“コント日本一”を決める『キングオブコント2021』で、圧倒的なレベルのネタを披露し、見事に14代目キングに輝いた空気階段。今年3月31日には、全5ヶ所を回る全国ツアー公演『fart』を完走し、パッケージ化も決定した。『キングオブコント』王者としての公演で、変化はあったのか。ネタやライブに対する思いに迫った。
■ツアー中も改稿重ね「ゴールは千秋楽」王者になっても変わらないコントへのこだわり
――単独ライブ『fart』。日本語で「おなら」や「愚か者」を意味しますが、タイトルに込めた意味は?
【鈴木もぐら】いくつか候補があったんですけれど、その中で「屁」というのは「へ」と言うだけで力が抜けるので、リラックスしてもらいたいなっていう感じです。あと、ちょうど題名を考えている時に、甲本ヒロトさんと対談をさせてもらうことがあって、僕の実家が千葉だと話したら、ヒロトさんが屁こき虫を採りにけっこう(千葉に)行くとおっしゃっていたので、これはもう「屁」だということで、決まりました。
――タイトルは、いつもどの段階で決めていますか?
【水川かたまり】いい加減出してくださいって言われてから考えます。
――その時には、もうある程度ネタは出来上がっている状態ですか?
【もぐら】何となく、そうですね。どんな感じの単独にしようかっていうので、もう本当にざっくりとした感じで、きっちり決めてそこに向かってやっているっていう感じではないです。ただ、全体を通して1本にしたいっていうのはあるので、やっていくうちに1本になってくっていう感じですかね。
――基本的にネタ作りは、どちらがするか決まっていますか?
【もぐら】ネタ作りは決まっていないですね、ほんとバラバラです。今回も特に決まっていなくて、作家さんとも一緒に話してという感じですね。
【かたまり】ある程度設定を決めて、それでそろったら(作家に)来てもらって、一緒に考えるんですけれど、今回は(公演の)1ヶ月ちょっと前ぐらいに始めたので、だいぶ初期から手伝ってもらいました。ペースはいつもに比べて遅かったです。
――『キングオブコント』で優勝して忙しくなった影響もありますか?
【かたまり】そうですね。スケジュールがどうしても年末までパンパンで。2月頭から(公演が)始まったので、1月のスケジュールを調整して(考えた)っていう感じでした。
――台本の段階と実際に披露したもので、違いはありましたか?
【もぐら】それはあまりないですね。稽古で変更するたびに、台本を第何稿みたいに重ねていきます。
【かたまり】(台本は)めちゃめちゃ変わりました。今回は公演数が多かったので、毎回変わっていたと思います。実際にやって反応を見て変えてっていう。
――ツアーの初日と千秋楽で、だいぶ変わっていると。
【かたまり】めちゃめちゃ変わっていると思う。ネタも1本増えていますし、順番も変わって、1本1本も変わっています。
――いつもツアー中に変わっていくという感じですか?
【もぐら】前回は3日間の公演だったので、直す時間もなく、千秋楽が来たら、そこでゴールって感じでした。なので、千秋楽が1年後だとしたら、1年間変わり続けると思います。
――ちなみに、増えたコントってどれでしょうか?
【もぐら】「一子相伝」です。
【かたまり】大阪と福岡の間が空いたので、そこで作って足しました。
――ぶっ飛んではいるけれど、どこかにいそうなキャラクターや共感できるセリフが魅力ですが、そういった設定はどういったシチュエーションで思い浮かぶのでしょうか?
【もぐら】会った人とか見た人とか、一緒に働いた人からヒントを得ています。
――ネタを作る時に、お互いで決めているルールはありますか?
【もぐら】がっつりとしたルールはないですよ。面白いと思ったものをやるって感じです。面白いけど、多分これは伝わらないだろうなみたいなものは寝かせます。
■「子供たちには正直、見てほしくないかも」二児の父・もぐらの「面白いの“はかり”の変化」
――『キングオブコント』優勝後、ネタの作り方やご自身の気持ちに変化はありましたか?
【もぐら】多分、基本的には変わらず、作り方も変わってないと思います。ただ、僕は結婚して子供が2人いるとかそういう状況があるので、自分の中の“はかり”みたいなのが、ちょっとずつ変わってきてはいます。今までだったら面白いからアリだけど、親父からすると「これって実はきついよね」とか。
――今回のライブは『キングオブコント』王者としての全国ツアーでしたが、お客さんの視線が変わったとか、王者として見られているなど実感はありましたか?
