコーラスで参加することになり、ソウルフルな歌姫・福原みほちゃんを誘って、一緒にバックコーラスを務めました。シュールでアバンギャルドな殿のロックに、R&Bの血を引くみほちゃんのサウンドが重なり、とてもかっこいいライブになったんです。そうしたら殿が、“オレとお前で大吉なら、お前と福原で組んだら大福だな。それも景気がいいじゃない、ふたりでやれよ!”って。それがきっかけとなり、彼女に声をかけてこの曲を作ったんです。バックバンドは、30周年のお祝いが欲しいとスタッフにねだって、ベースの日野JINO賢二さん、憧れのチャカ・カーンのルーファスでもサポートしたカレブ・ジェームスがキーボード、ドラムは日本・世界でR&Bソウルアーティストに引っ張りだこのJay Stixx、サックスは武上良成、トランペットのTOKUさんなど、私の敬愛するミュージシャンに集まっていただきました」
同曲でコーラスを担当したRIOSKEは、大黒が特別講師を務める東京スクールオブミュージックの生徒の1人。「Cheers!!」では彼の歌声をフィーチャーした。
「生徒の中でも、彼は抜きんでていました。卒業後、RIOSKEはボーカルグループのCOLOR CREATIONの活動を経て、ソロ活動をしていたのですが、あるとき、自分の身の振り方に関して助言を求めにきたことがあって。生徒たちには“どうしようもなくなったら助けるロープは出してあげるよ。でも上ってくるのは君たちだよ”と言っていたので、彼はそれを覚えていて頼ってきたんですよね。そのときに“狭い世界で道を選ぶのはもったいないね。いろいろやってみたらいい。歌いたいように歌ったらいい。そして明日を決めたらいい”とアドバイスしたのですが、その後、動画サイトに挙げた『歌ってみた動画』が大バズりして。そこで、“次はオリジナルを作ってみよう!”ということで『Cheers!!』が誕生したわけです。先生として、何が彼のボーカリストとしての強みなのかを分析しながらレコーディングしました。今回の経験が彼の今後の糧となってくれたら幸せです」
■バイタリティーあふれる大黒が 『SPARKLE』ツアーで光を放つ
今回の30周年記念アルバムに先駆けて、6月よりスタートした全国47都道府県をめぐるベストヒット・ツアー『MAKI OHGURO 30th Anniversary Best Live Tour 2022-23 -SPARKLE- Powered by CHAMPAGNE COLLET』は、年明けからSeasonIIIに突入する。
「新型コロナの第二波と言われていたとき、音楽業界は疲弊しきっていて、誰が一歩前に進むのか、みんなが様子を伺っている状態でした。新型コロナウイルスの実態が分からず、どう自己防衛すればいいのか分からなかった時期です。離婚直後だった私は、“むしろ失うものは何もない私だからこそ、ここは大黒摩季が先陣を切るべきだろう!”と覚悟を決めたんです。そこから感染症学会にも属す医療コーディネーターの堀エリカ先生に、新型コロナウイルスは何が怖いのか、どう感染防止対策を行えばいいのか、私をはじめ、メンバー、スタッフ全員がレクチャーを受けました。徹底的な消毒の実施や毎日の体温チェックと報告、対面での食事は禁止で宿舎の食事は各自部屋でとるなど厳しい約束事を決めて、バンドメンバーとスタッフ全員にそれらをすべて守ってもらい、前回の『PHOENIX』ツアーを完走したんです。それが今のエンタメ業界の防止対策の指針になっているというのはすごく誇らしいことです。今は、政府が打ち出しているコロナ対策がだいぶ緩和されましたが、大黒チームは引き続き厳しい感染対策を行い、ツアーを廻っています。ステージ上で私とギタリストが絡むシーンも、飛沫の飛ぶ方向を確認して、お互いに顔の向きを決めて、見た目は重なって見えても立ち位置はズレているなど自ら感染リスクを抑えているんですよ。安心安全のツアーで、今回の『SPARKLE』も完走できると信じています」
自粛を厳しく強いられたコロナ禍も、ジャンヌ・ダルクのように先頭に立って駆け抜けた大黒。そのバイタリティーはどこから湧いてくるのだろうか。
