今夏に行われる参院選に無所属で出馬する作家・乙武洋匡氏(46)が20日、都内で『第26回参議院議員通常選挙』出馬表明会見を行った。義足歩行で登場し、「夏に行われる参議院議員選挙 東京選挙区からどの政党からも支援を受けない、完全無所属として立候補させていただくことを決意しました!」と出馬表明した。
きのう自身のYouTubeチャンネル『乙武洋匡の情熱教室 ―Limitless OTO』で生配信を行い今夏の参院選に無所属で出馬することを発表した乙武。この日、会見前に「人生であきらめてきたこと、ありませんか?」をテーマにした直筆のコメントの紙を配布し、ここで出馬への経緯を説明した。
「私は両手両足がない状態で生まれてきました。重度の身体障がい者として生きてきました。本来なら、多くのことをあきらめなくてはならない境遇でしたが、それでも私はあきらめませんでした。最初は誰もが『無理だろう』と言いました」とし、「バスケ部ではドリブルを磨き試合にも出場しました」「最近では義足での歩行に取り組み100メートルまで歩けるようになりました」と自身の人生を回顧。
さまざまな経験をしてきた中で「ただ、それを『努力』という話で片付けたくないのです。私はたまたま家族や友人、先生方のサポートがあったおかげで頑張れただけなのです。私は、たまたま運がよかったのです」と周囲に感謝しつつ、「でも、そんな運に左右されるような社会でいいのでしょうか」と疑問が生まれたという。
「たまたま恵まれたクジを引いた人は生きやすく、たまたま恵まれないクジを引いた人は生きにくい。そんな社会を公平だと言えるでしょうか。スタートラインがあまりにも違いすぎるのです。せめて同じ場所から『ヨーイドン』させてほしいのです。学びたいのにお金がない。働きたいのに仕事がない。家族になりたいのに結婚できない。この国には多くの『あきらめている人』がいます。それは本人の努力不足などではありません。彼らには選択肢がないのです。自分の人生を自分で選ぶことができずにいるのです」。
「だからこそ、私は一人ひとりに適した選択肢を用意することで、いま抱えている生きづらさを解消していきたい。そして誰もがチャンスを与えられ、誰もが自分の人生を選べる社会にしていきたい。それこそが、まさに『政治』の仕事だと思っています」と出馬への経緯を説明した。
「『政治を変えるなんて無理に決まっている』多くの人は、そう口にします。だからこそ、私は挑戦したいのです。あなたが未来をあきらめなくていいように。あなたが希望を捨てなくてもいいように。誰もがチャレンジできる社会にしていきたいのです」と強調。
「私一人の力で変えられるとは思っていません。そんな簡単なことではないと理解しています。でも私たち一人ひとりが力を合わせれば、みんなの思いが重なれば、きっと実現できると信じています。あなたと一緒に変えていけると信じています。私はあきらめない選択肢をふやそう。一緒に変えていきませんか?」と訴えた。
また、会見では具体的な政策について「方向性としては『選択肢を増やす』を基本方針に考えています。既存のメニューで生きづらい方々に選択肢を与える。私が興味がある教育と福祉に選択肢を増やすことを政策として実現したいと思います」と伝えた。
【乙武洋匡】
作家。1976年、東京都出身。早稲田大学在学中に出版した『五体不満足』が600万部を超すベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活躍したほか、杉並区立杉並第四小学校教諭、東京都教育委員を歴任。その後も作家として作品を発表、コメンテーターや報道番組MCなども務める。
社会課題の解決に取り組むプロジェクトにも多数取り組み、地域に根ざした子育てを目指す「まちの保育園」経営に参画するほか、全ての人が安全で快適に過ごせる「ユニバーサルな社会」の構築を目指す『株式会社バリアフリーカンパニー』プロジェクト・フェロー、パフォーミングアーツを通じて、障害・性・世代・言語・国籍など、個性豊かなアーティストと観客が一緒に楽しむ『True Colors Festival』アンバサダー、難病や重度障害で外出困難な人が自宅に居ながら「分身ロボット」を操作して接客する分身ロボットカフェアドバイザーなど。
