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庵野秀明氏、今後は実写映画に意欲「アニメーションではできないことを描ける」

 アニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が、8月13日よりAmazon Prime Videoで240以上の国と地域で配信されるのを前に、庵野秀明総監督が、このほどオンラインで行われた『Comic−Con@Home(コミコン ・アットホーム)』のパネルセッションに登壇。世界のエヴァファンに向けて、作品への思いを語った。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』コミコンに登壇した庵野秀明総監督

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』コミコンに登壇した庵野秀明総監督

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 庵野総監督は「本当は8年で完結させようと思っていましたが、16年かかってしまいました。全てが終わった今、ホッとしています」と胸をなでおろした。

 1995年にテレビシリーズとして誕生し、アニメ大作の金字塔として君臨している本作。庵野総監督は「作品自体のストーリーやドラマ、技術的なクオリティは、スタッフとキャストのおかげで、なるべく高い位置にあるように頑張って維持しています。それとは別に『エヴァンゲリオン』には世界の人に共通する何かがあったのだと思います。それは自分自身の物語として捉えられるような仕組みになっていたからなのかもしれません。一概には決められませんが、世界中の人が自分にとってこれだと思うものが、届いた結果なのかなと思っています」とエヴァが世界で愛されている理由を語った。

 本作のラストについては「おおむね最初から決めていました。漠然とあった終わり方が、少しずつ形を変えて今回の終わりに行きつきました。ディティールは変化しましたが、根本的には変わっていません」と制作秘話を明かす場面も。

 さらに「61歳になったので、エヴァではなく実写作品の映画を何本か作りたいと思っています。アニメーションは、今後実写作品を数本作ってから、またやれるチャンスがあればと思っています。まだ何も決まっていませんが」と今後の展望を語った。「実写作品とアニメーション作品の制作の仕方はまったく違います。アニメーションではできないことを実写でいろいろと描けるので、本当に楽しみにしています」と笑顔で新たな目標への意欲を見せた。

  最後は「『エヴァンゲリオン』に限らず、僕の描く作品は基本的には日本で暮らす人たちに向けたドメスティックな内容です。そのような作品が世界の人に愛されているのは本当にありがたく、光栄です。 皆さん 『エヴァンゲリオン』を本当にありがとうございます、そしてよろしくお願いいたします」とファンに感謝の思いを告げた。

 『新劇場版』シリーズは、テレビシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』に新たな設定とストーリーを加え全4部作として「リビルド」(再構築)したもので、今作は、2007年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』、09年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、12年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』に続く作品であり、完結編となる。

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  • 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』コミコンに登壇した庵野秀明総監督
  • 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』コミコンより

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