吉本新喜劇が若手座員をプッシュする『吉本新喜劇セカンドシアター』のこけら落とし公演が8日、大阪・なんばグランド花月（NGK）地下の「YES THEATER」で行われた。信濃岳夫と諸見里大介を中心に「セカンドシアター新喜劇」を上演し、新喜劇GM（ゼネラルマネージャー）の間寛平、座長のすっちーも脇を固めた。

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　寛平は「お客さんあっての芸人。若手を育てるのはお客さんです。育ててやってください！」と呼びかけ、若手座員とともに舞台を駆け回った。すると、劇中では諸見里から「何が（若手座員を）“育てる”や！　つぶそうとしてるやないか！」とツッコミ。エンディングで諸見里が寛平との絡みを「やりすぎた」と反省すると、寛平本人は「それぐらいパワーあるほうがいい」と喜んだ。

　ならではのサプライズもあり、若手座員の一人、横地眞平は岩手県でピーマン農家をやりながら新喜劇で活動していることを寛平に伝えたところ、「じゃあ、今日からお前は“よこっちピーマン”や」と言われたと、“改名”を宣言した。

　また、終演後の囲み取材では、寛平は「みんな大丈夫かなと、ものすごく心配しました。でも、終わってみたら、思ってた以上にみんなが頑張ってくれて……なんかめちゃめちゃうれしいです。涙が出るぐらい……出てないけど」と感無量。すっちーは「すごい若手で、何をするかわからん子と（コンビで）やるのは楽しいですね。セカンドシアターでは、完成度の高いものを目指すというより、失敗してもいいから自分が持っているものを出していってほしい」とエール。

　これを受けて、諸見里は「ウケてる部分もあって、よかったなと思う反面、もっとよくできるなとも思うので、どんどん進化させていきたい。そして、いずれ座長になれるように」と気合いを込め、信濃は「今まで教えてきてもらって成長してきたが、今回は若手に教えることで成長していけたら」と決意を伝えた。

　「きょう、一番、爪痕（きずあと）を残せたのは？」と聞かれ、寛平は森田まりこの名を挙げ、「いつも松浦（真也）くんとギターでやってるネタを外して、ちゃんと芝居やってみ、と。きょうのようにちゃんとできるし、こんなキャラで50分ずっと舞台に出てできるように育っていってほしい」と高評価。また、MVPには「みんなすごい頑張ったから……じゃあ、ピーマンにしときましょか」と指名し、横地あらため“よこっちピーマン”は「めっちゃおこぼれがきた！」と大喜びだった。