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漫画海賊版サイト、ベトナム発が急増 5年前は中国も「ここ1〜2年で」 対策に特効薬なし

 一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の会員であるKADOKAWA、集英社、小学館の3社は、出版コンテンツの海賊版サイト『漫画村』の運営者に対し、3社が共同して総額19億円の損害賠償を求め提訴したことを28日、都内で行われた記者説明会で発表した。また、会見ではベトナムからの海賊版サイトが急増していることが報告された。

漫画海賊版サイト、ベトナム発が急増 (C)ORICON NewS inc.

漫画海賊版サイト、ベトナム発が急増 (C)ORICON NewS inc.

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 「漫画村」を巡っては、出版業界をあげて対応すべき最重要案件であるとして、ACCS会員社が刑事事件の共同対応を進め、2019年7月から9月にかけて、運営者を含む4人が6都県警察合同捜査本部により逮捕され、2019年11月〜2021年6月、いずれも福岡地裁で有罪判決が確定している。刑事事件の捜査後、「漫画村」は閉鎖に至り、社会的警鐘を鳴らした。

 「漫画村」は漫画コミックスや漫画雑誌はもちろん、一般雑誌や写真集、文芸作品などあらゆる出版コンテンツ約8200タイトル(約7万3000巻相当)を掲載し、最盛期には月間アクセスが1億に迫ると推計されるなど、違法な掲載によるタダ読みを通じて甚大な損害が発生しており、その被害回復はされていない。

 会見では一般社団法人ABJが把握している海賊版サイトが1000サイト(閉鎖されたサイトは含まず)あるとし、そのうち日本人向けが約170サイト存在していると報告。さらに、YouTube、TikTokなどUGC、SNSでの海賊版投稿が非常に増えていることを問題視していた。

 また、海賊版サイトへ日本国内からのアクセス上位10サイトの月間アクセス数(ABJ調べ)も公開し、ベトナムの海賊版サイトが7サイト(予想含む)あることについて「5年前は中国系が多かったが、ここ1〜2年はベトナムが多い。正確な理由はつかめないが、実習生として日本に来て漫画やアニメに親しみ、こういう犯罪につながったのではないかというのが我々の判断となります」と分析した。

 ここまで海賊版サイトが世界中に広がった理由としては、「日本人向けに漫画の海賊版サイトを作れば膨大なアクセスを集められるという事実を全世界に広めてしまった」と考察。事実、「漫画BANK」の運営者(中国)は、はじめたきっかけについて『クローズアップ現代』の取材に「『漫画村』が潰れて、そのあと一部の日本のユーザーが避難先を作ってくださいと言っていました」と答えている。

 海賊版対策に「特効薬はなし」としながらも、できる限りの対策の積み重ねが必須であると強調。具体的には国内外を問わず訴訟や開示請求、削除要請といった法的措置、検索抑止や広告出稿抑止による周辺対策、正規サービスであることを示すABJマークの周知、ユーザーへの広報活動に注力していくと伝えた。

■3社による共同コメント
 漫画村は2018年4月に閉鎖されるまで、アクセス数で国内最大の海賊版サイトであり、その犯罪収益モデルは、現在確認されている多くの同種サイトに大きな影響を与えたと考えられます。いわば海賊版サイトの象徴的存在であり、刑事罰に加え民事的にもその責任が追及されて然るべきです。

 事実、漫画村によって漫画家や原作者らが被った被害は甚大であり、作品をお預かりしている出版社にとって、漫画村運営者の民事的責任を明らかにすることは、現実的な回収可能性を措いても避けることのできない責務と考えます。大きな情熱と、骨身を削る努力によって産み出された作品に与えられるべき対価を、いかにも安易な方法で奪い取る行為は決して許されるものではありません。原告3社は、クリエイターが安心して新たな創作に挑める環境を守るため、海賊版という犯罪撲滅へ需要な一石をとして、この度の提訴に至ったものです。

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  1. 1. KADOKAWA・集英社・小学館の大手出版3社、『漫画村』運営者に総額19億円の損害賠償求め提訴
  2. 2. 漫画海賊版サイト、ベトナム発が急増 5年前は中国も「ここ1〜2年で」 対策に特効薬なし

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