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須田景凪、アニメ映画『僕愛』主題歌「雲を恋う」「サビを一番聴いてもらいたい」

 公開中の劇場アニメーション『僕が愛したすべての君へ』(以下、『僕愛』)、『君を愛したひとりの僕へ』(以下、『君愛』)より、『僕愛』の主題歌・挿入歌を担当した須田景凪のインタビューが到着した。

アニメ映画『僕が愛したすべての君へ』(公開中)主題歌・挿入歌を担当した須田景凪(C)2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

アニメ映画『僕が愛したすべての君へ』(公開中)主題歌・挿入歌を担当した須田景凪(C)2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

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 乙野四文字(おとの・よもじ)氏の小説が原作。何かを選択するときに選ばなかった方の世界が“並行世界”として実在している世界で、ひとりの少年・暦が、それぞれの世界で別々の少女と恋に落ちるラブストーリー。両作品の主人公である暦の声は宮沢氷魚。『僕愛』で暦と恋仲になるヒロイン・和音は橋本愛、『君愛』で暦と恋仲になるヒロイン・栞は蒔田彩珠が演じている。

 両親の離婚により、母親について行った暦の人生を描いた『僕愛』、父親について行った暦の人生を描いた『君愛』。観る順番で結末が変わる斬新な設定が隠されている本作について、須田は、「『君愛』『僕愛』の順番で観ました。僕自身、僕とは違う順番『僕愛』から観た人の感想が気になりますが、この順番で観て感じたことを大事にしたいと思っています」と語っている。

 好きなシーンは「ネタバレになるので紹介がすごく難しいのですが(笑)」と前置きしつつ、「『僕愛』で暦が幸せの価値観について語るシーンが大好きです。あのせりふだけで一気にすべてが回収されたような気分になりました。あと、『君愛』で幽霊になった栞と暦の時間軸のギャップが印象的ですごく切なさを感じるシーンでした」と、2作の魅力を語っている。

須田景凪が選んだ好きなシーン(C)2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

須田景凪が選んだ好きなシーン(C)2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

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 あわせて、須田が『僕愛』の好きなシーンとして挙げた、暦が和音に幸せの価値観について話す本編映像を公開。「世界に100の君がいて、100の僕がいたとして、その100の僕は、きっと100の君を愛してる」と暦が和音に語るシーンは、目の前の相手が別の世界の人だったとしたら…という疑問を持ちながらも、長い年月をともに過ごす中で生まれた“相手の全てを愛する”という強いメッセージを感じさせる映像となっている。

■須田景凪のインタビュー(全文)

アニメ映画『僕が愛したすべての君へ』(公開中)主題歌・挿入歌を担当した須田景凪(C)2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

アニメ映画『僕が愛したすべての君へ』(公開中)主題歌・挿入歌を担当した須田景凪(C)2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

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――出来上がった作品はどちらから観ましたか?

【須田】僕は『君愛』『僕愛』の順番で観ました。「どちらから観るのがおすすめ?」とよく訊かれるのですが、自分が観た順番しか分からないので(笑)。あえて言うなら、『僕愛』から観ると切なくなり、『君愛』から観ると幸せになれるというキャッチコピーは一旦忘れて、直感で観ることをおすすめします。どちらから観てもすべてが整理整頓されるので。僕自身、僕とは違う順番『僕愛』から観た人の感想が気になりますが、この順番で観て感じたことを大事にしたいと思っています。

――楽曲制作はどのように進められたのでしょうか?

【須田】『僕愛』も『君愛』も一人称で、主人公の僕・暦がいることが印象的だったので、主題歌は一人称でという思いがありました。そしてタイトルの「雲を恋う」は「籠鳥雲を恋う」のことわざからとりました。囚われた状態から、自由に憧れる様(さま)と、葛藤し感情を吐露できない、ある種囚われている状態の暦とリンクしていたので、そこをリンクさせながら楽曲を作ろうと決めました。

 映画にも暦のイメージにもリンクするし、楽曲だけを聴いても映画をイメージできるようなバランスを考えてこのタイトルに落ち着きましたが、実は最後の最後までずっと考えていました。今回の楽曲はサビを一番聴いてもらいたい思いがあり、僕が作る楽曲は、まずサビを弾き語りで作るところから始めます。今回もその作り方でしたが、いつもと違うのは、これまではちょっとひねくれた表現や言葉を多く使っていたのを、自分の中で一番ピュアな歌詞にしたことです。特に言葉選びはとても悩んで大事に考えました。

――『僕愛』『君愛』の好きなシーンについて

【須田】ネタバレになるので紹介がすごく難しいのですが(笑)。『僕愛』で暦が幸せの価値観について語るシーンが大好きです。あのせりふだけで一気にすべてが回収されたような気分になりました。あと、『君愛』で幽霊になった栞と暦の時間軸のギャップが印象的ですごく切なさを感じるシーンでした。

――『君愛』の主題歌・挿入歌を担当したSaucy Dogさんの印象について

【須田】主題歌の「紫苑」は素直にかっこいいと思いました。初めて聴いたときはすでに映像が8割、9割完成していた段階でしたが、主題歌ということを抜きにして、楽曲だけでもシンプルに聴きたくなる大好きな楽曲です。エンディングで映像とメロディと歌詞、すべてがマッチして「コレだ!」と感じさせるパワーがありました。

――ビターな『僕愛』、スイートな『君愛』、2つのタイプのラブストーリーが描かれます。須田さんはどちらのタイプのラブストーリーが好きですか?

【須田】純粋なラブストーリーももちろん好きなのですが、個人的に、切ないものやどこか後に残る終わり方が結果として長く心に残る気がしています。「あれってなんだったんだろう」とか「主人公はどう思っていたのだろう」とか、完結しない感じというのはいい意味でそこからの人生で心にまとわりついてくるイメージがあります。基本、感覚で選んでいますが、切ないラブストーリーを好む理由を言語化するのであれば、多分、そういうことなのかなという気がしています。

――最後に楽曲を通して伝えたいメッセージ

【須田】『僕愛』の暦と和音、『君愛』の暦と栞ではなくても、どんな関係であれ、10年先、たとえ100年を共に生きたとしても100%分かり合えることは一生ないと僕は思っています。だけど、近づいていくことはできるはずだとも思っています。完全に分かり合えないけれど、いかに近づき合うかがテーマにあると感じたので、人間の価値観として、綺麗事じゃない部分が少しでも伝わればいいなと思っています。

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