【かたまり】わかんないですね。できるだけそういう感じで見てほしくなかったので、ハードルを下げようとしていました。
【もぐら】王者って思うとハードルが低くなって笑う人もいるかもしれないし、それぞれ笑いやすいように思ってくれたら良いです。
――先輩からの反応はありましたか?
【もぐら】優勝している人は、何組もいるので変わらずです。
――今回のライブのDVDは、特にどんな方に見ていただきたいですか?
【かたまり】見ていただきたいのは、日本国民全員です。ただ、15歳以下は見ないようにしてください。中学生までは。
【もぐら】義務教育が終わるのは中学って考えたら、中学卒業してくれたらって感じですね。これがさっき言った感覚のところですね。迷って面白さをとってやったネタがあるので、ちょっとまだ子供たちには正直、見てほしくないと思っています。16歳以上から見てくれという感じなので。
【かたまり】親御さんがとりあえず買っとくと良いかもしれないです。高校に入ったら、渡してあげると良いと思います。
【もぐら】嫌だよ、親からもらったら。
――『有吉の壁』の影響で、小さなお子様のファンも増えています。
【もぐら】小さなお子様が見られるネタもあるので、本当は1本で見てほしいですけど、切り抜いて見せるとか工夫していただいて、全部は見せないでください、見せてほしくないです。
――最後に、ファンの方にメッセージをお願いします。
【もぐら】皆様、ご購入ありがとうございます。購入していただいた貴重な財源は、我が家の息子の体操教室などに使わせていただけたらと思います。よろしくお願い致します。
【かたまり】購入してください、正しいことをしてください。買わないのは正しくないことです。正しく生きてください。よろしくお願いいたします。
◆空気階段(くうきかいだん)
NSC東京校17期生の鈴木もぐらと水川かたまりが2012年に結成。16年&17年に「マイナビ Laughter Night」を2連覇。19年に『キングオブコント』決勝初出場、21年に3度目の決勝で優勝を果たす。レギュラー番組はテレビ朝日『空気階段の空気観察』、TBSラジオ『空気階段の踊り場』、BSよしもと『空気階段の●山』。
■DVD『fart』(7月20日発売)
2月8日から東京・スペースゼロ公演をスタートし3月31日東京・有楽町よみうりホールまでのツアー公演『fart』全5ヶ所開催の最終公演の模様を収録。特典映像には、TBSラジオ『空気階段の踊り場』の過去の記録映像集を収録。
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
■ツアー中も改稿重ね「ゴールは千秋楽」王者になっても変わらないコントへのこだわり
――単独ライブ『fart』。日本語で「おなら」や「愚か者」を意味しますが、タイトルに込めた意味は?
【鈴木もぐら】いくつか候補があったんですけれど、その中で「屁」というのは「へ」と言うだけで力が抜けるので、リラックスしてもらいたいなっていう感じです。あと、ちょうど題名を考えている時に、甲本ヒロトさんと対談をさせてもらうことがあって、僕の実家が千葉だと話したら、ヒロトさんが屁こき虫を採りにけっこう(千葉に)行くとおっしゃっていたので、これはもう「屁」だということで、決まりました。
――タイトルは、いつもどの段階で決めていますか?
【水川かたまり】いい加減出してくださいって言われてから考えます。
――その時には、もうある程度ネタは出来上がっている状態ですか?
【もぐら】何となく、そうですね。どんな感じの単独にしようかっていうので、もう本当にざっくりとした感じで、きっちり決めてそこに向かってやっているっていう感じではないです。ただ、全体を通して1本にしたいっていうのはあるので、やっていくうちに1本になってくっていう感じですかね。
――基本的にネタ作りは、どちらがするか決まっていますか?
【もぐら】ネタ作りは決まっていないですね、ほんとバラバラです。今回も特に決まっていなくて、作家さんとも一緒に話してという感じですね。
【かたまり】ある程度設定を決めて、それでそろったら(作家に)来てもらって、一緒に考えるんですけれど、今回は(公演の)1ヶ月ちょっと前ぐらいに始めたので、だいぶ初期から手伝ってもらいました。ペースはいつもに比べて遅かったです。
――『キングオブコント』で優勝して忙しくなった影響もありますか?
【かたまり】そうですね。スケジュールがどうしても年末までパンパンで。2月頭から(公演が)始まったので、1月のスケジュールを調整して(考えた)っていう感じでした。
――台本の段階と実際に披露したもので、違いはありましたか?
