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小学館、シニア向けの読者開拓へ 介護・終活・看取り…需要高く新レーベル『ビッグコミックスフロントライン』誕生

 小学館の青年コミック単行本『ビッグコミックス』に新たなレーベル『ビッグコミックスフロントライン』が28日、誕生した。「ビッグコミック」や「ビッグコミックオリジナル」誌を中心に、老いや介護、看取り、終活、終の棲家など、シニア世代向けの題材を扱った作品の単行本化を行っていく。

新レーベル『ビッグコミックスフロントライン』作品の『父を焼く』

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 小学館によると現在、読者のニーズは多様化しているにもかかわらず、「青年誌、青年コミックスという大きな呼称ではシニア読者に届けきらない時代になってきました」と説明。

 この背景を受け、人生のフロントライン(最前線)に立つ70代以上の読者に向けたレーベルとして、新たな売場を創設していく必要性を感じたことから、今回『ビッグコミックスフロントライン』レーベルを誕生させた。

 今回、第一弾として「ビッグコミックオリジナル」で連載を終えた『父を焼く』(山本おさむ)の単行本を28日に発売。今後は、『ぼっち死の館』(齋藤なずな)、『もものことシリーズ「父を焼く」』(山本おさむ)と、シニア読者に向けた今、興味のある題材の読み応えのあるコミックスを順次、刊行していく。

 また、一般書のランキングでは『80歳の壁』(幻冬舎刊)、『87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし』(すばる舎刊)など、シニア世代の読者を取り込んだ書籍がベストセラーランキングの上位に入っている。しかし、コミックスでは、こうしたターゲットに絞ったレーベルというものはこれまで存在せず、シニア世代の読者にとって身近なコミックスを探すことは大きな負担になっていました。

 こうしたシニア向けのコミックスに対する、売場の最前線で働く書店員の期待値は高く、「以前は、シニア世代が主人公であることへの「目新しさ」で注目されていましたが、今やより多くの主人公、それぞれの人生を読みたいという「求められる」ジャンルに変わり始めていると感じています。今回新しく誕生する「ビッグコミックスフロントライン」は、酸いも甘いも噛み分けた作家たちから発信される大人のためのレーベルとして期待が膨らむと同時に、やがて大人になる若者への指標ともなる作品の詰まった『色々濃い』レーベルとなることを期待しています」(紀伊國屋書店新宿本店)と現場からは期待の声があがっている。

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