「本当は受け身のタイプでいたいのですが、火事場に助けに行ったら、みんな逃げた後で、“火が燃えてるけどどうするのー!”って言いながら消す側に回ってしまうたちで(苦笑)。損な性格かもしれないけど、自分のために熱くなれないところがあるんですよね。不条理で無慈悲な時代が続いて、これ以上待っていたら皆の心が死んでしまうと思って、覚悟して突入した『PHOENIX』ツアーから『SPARKLE』ツアーも全精力を注いで爆走中です。吸収した光を“スパークル(=放つ)”しますよ!」
アルバムのジャケットに写るゴールドの衣装を着た大黒は、暗闇を照らすゴールドミューズ、そして黒い衣装を着た大黒は、光りの中で心に闇を持った人を抱きとめるブラックミューズを表している。この2人が理想のミューズだと語る彼女は、まっすぐ前を見据えて歌い続ける。どんな未来になろうとも、大黒摩季のエネルギッシュな歌が力を与えてくれるだろう。
文・森中要子
■大黒摩季 ニューアルバム
『BACK BEATs #30th Anniversary -SPARKLE-』2022年12月14日発売
■初回限定生産 BIG盤(3CD+2DVD)
JBCZ-9132〜34/15000円(税込)
・A4サイズスペシャルパッケージ
・ブックケース仕様
・64P写真集仕様豪華ブックレット
・本人直筆メッセージ(プリント)入り
・SPECIAL CONTENTSアクセス用シリアルナンバー封入
<SPECIAL CONTENTS>
「Sing」Making/PHOTO GALLERY ほか
■STANDARD盤(3CD+1DVD)
JBCZ-9135〜37/6600円(税込)
・ブックケース仕様(初回プレス分のみ)
・56Pブックレット
特設サイト:https://maki-ohguro.com/sp/al30th/
■感謝と愛とエナジーで恩返し 30周年のテーマ“SPARKLE”を冠したアルバム誕生
「今年は感謝と愛とエナジーを持って恩返しする “周年感謝大バーゲンYEAR”。デビュー日の5月27日にオフィシャルサイトで、全力で全部出しきることを誓いました。その言葉を形にしたアルバムに仕上がっていると思います」
2年をかけて制作された30周年記念アルバム『BACK BEATs #30th Anniversary -SPARKLE-』は、最新曲が収録されたDISC1“New Songs”のほか、トップDJが大黒の名曲をアレンジしたDISC2“Re-mixes”、ヒット曲をデジタルリマスタリングしたDISC3“Best Sellers”のCD3枚組に、未公開の映像も含むミュージックビデオ(DVD1枚)というフルボリューム(BIG盤には伝説のデビューライブ映像DVDも付く)となっている。注目の“New Songs”は、書き下ろしの最新楽曲からCD化が待ち望まれていた楽曲まで、15曲が収録されている。
「リード曲の「SPARKLE」は、昭和、平成、令和と時代を走ってきた私が感じているリアルな今を歌った曲です。新型コロナがまん延して、世の中は劇的に変わり、私たちはたくさんの困難を強いられています。でも、悪いことばかりではないと思うんです。たとえば仕事をしていても、コロナ前は会社で共存するためのルールにとらわれることもあったかもしれませんが、コロナ後はリモート会議の背景を自由に設定できること1つとっても、個の裁量を認めてもらえる環境が整ったような気がするんです。逆境にあってもポジティブ思考に変換することができる歌詞こそ大黒摩季の真骨頂。そういえば「夏が来る」も、かわいそうな若干痛い女子の歌なのだけれど、“夏が来る”という言葉1つでポジティブ変換できる曲なんですよね。“今を伝えること”と“ポジティブ変換を促す歌”を歌うことが私の役割なんじゃないかと、ようやくわかったんです」
『MAKI OHGURO 30th Anniversary Best Live Tour 2022-23 -SPARKLE- Powered by CHANPAGNE COLLET』より (C)Being,INC.
