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小学館の漫画誌、雑誌ロゴをウクライナ国旗カラーに変更 『ビッグコミックオリジナル』作家含めた戦争反対の思い込め

 小学館は19日、同日に発売された青年コミック誌『ビッグコミックオリジナル』最新号の雑誌ロゴをウクライナの国旗カラーに変更したことを発表した。今回の意図について編集部は、「戦争の一日も早い終結への願いを込めて今号の表紙のロゴをウクライナカラーにしました。地球上のすべての土地とそこに住む人々が、人種や思想を越えてお互いを認め合い、平穏な日々が訪れることを祈っています」と誌面で説明。戦争に反対し、平和な世界を望むことを伝えている。

漫画誌『ビッグコミックオリジナル』の表紙 (C)小学館

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 1972年に創刊された同誌は現在、『三丁目の夕日』『釣りバカ日誌』などを連載している。編集部は今回の雑誌ロゴのカラー変更について「『ビッグコミックオリジナル』に執筆いただいている漫画家の中には『釣りバカ日誌』の北見けんいち氏など、第二次世界大戦(太平洋戦争)を経験している方も多くいらっしゃいます。北見氏は兄弟誌『ビッグコミック』で『昭和トラベラー』という連載ページの中で、満州から引き揚げ体験や、父親との離れた生活などを執筆しています」と説明。

 「また、ちばてつや氏も同誌連載作品『ひねもすのたり日記』の中で、満州からの引き揚げ体験を描くなど、悲惨な戦争の経験について漫画を通じて、私たちに平和の大切さ、戦争を二度と起こしてはいけないというメッセージを届けてくれています」と、戦争の悲惨さを経験した作家たちがおり、彼らの“戦争反対”の意思を伝えるために変更したことを伝えた。

戦争×漫画 単行本の書影

戦争×漫画 単行本の書影

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 また、「私たち日本人も2011年3月11日、未曾有の自然災害を経験しました。北海道、東北、関東をはじめ、地震、津波、原発、計画停電など、想像していなかった出来事に心が暗くなってしまう状況で、小学館では『コロコロコミック』を避難所に無償提供し、『ビッグコミック』『ビッグコミックオリジナル』を含め多くの雑誌を無料で読めるように解放するなど、被災者のひとときの癒やしになることを願って、エンターテイメントは生活必需品ではないですが、苦しいときにこそ必要だという気持ちで活動してきました」と振り返る。

 「『ビッグコミックオリジナル』編集部では、漫画家たちの『戦争』を描いたコミック本も刊行しています。『戦争×漫画 1970−2020』と題したこの単行本は、漫画家の感性が「未来の戦争」の予感を、戦時への想像力で捉えた作品を集め、2015年に発売し、話題を呼んだ『ビッグコミックオリジナル戦後70周年増刊号』をもとに、増補愛蔵版アンソロジーとして一冊にまとめたものです。こちらもぜひお読みください」と呼びかけた。

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