1歳から芸能活動を開始した鈴木福も今年6月で18歳、新成人となった。9月からスタートする舞台『きっとこれもリハーサル』で、自身初のストレートプレイに挑戦する。「舞台は俳優を続けていくうえで絶対に経験すべき」と強い思いで作品に臨むという。幼少期から誰もが知っている“福くん”から“俳優・鈴木福”へ――どんな思いを抱きながら、俳優道を邁進しているのだろうか。
■鈴木の考える理想の大人像
多くの視聴者から「福くん」と親しまれてきた鈴木も6月17日に18歳を迎え、大人の仲間入りを果たした。7月に行われた参議院選挙の特番にも“新成人”として出演するなど、昔から彼を見てきた人には、その成長ぶりに目を細める人も多いだろう。
鈴木は「電車とか街で、学生服を着た子たちを見かけると『たぶん、もうこの子たちは僕より年下なんだな』と思い、自分も大人になったんだなと思います」としみじみ語ると「たくさんの人に好かれる人でありたいです」と理想の大人像について言及する。
それは子どものころから鈴木の周囲にいる大人たちの姿を見ているからこその思いだという。「これまでお世話になっている先輩方がみんな格好いいんです。小さいころからずっと憧れだと言っている亀梨和也さんはもちろん、お会いすると声を掛けてくださる山本耕史さんや竹中直人さん、阿部サダヲさん、古田新太さん……パッといま思い浮かんだ方以外にも、本当に大好きな先輩たちに囲まれてお仕事してきました。だからこそ、僕もいつかは、年下の子とお仕事したときに、目標とされるような大人になりたい」。
■子役から俳優へと意識を強めた大きな出来事
人としての大きな目標を語った鈴木。俳優としての思いも、年々強くなっていっているという。デビューしたのは1歳。当然ながら“仕事”という感覚はなかっただろうが、いつしか“子役”から“俳優”として意識が変化していった。そのきっかけは、2019年公開の映画『決算! 忠臣蔵』。メガホンをとった中村義洋監督は、鈴木が小学生のときに出演した映画『ちょんまげぷりん』でも現場を共にしていた。
「中村監督は、『ちょんまげぷりん』という映画で、最初に大きな役をいただいたときの監督。あの作品のおかげで『マルモのおきて』や、ほかの作品にもたくさん出させていただくきっかけになった思い出の映画。そんな監督に『決算! 忠臣蔵』の現場で『もう子役じゃないんだから』と言わせてしまったんですよね。そこで中村監督は、僕のことを子役ではなく俳優として見てくれていたのに、期待に応えられなかったという申し訳なさがあって。『“俳優”と名乗りたい』と強く思ったんです」。
そこから仕事への意識が一気に変わったという鈴木。「肩書というのは自分で決めるよりも、周りの方々の評価だと思っていたし、それが重要な仕事だと思っていたので、あまり自分の思いは持たないようにしていたんです。でもこの出来事から、自分のなかではしっかりと意識して俳優と呼ばれたいと思うようになりました」。
■舞台はお芝居の質がハッキリと出てしまう
こうした思いのなか、チャレンジしたいと思っていたのが舞台の仕事だ。これまでも2017年上演のミュージカル『ビッグ・フィッシュ』への出演はあるが、いわゆるストレートプレイは『きっとこれもリハーサル』が初となる。鈴木は「舞台はお芝居の質がハッキリと出てしまうもの」と位置づけると「だからこそ、いまの自分には絶対に経験しておくべきものだと感じていました。舞台でしっかりとお芝居ができなければ、映像の世界で活躍していけないと思うんです」と思いを語る。
『きっとこれもリハーサル』は、近所の葬式があまりにもグダグダだったため「喪主の練習がしたい」と母親が言ったことをきっかけに、バラバラだった家族たちがお葬式のリハーサルに奮闘するハートフル“お葬式”コメディ。鈴木は、主演の石野真子演じる母・弘江の息子・太田賢一を演じる。
「お葬式が題材の舞台というのは珍しいなと思いました。しかも、普通はお葬式ってリハーサルなんてしないじゃないですか。現実的なようで現実には起こらなそうなテーマがすごくおもしろいと思いましたし、さらにお葬式のことも学べるんです。僕が演じる賢一は、将来の夢に対して一途な男の子で、母や姉(川島海荷)とはコミュニケーションをとれるのですが、父親とはちょっとだけぎこちないという関係性。でも高校生の男の子の割には、家族とも良好な関係で、かわいらしいなという印象を持ちました」。
さらに鈴木は「ミスしてしまっても止まらないし、映像のように何テイクもするものではない。いまから緊張している部分はあります」と率直な胸の内を明かすと「稽古期間を含めて、舞台に立つなかで成長できる部分はたくさんあると思うんです。もちろん自分が成長することが目的で芝居をするわけではなく、いいものを見せるというのが大前提なのですが、周囲の方々としっかりコミュニケーションをとって学んでいきたいです」と目を輝かせる。
