『ガンダム』シリーズの最新作となる映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』(6月3日公開)。本作でアムロが出会うククルス・ドアンと共に生活を送る島の子供たち、カーラ、マルコスほか、キャラクター設定画が解禁となった。
安彦良和監督は今回、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』の第15話「ククルス・ドアンの島」を映画化するにいたった経緯について、エピソードがもつテーマが関係し、『機動戦士ガンダム』がもともと持っていた根幹的なテーマが「ククルス・ドアンの島」に凝縮されていると語る。「映画化の話が来たわけじゃなくて、僕からお願いしたんです。テレビシリーズの第15話『ククルス・ドアンの島』は意外と引きがあって、何よりいい話なんだよなという印象があったんですよね。ただ、不遇の作品にはなってしまっていた。ずっと気にはなっていたんですよ。それを偶然思い出すきっかけがあって、サンライズの先代の社長と現社長がたまたま同じ場所におられたときに、直に映像化の提案をしたら『いいですよ』と快諾してもらったんです」と明かす。
続けて「映画のストーリーは基本的にテレビと同じで、ラストはせりふ回しも同じなんです。とても印象深いラストで、よく言われる『愛するものを守る』といった絶対正義のテーマに対して、『本当にそうですか?』と疑問を投げかけている。第15話の脚本を手掛けられた荒木(芳久)さんがどういう意識でお書きになったのかわからないけど、非常に大きなテーマを秘めたエピソードだと思います」と力説した。
また、「僕はファーストガンダム、『機動戦士ガンダム』という作品は、とても大きな状況の中に放り込まれた小さな者たちのドラマとよく言うんですよね。ホワイトベースのクルーたちも名もなき小さな者たちで、彼らは翻弄され大役を担わされながらもその中で頑張る。それが『ガンダム』のスタイルだと思うんです。富野由悠季監督は原案段階で『漂流記』と呼んでいたんです。それがさらに象徴的に表れているのが『ククルス・ドアンの島』なんです」と話している。
そんなエピソードでアムロが任務で訪れた通称「帰らずの島」で出会った子供たちの設定画が解禁となった。戦争で親を亡くした子供たちはククルス・ドアンに引き取られ、肥沃とは言えない島を耕し、貧しいながらも助け合って暮らしている。屈託のない笑い声が飛び交うが、それぞれ心の傷を抱えている。安彦監督にとって、ドアンと、この20人もの戦争孤児の織りなす物語を描くことが、ファーストガンダムの魅力の1つであり、本作で最も力をいれたポイントにもなっているという。
本作で描かれる新要素のひとつである“子供たちが20人も登場する設定”は、テレビアニメの4人から一新したもの。安彦監督は「テレビの回でもいっぱいいたと思っていたら、ロランという女の子を入れても4人しかいない。でもそれだと絵にならないんですよね。要するに私設孤児院みたいなものですから。それで脚本の根元歳三さんに『子供は20人は登場させてください』と言ったんです。これは非常にめんどくさいと承知しながら、総作監もやってくれている田村(篤)さんにキャラクターデザインをお願いして。そうしたらあっという間に20人分が上がってきて(笑)。それはもういいキャラで、あれはありがたかったですね」と、より物語に深みを出すために子どもの人数を増やしたと明かし、共に本作を作り上げてきたスタッフとのエピソードを振り返っていた。
また、安彦監督は「話の中心になるドアンは、テレビアニメだと南の島でトラウマを抱えながらも4人の子どもと暮らしていましたが、映画ではまた違った印象になっていると思います。子どもたちの生活感が出れば、当然ドアンも優しい生活臭のあるキャラになりますからね。そういう意味でも子どもはいっぱいいなきゃダメということですね。彼の中にも相当深いトラウマがあると思いますよ。20人の戦災孤児を引き取っているわけですから、それぞれに厳しい現場があったはずで、その一つひとつがトラウマになっているはずなんだよね」と戦争が生み出す残酷な現実や、ドアンの背負っている責任をより深く表現していると語っていた。
■ククルス・ドアンと暮らす20人の子どもたち
マルコス:子供たちの中では年長者になり、カーラとともに子どもたちをまとめ、力仕事もこなす。アムロに対抗心を燃やす。
カーラ:島の子どもたちにとっては母親のような存在。ドアンのことを常に気にかけている。
アマド:マルコスの弟分。
グイド:アマドの弟分で釣り担当。
フリアン:赤い帽子がチャームポイント。誕生日プレゼントに灯台を希望する。
ドラ:おませで、おしゃべりだが、面倒見がよい。
チータ:お絵かきとアイスが大好き。
マテオ:ロペと一緒にヤギのお世話係を担当する。
タシト:ホセたちと一緒にマルコスの力仕事を手伝う。
ホセ:土運びなど力仕事もこなす。
イネス:しっかり者。蛇をもったフリアンに追いかけられる。
ロペ:暗闇が怖く、夜泣きする。ヤギ担当。
ヒセラ:しっかり者で、カーラの良き助手。
アダ:いつも人形を持ち歩く。
ユイ:テレサと行動を共にすることが多い。
テレサ:金髪の少女。髪を触るくせがある。
マルコ:ダナと一緒に行動をすることが多い。
ダナ:主にマルコの面倒をみている。
ルペ:ピンク色のオーバーオールがチャームポイント。
ダリオ:たれ目の少年