「昨年11月に闘病していた母を看取り、迎えた今年のお正月は涙も出ないくらい虚無感に包まれていました。そんなとき、チーフマネージャーが電話をくれたんです。“喪中の摩季には言っちゃいけないかもしれないけど、あけましておめでとう”という優しい言葉とともに、“次のアルバムのリードシングルは、摩季そのままを歌ってみたら?”と提案をしてくださいました。“初めて会ったときの尖った摩季と、今も突っ張っているけど懐が広くなった摩季と、同じに見える。歌を歌っているときの全力感も変わらない。そんな摩季が歌う理由、歌い始めたきっかけ、これからどうしていくのか、皆聴きたいと思う”って…。彼の言葉を聞いたら、自分の中でせき止めていたものが怒涛のように溢れてきたんです。そのときの思いをベースに、母校である藤女子中学校・高等学校(北海道・札幌)の講堂にあるスタインウエイのピアノを弾いて作り上げた楽曲です。カトリックの学校で、素行に少々問題のあった私は、何度懺悔室で反省したことか!(笑)なのに近年の私の活動を見てくれて、撮影させてくれて感動でした。そんな思い出も含めて、音楽と出合った幼少期から波瀾万丈なアーティスト時代までのすべてが、この歌に詰まっています」
レーベルメイトの川島だりあ、doaが参加した「君に届け」には、所属レコード会社Beingへの思いが込められている。
「この曲は“ひとりBeing集大成”と呼んでいる曲です(笑)。私の盟友であり先輩でありお姉ちゃんであったZARDの坂井泉水さんが生きていたら歌ってもらえるような曲をイメージして作りました。昔、彼女と約束してたんですよね。さわやかな青春ソングでありながら、切ないけどポジティブなサウンドに仕上がったのではないかと思います。Beingのレコーディングは手作り感満載で、ギターにしても曲中にいろいろ音色を変えたり、リバーブ(残響)を何種類もかけ変えたり、構成をヒラメキでバンバン入れ換えたり、スタッフとミュージシャン皆で話し合いながら長い時間をかけて行うんです。美味しいものも素敵なものも、いいものはすべて手間暇がかかっているように、Beingのレコーディングも少し無理をしながらも力を込めて作るから、いい音楽ができるのだと思います。一時期他社に移籍して戻ってきたからこそ、Beingの制作力の素晴らしさが身に染みてわかるんです。演奏は、Beingの創業者である長戸大幸さんがアコースティックギターを、大賀好修さん(Sensation)がギターを、徳永暁人さん(doa)がベースを弾くなど、Being で育ったミュージシャンばかりを集めました。私の技術、そしてBeingで培った人脈をすべて使い切って、『Beingのレコーディング技術と演奏のノウハウはここにあり!』という証明のような自信作ができ上がりました」
「I’m sorry, Cause I’m a woman」は、吉川晃司の鶴の一声で、ソウルシンガーの福原みほと組むことになり生まれた楽曲だ。
「以前、吉川晃司さんとユニットを組み、大黒・吉川の“Daikichi〜大吉〜”として『HEART∞BREAKER』をリリースして以来、吉川の殿(以下、殿)には可愛がってもらっています。今年4月の殿のライブにゲストコーラスで参加することになり、ソウルフルな歌姫・福原みほちゃんを誘って、一緒にバックコーラスを務めました。シュールでアバンギャルドな殿のロックに、R&Bの血を引くみほちゃんのサウンドが重なり、とてもかっこいいライブになったんです。そうしたら殿が、“オレとお前で大吉なら、お前と福原で組んだら大福だな。それも景気がいいじゃない、ふたりでやれよ!”って。それがきっかけとなり、彼女に声をかけてこの曲を作ったんです。バックバンドは、30周年のお祝いが欲しいとスタッフにねだって、ベースの日野JINO賢二さん、憧れのチャカ・カーンのルーファスでもサポートしたカレブ・ジェームスがキーボード、ドラムは日本・世界でR&Bソウルアーティストに引っ張りだこのJay Stixx、サックスは武上良成、トランペットのTOKUさんなど、私の敬愛するミュージシャンに集まっていただきました」
同曲でコーラスを担当したRIOSKEは、大黒が特別講師を務める東京スクールオブミュージックの生徒の1人。「Cheers!!」では彼の歌声をフィーチャーした。
「生徒の中でも、彼は抜きんでていました。卒業後、RIOSKEはボーカルグループのCOLOR CREATIONの活動を経て、ソロ活動をしていたのですが、あるとき、自分の身の振り方に関して助言を求めにきたことがあって。生徒たちには“どうしようもなくなったら助けるロープは出してあげるよ。でも上ってくるのは君たちだよ”と言っていたので、彼はそれを覚えていて頼ってきたんですよね。そのときに“狭い世界で道を選ぶのはもったいないね。いろいろやってみたらいい。歌いたいように歌ったらいい。そして明日を決めたらいい”とアドバイスしたのですが、その後、動画サイトに挙げた『歌ってみた動画』が大バズりして。そこで、“次はオリジナルを作ってみよう!”ということで『Cheers!!』が誕生したわけです。先生として、何が彼のボーカリストとしての強みなのかを分析しながらレコーディングしました。今回の経験が彼の今後の糧となってくれたら幸せです」
『MAKI OHGURO 30th Anniversary Best Live Tour 2022-23 -SPARKLE- Powered by CHANPAGNE COLLET』より (C)Being,INC.
