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【ANN0連続インタビュー】Creepy Nuts「自分たちだからこそできるラジオ」を目指して

 1967年10月2日の放送開始から、今年の秋で55年目を迎えるニッポン放送の人気ラジオ番組『オールナイトニッポン』。現在深夜3時から放送されている『オールナイトニッポン0(ZERO)』(ANN0)では、『M-1王者』『武道館アーティスト』『人気テレビディレクター』など、さまざまなジャンルで活躍する豪華パーソナリティーがラインナップされている。ORICON NEWSでは新シーズンの改編期に合わせて、火曜から金曜までの4組のパーソナリティーにインタビューを敢行。火曜日のHIPHOPユニット・Creepy NutsR-指定DJ松永は、4年目への意気込みとコロナ禍で改めて感じたラジオの魅力、そして4月に予定するイベントの見どころを語った。

Creepy Nuts (C)ORICON NewS inc.

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■ファンと身近につながれる場であり、二人でふざけてしゃべれる貴重な時間

――この春で番組は4年目に突入します。お二人にとってこのラジオはどのような“場所”になっているでしょうか?

【R-指定】自分たちの作りたての曲を最初に流せるので、ファンの方と身近につながれる場所であり、普通に松永とふざけてしゃべれる時間ですね。昔は二人で普通にふざけた話をする時間があったけど、最近は四六時中ずっと仕事してるから、ラジオがそういう時間になってきたのかな、と。

【DJ松永】俺たちは友だちから組んだユニットなので、下らない話の延長から曲になったりすることもあるし、ただ会ってふざけた話をするだけの時間もすごく大切で。R(-指定)と腰を据えて対面して1時間半もしゃべる場が1週間に1回あることが、いまの俺たちにはすごく貴重です。

【R-指定】昔はそういう時間がめっちゃあったからね。

【DJ松永】それに、日常で発散するといろいろ問題が出てくるような感情があっても、ラジオだと話のネタとして成仏できますしね。だから、ラジオがあることで日々の生活が円滑に進むようになったりしています。

――深夜3時からの生放送ですが、リスナーの皆さんも楽しそうに番組に参加しているのが印象的です。

【DJ松永】たくさんの面白いハガキ・メール職人の方がネタメールを送ってくだるし、深い時間なのにリアルタイムで面白い反響をたくさんいただけて、すごく恵まれていると思います。ANNの歴史に本当に感謝ですね。職人さんがこの枠を信頼して聞いてくれているので、伝統ある枠でやらせていただいていることを実感します。

■改めて知ったオードリーの才能 俺たちは“俺たちができるラジオ”をやるしかない

――番組を聞いていると、この3年間で世間的に「売れた」状態になっていく2人の思いを共有することができ、『オードリーのANN』のような物語性と深みを感じられるようになってきました。

【DJ松永】そう言っていただけるのは、すごくありがたいです。ただ、俺はラジオを始めてから「やっぱりオードリーさんみたいにはできないんだな」と改めて知りました。めちゃめちゃ憧れてましたし、俺たちもこんな番組をやれたらいいなと思ったことはありましたけど、俺たちは、どこまでいってもラッパーとDJでの立場の話しかできないんだと、番組を始めてから改めて実感しました。俺たちは“俺たちができるラジオ”をやるしかないんだなと。

 そう思えたのは、『朝井リョウと加藤千恵のANN0』(2015年4月〜16年3月)を聞いていたからです。パーソナリティーは小説家のお二人で、トークではゴリゴリに小説の話ばっかりして、ネタコーナーも小説の一行目だけを募集したりとか、かなりニッチな番組じゃないですか。でも、小説に全然詳しくない自分が聞いても、すごく面白かったんですよ。知らない世界のプロフェッショナルが、高い熱量でその道の話をしたら、面白くなるんだってことを知ることができたんです。

 だから俺たちは、芸人さんのような面白いエピソードトークを目指すよりも、自分たちの特性のHIPHOPを生かしつつ、「やりたいラジオ」じゃなくて「自分たちだからこそできるラジオ」を目指して、Rとしゃべりたい話や聞いてほしい話だけを考えようと思ってやっています。オードリーさんも多分そうだと思うんですよ。“若林さんと春日さんにしかできないラジオ”をやっているから、めちゃくちゃ面白いし、たくさんのリスナーから支持され続けている。自分たちも俺とRじゃないとできないラジオをやる。それが俺たちのやるべきことなんだなと、やればやるほど思うようになってきました。

――新型コロナにより、多数のライブやイベントが中止となるなど、エンタメ業界は大きな影響を受けました。それでもラジオが変わらず続いていることで救われているリスナーがたくさんいますが、お二人にとってもラジオの存在が大きかったのでは?