安彦良和監督は今回、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』の第15話「ククルス・ドアンの島」を映画化するにいたった経緯について、エピソードがもつテーマが関係し、『機動戦士ガンダム』がもともと持っていた根幹的なテーマが「ククルス・ドアンの島」に凝縮されていると語る。「映画化の話が来たわけじゃなくて、僕からお願いしたんです。テレビシリーズの第15話『ククルス・ドアンの島』は意外と引きがあって、何よりいい話なんだよなという印象があったんですよね。ただ、不遇の作品にはなってしまっていた。ずっと気にはなっていたんですよ。それを偶然思い出すきっかけがあって、サンライズの先代の社長と現社長がたまたま同じ場所におられたときに、直に映像化の提案をしたら『いいですよ』と快諾してもらったんです」と明かす。
続けて「映画のストーリーは基本的にテレビと同じで、ラストはせりふ回しも同じなんです。とても印象深いラストで、よく言われる『愛するものを守る』といった絶対正義のテーマに対して、『本当にそうですか?』と疑問を投げかけている。第15話の脚本を手掛けられた荒木(芳久)さんがどういう意識でお書きになったのかわからないけど、非常に大きなテーマを秘めたエピソードだと思います」と力説した。
また、「僕はファーストガンダム、『機動戦士ガンダム』という作品は、とても大きな状況の中に放り込まれた小さな者たちのドラマとよく言うんですよね。ホワイトベースのクルーたちも名もなき小さな者たちで、彼らは翻弄され大役を担わされながらもその中で頑張る。それが『ガンダム』のスタイルだと思うんです。富野由悠季監督は原案段階で『漂流記』と呼んでいたんです。それがさらに象徴的に表れているのが『ククルス・ドアンの島』なんです」と話している。
そんなエピソードでアムロが任務で訪れた通称「帰らずの島」で出会った子供たちの設定画が解禁となった。戦争で親を亡くした子供たちはククルス・ドアンに引き取られ、肥沃とは言えない島を耕し、貧しいながらも助け合って暮らしている。屈託のない笑い声が飛び交うが、それぞれ心の傷を抱えている。安彦監督にとって、ドアンと、この20人もの戦争孤児の織りなす物語を描くことが、ファーストガンダムの魅力の1つであり、本作で最も力をいれたポイントにもなっているという。
本作で描かれる新要素のひとつである“子供たちが20人も登場する設定”は、テレビアニメの4人から一新したもの。安彦監督は「テレビの回でもいっぱいいたと思っていたら、ロランという女の子を入れても4人しかいない。でもそれだと絵にならないんですよね。要するに私設孤児院みたいなものですから。それで脚本の根元歳三さんに『子供は20人は登場させてください』と言ったんです。これは非常にめんどくさいと承知しながら、総作監もやってくれている田村(篤)さんにキャラクターデザインをお願いして。そうしたらあっという間に20人分が上がってきて(笑)。それはもういいキャラで、あれはありがたかったですね」と、より物語に深みを出すために子どもの人数を増やしたと明かし、共に本作を作り上げてきたスタッフとのエピソードを振り返っていた。
また、安彦監督は「話の中心になるドアンは、テレビアニメだと南の島でトラウマを抱えながらも4人の子どもと暮らしていましたが、映画ではまた違った印象になっていると思います。子どもたちの生活感が出れば、当然ドアンも優しい生活臭のあるキャラになりますからね。そういう意味でも子どもはいっぱいいなきゃダメということですね。彼の中にも相当深いトラウマがあると思いますよ。20人の戦災孤児を引き取っているわけですから、それぞれに厳しい現場があったはずで、その一つひとつがトラウマになっているはずなんだよね」と戦争が生み出す残酷な現実や、ドアンの背負っている責任をより深く表現していると語っていた。
■ククルス・ドアンと暮らす20人の子どもたち
マルコス:子供たちの中では年長者になり、カーラとともに子どもたちをまとめ、力仕事もこなす。アムロに対抗心を燃やす。
カーラ:島の子どもたちにとっては母親のような存在。ドアンのことを常に気にかけている。
アマド:マルコスの弟分。
グイド:アマドの弟分で釣り担当。
フリアン:赤い帽子がチャームポイント。誕生日プレゼントに灯台を希望する。
ドラ:おませで、おしゃべりだが、面倒見がよい。
チータ:お絵かきとアイスが大好き。
マテオ:ロペと一緒にヤギのお世話係を担当する。
タシト:ホセたちと一緒にマルコスの力仕事を手伝う。
ホセ:土運びなど力仕事もこなす。
イネス:しっかり者。蛇をもったフリアンに追いかけられる。
ロペ:暗闇が怖く、夜泣きする。ヤギ担当。
ヒセラ:しっかり者で、カーラの良き助手。
アダ:いつも人形を持ち歩く。
ユイ:テレサと行動を共にすることが多い。
テレサ:金髪の少女。髪を触るくせがある。
マルコ:ダナと一緒に行動をすることが多い。
ダナ:主にマルコの面倒をみている。
ルペ:ピンク色のオーバーオールがチャームポイント。
ダリオ:たれ目の少年
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- 4. 『ガンダム ククルス・ドアンの島』20人の子どもたち設定が公開 安彦良和監督の希望で4人から5倍増
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2022/04/07