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2丁拳銃、ダウンタウン直撃世代のお笑い観「面白い=カッコいい」 結成28年でたどり着いた「原点は漫才」

 1993年に結成、大阪で人気を博したお笑いコンビ・2丁拳銃川谷修士小堀裕之。彼らが東京進出を果たしたのは2000年だった。翌年には『M-1グランプリ』がスタート、東京という新たな地で「漫才のトップを取る」という大きな目標ができたものの、03年の決勝進出を最後にM-1の「結成10年以内のコンビ」(当時)ルールから、出場資格を失うことに。お笑いだけでなく音楽や役者、舞台演出などマルチな活躍を見せる中で、近年では小堀のクズキャラが注目され、バラエティーでは“ヘドロパパ”の異名を取ることに。また川谷の妻で放送作家の野々村友紀子がコメンテーターとしてブレイクしたことで、夫婦共演など新たな展開も見せている。しかしその一方で、上京直後から2丁拳銃が取り組み続けてきたのが、100分間のノンストップ漫才ステージ「百式」だ。途中、THE MANZAIに専念するため休止期間もあったが、百式は来年で20周年を迎える。コロナ禍を経て「原点は漫才」の境地にたどり着いたふたりに、12月5日開催の最新単独ライブ「百式2021」について直撃した。

「原点は漫才」の境地にたどり着いた2丁拳銃

「原点は漫才」の境地にたどり着いた2丁拳銃

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■「M-1」への焦りから「百式」が誕生

川谷:上京後は「一度大阪でやってきたことをもう一度やらなきゃならん」という焦りがありました。M-1は最初から、自分らの中では(決勝に)いけると思っていたし、もう一度名前を上げるチャンスでもあった。でも、全然受からないという。今のルールは15年ですが、当時の出場資格は結成10年以内のコンビ。もう出場すらできなくなってしまう……という中で始めたのが百式です。あの頃は漫才とコントを融合させたステージをやっていましたが、M-1への情熱や思いから、百式は漫才オンリーのイベントにしました。

小堀:実際にやってみてですけど、M-1での4分間のネタと百式の中の4分は、まったく違うことが分かった。全然別物、別競技と考えるようになりました。初回の公演は、とにかくあっという間だったことは覚えてますね。最初は「楽しいおもちゃを見つけた」という感覚でしたが、2年、3年とやるうちに、僕らもペースを掴めるようになって、だんだんと遊び方もわかってきたというか。

川谷:漫才の単独ライブというと、大体80分〜90分くらいなんですが、100分の方がキリがいいなと。「百式」の名前はガンダム世代ということもあって、モビルスーツの名前からいただきました。最初はアンケートで1人でも「長かった」という声があれば、スパッとやめるつもりだったんです。でもいざ終わってみれば「あっという間でした」という声ばかりで、それは僕らもまったく同じ感想。翌年以降も、不満の声が少しでも出れば辞めようと思っていましたが、3〜4回目くらいには「やり続けよう」と。今さら「長い」って言われてももう知らん(笑)

でも、出場資格はなくなりましたが、今でも毎年M-1で頑張る芸人たちは、カッコいいなと思います。島田紳助師匠はM-1の出場制限について、「諦めるきっかけ作り」みたいなことをおっしゃっていましたよね。「10年やって結果を出せないなら、将来のためにも身を引くべき」という話で、以前は「その通りやな」と思っていましたけど、今は逆にM-1の存在によって「やめない、やめられない」芸人が増えた気がしています。M-1によって漫才の素晴らしさ、カッコよさが再確認されたというか。お笑いにカッコよさは関係ないかもしれないけど、僕らみたいに多感な時期にダウンタウンさんに憧れた世代は、面白い=カッコいいなんです。2丁拳銃も「カッコいい漫才師」だと言われたい。

2丁拳銃・小堀裕之

2丁拳銃・小堀裕之

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■「対バン」ならぬ「対漫」

川谷:昨年からのコロナ禍で、芸人のアウトプットもYouTubeなど、次々と新しいものが取り入れられるようになっていきました。僕らも当然、その流れから「なにかをやらなきゃ」となったんですが、ちょっと待てよと。僕らが帰ってくる場所は、やっぱり漫才のステージ。もしコロナが完全に収束したその時、基盤となるはずの漫才がしっかりしてないとダメなんじゃないかと。「動画配信をがんばる」というのもすごく大切なことですが、それっていま俺らがやるべきことなのか。ちゃんと漫才に、自分たちの原点に帰らなきゃいけないんじゃないかという話になったんです。コロナ禍は新たに何かを始めるきっかけじゃなくて、「漫才を見つめ直す」期間になりました。