きのう自身のYouTubeチャンネル『乙武洋匡の情熱教室 ―Limitless OTO』で生配信を行い今夏の参院選に無所属で出馬することを発表した乙武。この日、会見前に「人生であきらめてきたこと、ありませんか?」をテーマにした直筆のコメントの紙を配布し、ここで出馬への経緯を説明した。
「私は両手両足がない状態で生まれてきました。重度の身体障がい者として生きてきました。本来なら、多くのことをあきらめなくてはならない境遇でしたが、それでも私はあきらめませんでした。最初は誰もが『無理だろう』と言いました」とし、「バスケ部ではドリブルを磨き試合にも出場しました」「最近では義足での歩行に取り組み100メートルまで歩けるようになりました」と自身の人生を回顧。
さまざまな経験をしてきた中で「ただ、それを『努力』という話で片付けたくないのです。私はたまたま家族や友人、先生方のサポートがあったおかげで頑張れただけなのです。私は、たまたま運がよかったのです」と周囲に感謝しつつ、「でも、そんな運に左右されるような社会でいいのでしょうか」と疑問が生まれたという。
「たまたま恵まれたクジを引いた人は生きやすく、たまたま恵まれないクジを引いた人は生きにくい。そんな社会を公平だと言えるでしょうか。スタートラインがあまりにも違いすぎるのです。せめて同じ場所から『ヨーイドン』させてほしいのです。学びたいのにお金がない。働きたいのに仕事がない。家族になりたいのに結婚できない。この国には多くの『あきらめている人』がいます。それは本人の努力不足などではありません。彼らには選択肢がないのです。自分の人生を自分で選ぶことができずにいるのです」。
「だからこそ、私は一人ひとりに適した選択肢を用意することで、いま抱えている生きづらさを解消していきたい。そして誰もがチャンスを与えられ、誰もが自分の人生を選べる社会にしていきたい。それこそが、まさに『政治』の仕事だと思っています」と出馬への経緯を説明した。
「『政治を変えるなんて無理に決まっている』多くの人は、そう口にします。だからこそ、私は挑戦したいのです。あなたが未来をあきらめなくていいように。あなたが希望を捨てなくてもいいように。誰もがチャレンジできる社会にしていきたいのです」と強調。
「私一人の力で変えられるとは思っていません。そんな簡単なことではないと理解しています。でも私たち一人ひとりが力を合わせれば、みんなの思いが重なれば、きっと実現できると信じています。あなたと一緒に変えていけると信じています。私はあきらめない選択肢をふやそう。一緒に変えていきませんか?」と訴えた。
また、会見では具体的な政策について「方向性としては『選択肢を増やす』を基本方針に考えています。既存のメニューで生きづらい方々に選択肢を与える。私が興味がある教育と福祉に選択肢を増やすことを政策として実現したいと思います」と伝えた。
【乙武洋匡】
作家。1976年、東京都出身。早稲田大学在学中に出版した『五体不満足』が600万部を超すベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活躍したほか、杉並区立杉並第四小学校教諭、東京都教育委員を歴任。その後も作家として作品を発表、コメンテーターや報道番組MCなども務める。
社会課題の解決に取り組むプロジェクトにも多数取り組み、地域に根ざした子育てを目指す「まちの保育園」経営に参画するほか、全ての人が安全で快適に過ごせる「ユニバーサルな社会」の構築を目指す『株式会社バリアフリーカンパニー』プロジェクト・フェロー、パフォーミングアーツを通じて、障害・性・世代・言語・国籍など、個性豊かなアーティストと観客が一緒に楽しむ『True Colors Festival』アンバサダー、難病や重度障害で外出困難な人が自宅に居ながら「分身ロボット」を操作して接客する分身ロボットカフェアドバイザーなど。
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2022/05/20