3月18日に放送されたTOKYO FM『村上RADIO特別版　戦争をやめさせるための音楽』が、「第59回ギャラクシー賞　ラジオ部門」において優秀賞を受賞した。

　社会情勢を受け、作家・村上春樹氏が音楽に祈りをこめて届けた緊急特別番組。これまでの歴史の中でミュージシャンたちがプロテスト・ソングとして声を上げた反戦歌だけではなく、命の尊さや愛の大切さを歌詞に込めた楽曲を選曲した。

　背景となった社会情勢や、ミュージシャンの強い思いを踏まえながら、村上氏自らが歌詞も翻訳し、解説。若者たちが傷ついてきた戦争の歴史を再び繰り返さないために、ミュージシャンたちが音楽に託したメッセージを、村上氏があらためて紡いだ。放送終了後には全編の英訳を番組サイトに掲載。世界に向け、メッセージを発信した。

　審査講評として「今年2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻を受け、作家の村上春樹さんは、急遽、反戦や命の大切さを伝える音楽で戦争の停止と平和を呼びかけようと特番を企画、3月18日に放送しました。村上さんは自ら所蔵するレコードのなかから選んだ楽曲を、歌詞の意味や当時の社会情勢とともに紹介し、若者に命の大切さを伝えるとともに、『年寄りが勝手に始めた戦争で若い人が命を落とすというのは、本当に悲しむべきことだ』と反戦の想いを語りました」としている。