ミュージカルに挑戦したときも、ゲネプロのときには「口から内臓が全部出てしまうかと思うぐらい緊張した」と振り返る。それでも「その緊張感ある本番の数を積み重ねていくことが大切」と強い決意を口にすると「しっかり魅せられるお芝居をしたいです」と意気込みを語った。
取材・文/磯部正和
写真/MitsuruYamazaki
■鈴木の考える理想の大人像
多くの視聴者から「福くん」と親しまれてきた鈴木も6月17日に18歳を迎え、大人の仲間入りを果たした。7月に行われた参議院選挙の特番にも“新成人”として出演するなど、昔から彼を見てきた人には、その成長ぶりに目を細める人も多いだろう。
鈴木は「電車とか街で、学生服を着た子たちを見かけると『たぶん、もうこの子たちは僕より年下なんだな』と思い、自分も大人になったんだなと思います」としみじみ語ると「たくさんの人に好かれる人でありたいです」と理想の大人像について言及する。
それは子どものころから鈴木の周囲にいる大人たちの姿を見ているからこその思いだという。「これまでお世話になっている先輩方がみんな格好いいんです。小さいころからずっと憧れだと言っている亀梨和也さんはもちろん、お会いすると声を掛けてくださる山本耕史さんや竹中直人さん、阿部サダヲさん、古田新太さん……パッといま思い浮かんだ方以外にも、本当に大好きな先輩たちに囲まれてお仕事してきました。だからこそ、僕もいつかは、年下の子とお仕事したときに、目標とされるような大人になりたい」。
■子役から俳優へと意識を強めた大きな出来事
人としての大きな目標を語った鈴木。俳優としての思いも、年々強くなっていっているという。デビューしたのは1歳。当然ながら“仕事”という感覚はなかっただろうが、いつしか“子役”から“俳優”として意識が変化していった。そのきっかけは、2019年公開の映画『決算! 忠臣蔵』。メガホンをとった中村義洋監督は、鈴木が小学生のときに出演した映画『ちょんまげぷりん』でも現場を共にしていた。
「中村監督は、『ちょんまげぷりん』という映画で、最初に大きな役をいただいたときの監督。あの作品のおかげで『マルモのおきて』や、ほかの作品にもたくさん出させていただくきっかけになった思い出の映画。そんな監督に『決算! 忠臣蔵』の現場で『もう子役じゃないんだから』と言わせてしまったんですよね。そこで中村監督は、僕のことを子役ではなく俳優として見てくれていたのに、期待に応えられなかったという申し訳なさがあって。『“俳優”と名乗りたい』と強く思ったんです」。
そこから仕事への意識が一気に変わったという鈴木。「肩書というのは自分で決めるよりも、周りの方々の評価だと思っていたし、それが重要な仕事だと思っていたので、あまり自分の思いは持たないようにしていたんです。でもこの出来事から、自分のなかではしっかりと意識して俳優と呼ばれたいと思うようになりました」。
■舞台はお芝居の質がハッキリと出てしまう
『きっとこれもリハーサル』は、近所の葬式があまりにもグダグダだったため「喪主の練習がしたい」と母親が言ったことをきっかけに、バラバラだった家族たちがお葬式のリハーサルに奮闘するハートフル“お葬式”コメディ。鈴木は、主演の石野真子演じる母・弘江の息子・太田賢一を演じる。
「お葬式が題材の舞台というのは珍しいなと思いました。しかも、普通はお葬式ってリハーサルなんてしないじゃないですか。現実的なようで現実には起こらなそうなテーマがすごくおもしろいと思いましたし、さらにお葬式のことも学べるんです。僕が演じる賢一は、将来の夢に対して一途な男の子で、母や姉(川島海荷)とはコミュニケーションをとれるのですが、父親とはちょっとだけぎこちないという関係性。でも高校生の男の子の割には、家族とも良好な関係で、かわいらしいなという印象を持ちました」。
さらに鈴木は「ミスしてしまっても止まらないし、映像のように何テイクもするものではない。いまから緊張している部分はあります」と率直な胸の内を明かすと「稽古期間を含めて、舞台に立つなかで成長できる部分はたくさんあると思うんです。もちろん自分が成長することが目的で芝居をするわけではなく、いいものを見せるというのが大前提なのですが、周囲の方々としっかりコミュニケーションをとって学んでいきたいです」と目を輝かせる。
ミュージカルに挑戦したときも、ゲネプロのときには「口から内臓が全部出てしまうかと思うぐらい緊張した」と振り返る。それでも「その緊張感ある本番の数を積み重ねていくことが大切」と強い決意を口にすると「しっかり魅せられるお芝居をしたいです」と意気込みを語った。
取材・文/磯部正和
写真/MitsuruYamazaki
2022/08/07