今回の30周年記念アルバムに先駆けて、6月よりスタートした全国47都道府県をめぐるベストヒット・ツアー『MAKI OHGURO 30th Anniversary Best Live Tour 2022-23 -SPARKLE- Powered by CHAMPAGNE COLLET』は、年明けからSeasonIIIに突入する。
「新型コロナの第二波と言われていたとき、音楽業界は疲弊しきっていて、誰が一歩前に進むのか、みんなが様子を伺っている状態でした。新型コロナウイルスの実態が分からず、どう自己防衛すればいいのか分からなかった時期です。離婚直後だった私は、“むしろ失うものは何もない私だからこそ、ここは大黒摩季が先陣を切るべきだろう!”と覚悟を決めたんです。そこから感染症学会にも属す医療コーディネーターの堀エリカ先生に、新型コロナウイルスは何が怖いのか、どう感染防止対策を行えばいいのか、私をはじめ、メンバー、スタッフ全員がレクチャーを受けました。徹底的な消毒の実施や毎日の体温チェックと報告、対面での食事は禁止で宿舎の食事は各自部屋でとるなど厳しい約束事を決めて、バンドメンバーとスタッフ全員にそれらをすべて守ってもらい、前回の『PHOENIX』ツアーを完走したんです。それが今のエンタメ業界の防止対策の指針になっているというのはすごく誇らしいことです。今は、政府が打ち出しているコロナ対策がだいぶ緩和されましたが、大黒チームは引き続き厳しい感染対策を行い、ツアーを廻っています。ステージ上で私とギタリストが絡むシーンも、飛沫の飛ぶ方向を確認して、お互いに顔の向きを決めて、見た目は重なって見えても立ち位置はズレているなど自ら感染リスクを抑えているんですよ。安心安全のツアーで、今回の『SPARKLE』も完走できると信じています」
自粛を厳しく強いられたコロナ禍も、ジャンヌ・ダルクのように先頭に立って駆け抜けた大黒。そのバイタリティーはどこから湧いてくるのだろうか。
「本当は受け身のタイプでいたいのですが、火事場に助けに行ったら、みんな逃げた後で、“火が燃えてるけどどうするのー!”って言いながら消す側に回ってしまうたちで(苦笑)。損な性格かもしれないけど、自分のために熱くなれないところがあるんですよね。不条理で無慈悲な時代が続いて、これ以上待っていたら皆の心が死んでしまうと思って、覚悟して突入した『PHOENIX』ツアーから『SPARKLE』ツアーも全精力を注いで爆走中です。吸収した光を“スパークル(=放つ)”しますよ!」
アルバムのジャケットに写るゴールドの衣装を着た大黒は、暗闇を照らすゴールドミューズ、そして黒い衣装を着た大黒は、光りの中で心に闇を持った人を抱きとめるブラックミューズを表している。この2人が理想のミューズだと語る彼女は、まっすぐ前を見据えて歌い続ける。どんな未来になろうとも、大黒摩季のエネルギッシュな歌が力を与えてくれるだろう。
文・森中要子
■大黒摩季 ニューアルバム
『BACK BEATs #30th Anniversary -SPARKLE-』2022年12月14日発売
■初回限定生産 BIG盤(3CD+2DVD)
JBCZ-9132〜34/15000円(税込)
・A4サイズスペシャルパッケージ
・ブックケース仕様
・64P写真集仕様豪華ブックレット
・本人直筆メッセージ(プリント)入り
・SPECIAL CONTENTSアクセス用シリアルナンバー封入
<SPECIAL CONTENTS>
「Sing」Making/PHOTO GALLERY ほか
■STANDARD盤(3CD+1DVD)
JBCZ-9135〜37/6600円(税込)
・ブックケース仕様(初回プレス分のみ)
・56Pブックレット
特設サイト:https://maki-ohguro.com/sp/al30th/
2022/12/14