【もぐら】それはあまりないですね。稽古で変更するたびに、台本を第何稿みたいに重ねていきます。
【かたまり】(台本は)めちゃめちゃ変わりました。今回は公演数が多かったので、毎回変わっていたと思います。実際にやって反応を見て変えてっていう。
――ツアーの初日と千秋楽で、だいぶ変わっていると。
【かたまり】めちゃめちゃ変わっていると思う。ネタも1本増えていますし、順番も変わって、1本1本も変わっています。
――いつもツアー中に変わっていくという感じですか?
【もぐら】前回は3日間の公演だったので、直す時間もなく、千秋楽が来たら、そこでゴールって感じでした。なので、千秋楽が1年後だとしたら、1年間変わり続けると思います。
――ちなみに、増えたコントってどれでしょうか?
【もぐら】「一子相伝」です。
【かたまり】大阪と福岡の間が空いたので、そこで作って足しました。
――ぶっ飛んではいるけれど、どこかにいそうなキャラクターや共感できるセリフが魅力ですが、そういった設定はどういったシチュエーションで思い浮かぶのでしょうか?
【もぐら】会った人とか見た人とか、一緒に働いた人からヒントを得ています。
――ネタを作る時に、お互いで決めているルールはありますか?
【もぐら】がっつりとしたルールはないですよ。面白いと思ったものをやるって感じです。面白いけど、多分これは伝わらないだろうなみたいなものは寝かせます。
■「子供たちには正直、見てほしくないかも」二児の父・もぐらの「面白いの“はかり”の変化」
――『キングオブコント』優勝後、ネタの作り方やご自身の気持ちに変化はありましたか?
【もぐら】多分、基本的には変わらず、作り方も変わってないと思います。ただ、僕は結婚して子供が2人いるとかそういう状況があるので、自分の中の“はかり”みたいなのが、ちょっとずつ変わってきてはいます。今までだったら面白いからアリだけど、親父からすると「これって実はきついよね」とか。
――今回のライブは『キングオブコント』王者としての全国ツアーでしたが、お客さんの視線が変わったとか、王者として見られているなど実感はありましたか?
【かたまり】わかんないですね。できるだけそういう感じで見てほしくなかったので、ハードルを下げようとしていました。
【もぐら】王者って思うとハードルが低くなって笑う人もいるかもしれないし、それぞれ笑いやすいように思ってくれたら良いです。
――先輩からの反応はありましたか?
【もぐら】優勝している人は、何組もいるので変わらずです。
――今回のライブのDVDは、特にどんな方に見ていただきたいですか?
【かたまり】見ていただきたいのは、日本国民全員です。ただ、15歳以下は見ないようにしてください。中学生までは。
【もぐら】義務教育が終わるのは中学って考えたら、中学卒業してくれたらって感じですね。これがさっき言った感覚のところですね。迷って面白さをとってやったネタがあるので、ちょっとまだ子供たちには正直、見てほしくないと思っています。16歳以上から見てくれという感じなので。
【かたまり】親御さんがとりあえず買っとくと良いかもしれないです。高校に入ったら、渡してあげると良いと思います。
【もぐら】嫌だよ、親からもらったら。
――『有吉の壁』の影響で、小さなお子様のファンも増えています。
【もぐら】小さなお子様が見られるネタもあるので、本当は1本で見てほしいですけど、切り抜いて見せるとか工夫していただいて、全部は見せないでください、見せてほしくないです。
――最後に、ファンの方にメッセージをお願いします。
【もぐら】皆様、ご購入ありがとうございます。購入していただいた貴重な財源は、我が家の息子の体操教室などに使わせていただけたらと思います。よろしくお願い致します。
【かたまり】購入してください、正しいことをしてください。買わないのは正しくないことです。正しく生きてください。よろしくお願いいたします。
◆空気階段(くうきかいだん)
NSC東京校17期生の鈴木もぐらと水川かたまりが2012年に結成。16年&17年に「マイナビ Laughter Night」を2連覇。19年に『キングオブコント』決勝初出場、21年に3度目の決勝で優勝を果たす。レギュラー番組はテレビ朝日『空気階段の空気観察』、TBSラジオ『空気階段の踊り場』、BSよしもと『空気階段の●山』。
■DVD『fart』(7月20日発売)
2月8日から東京・スペースゼロ公演をスタートし3月31日東京・有楽町よみうりホールまでのツアー公演『fart』全5ヶ所開催の最終公演の模様を収録。特典映像には、TBSラジオ『空気階段の踊り場』の過去の記録映像集を収録。
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」

2022/07/07