小堀:これは去年末くらいの話で、今年から本気で動き出しました。それが今年開催した「対漫」にもつながったりして。ミキ昴生みたいに、百式を「教材」としてくれているような世代とステージをやるのは、とても楽しく勉強にもなります。こうやって「対慢」でネタを磨いて、ワンマンの「百式」につなげる感じは、ちょっとバンド活動っぽくもありますね。

川谷:大阪時代は「バンドっぽいカッコしてる漫才師」だったのに、ホントにバンドやるようになったらアカンやんって(笑)。僕らほぼ同年代で、お互いブルーハーツで育ってきてますから、音楽の趣味も同じで。「フラワーカンパニーズは最高やな」「バンプ(BUMP OF CHICKEN)ええで!」「GO!GO!7188カッコいいな!」なんて言ってたのに……。

小堀:僕、GO!GO!のドラムだった方とバンドやってますからね(笑)。でもフェスなんかだと、若いお客さんが中心のイベントだとしても、やっぱり(ザ・)クロマニヨンズのステージはめっちゃ盛り上がるじゃないですか。自分たちもそういう存在でいたいと思います。若いコンビには敵わない部分はあっても、漫才を好きな気持ちは負けへんって気持ちもある。勝負しながら、教えてもらいながら、お互いに成長していけたらってね。

2丁拳銃・川谷修士

2丁拳銃・川谷修士

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松本人志甲本ヒロトにも負けない愛

川谷:つい先日、千鳥ノブが番組(※『人志松本の酒のツマミになる話』、フジテレビ系)で松本(人志)さんに「シニア世代の劇場を作ってほしい」って言ってて。これは僕ら世代の全芸人が望んでいることですよ。5年後、10年後、今みたいに漫才をやっていられるのか、誰にも分からないですからね。松本さんは老後、芸人に介護されながら余生を過ごしたいとおっしゃってて、劇場を作る条件として「俺の体、洗ってくれる?」って(笑)。ノブは「トータルテンボスも、2丁拳銃も洗います」って言ってましたが、本気で洗わせてもらいますので、何卒僕らに漫才を続けられる環境を作ってください(笑)

小堀:僕は3人の人間の影響でできていると思ってて、それは「笑福亭鶴瓶」「甲本ヒロト」「松本人志」のお三方。最初に好きになったのが鶴瓶さんで、あの方はきっと、誰よりも人間のことが好きな人なんです。自分でも落語をやり始めたのも、鶴瓶さんの影響が大きい。また、松本さんはお笑いのカリスマで、ヒロトさんはロックのカリスマですよね。それで松本さんはきっと「世界で一番お笑いが好きなのは自分」だと思ってはるし、ヒロトさんも世界一ロックが好きな方じゃないですか。僕も鶴瓶さんや松本さん、ヒロトさんから教えてもらうばかりじゃなく、彼らに負けないくらいに漫才を好きになろうって思ってます。今回百式に来られる方には、僕らが誰よりも漫才を愛していることをわかってもらえるはずです。

川谷:まだまだ安心できる世の中じゃないかもしれませんが、百式は感染対策も万全で、空間的にもお笑い的にも万全の環境でお待ちしております。絶対に後悔はさせません!

「百式2021」
2021年12月5日(日)開場18:00/開演18:30
よしもと有楽町シアター(東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル2F)
前売 3,800円/配信 1,600円
[劇場観覧チケット]FANY Ticket:https://bit.ly/3nvOE93
[オンライン配信チケット]FANY Online Ticket:https://bit.ly/3qSDT2I

“百式”2021を“百倍”楽しむ“百円”キャンペーン
1「×TAIMAN-対漫-」ゲスト:レイザーラモン、ミキ、オズワルド
2「2丁拳銃の漫研」ゲスト:令和ロマン
3「百式2020」

料金:各100円(税込)

販売期間
1:11月20日(土)10:00〜11月27日(土)12:00
2:11月24日(水)10:00〜12月1日(水)12:00
3:11月27日(土)10:00〜12月4日(土)12:00

視聴期間
1:11月20日(土)10:00〜11月27日(土)14:00
2:11月24日(水)10:00〜12月1日(水)14:00
3:11月27日(土)10:00〜12月4日(土)14:00

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