【R-指定】去年は外に出る仕事が一気になくなって、最初の緊急事態宣言の時期は松永と会うのはラジオだけでした。自分は予定がなかったら何もしなくなってしまうタイプなので、ずっと家にいたらただ沈んでいくだけだったかもしれないのですが、毎週のラジオを変わらず続けられて世間とつながることができたから、自分としてはだいぶ救われましたね。そこから新しく見えるものがあって、去年リリースしたアルバム『かつて天才だった俺たちへ』は、ラジオがあってこその作品になりました。

【DJ松永】アーティストにとって人前に出る手段って、基本的にライブなんですよね。でもコロナのせいで、みんなお客さんとの接点が絶たれてしまった。そこで落ち込んでしまう人も多いみたいだったけど、俺たちは週1回ラジオからお客さんに声を届けることができて、つながれる機会があったことはめちゃくちゃデカイかった。そして、自分もラジオリスナーとして、ああいう時期でもひたすら楽しいラジオが毎日ずっと放送されて、本当に救いでした。面白いラジオを聞いている瞬間はつらいことを忘れられるし、日常生活のシェルターとして、リスナーにもパーソナリティーにも必要不可欠だと感じました。

■イベントは身構えずに楽しんでもらったら、帰りにはアーティストみんな好きになってる

――4月24日には初の音楽イベント『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0 presents 日本語ラップ紹介ライブ in 日比谷野音』を開催されます。RHYMESTERさん、般若さん、LibeRty Doggsさんといった豪華なメンバーが集うライブについて、自分たちが楽しみにしていること、来てくれるリスナーに楽しみにしてほしいことを教えてください。

【R-指定】俺たちのラジオが好きだけど、HIPHOPイベントに行ったことがないという人もいると思いますが、今回のイベントに出てくれる人たちの音楽はめちゃくちゃかっこいいし、先輩から後輩まで人間的にも魅力のある人ばかりなので、いろんな角度から好きになってもらえたらうれしいです。ホンマは身構えずに来てもらって、そのまま楽しんでもらえたら、帰る頃には出ていたアーティスト全員を好きになってもらえるくらい、ゲストも自分たちが大好きなの人たちなので。音楽そのもの、歌詞、人間性、見た目のインパクト、いろんなところに扉が開いてるのがHIPHOPの魅力なので、好きな扉を見つけて入ってきてもらえたらいいなと。楽しめる要素の扉がいろんなところにあるイベントになります。

【DJ松永】俺がHIPHOPを好きになったのは、ラジオがきっかけだったんです。TOKYO FMでやっていたRHYMESTERさんがパーソナリティーの『WANTED!』という深夜番組で、HIPHOPにハマって、今はこんなところにきてしまって。おこがましいですけど、もし俺が誰かのなにかのきっかけになれたすごく幸せだなって思っています。ラジオって不思議なもので、一つの番組を好きになると、そのパーソナリティーの一挙手一投足が全部好きになることってあるじゃないですか。その人が出てるテレビも、リリースする曲も全部好きになる。俺がまさにRHYMESTERさんに対してそうなっちゃって。ゲストに呼んだアーティストや紹介した曲でかっこいいと思ったら、すぐにTSUTAYAに行ってCDをレンタルしてMDに録音して聞きまくって、どんどんHIPHOPにハマっていきました。

 だから、ラジオ経由でHIPHOPの魅力に気づくことができた俺が、恩返しじゃないですけど、そのときのRHYMESTERのように、橋渡しのようになれたらうれしいですね。ただ、そんなに高い志があるわけじゃなく、純粋に自分の好きなものをたくさんの人に聞いてもらいたい、というシンプルな感情です。

【R-指定】テンション的には「これヤバない?」みたいな。

【DJ松永】ラジオをやってるいろんな人が、そういう気持ちでゲストをブッキングしたり曲をかけたりしていると思うのですが、俺はそれをすごく尊い感情だと思っていて。俺らも同じように「ヤバいアーティストがいるから知ってほしい!」という感情でラジオをやっているし、今回のイベントもやります。

【R-指定】屋外だから天気が心配だけど、もし雨が降っても伝説の『さんぴんCAMP』と同じになるので、それはそれでいいかな(笑)。

【DJ松永】野音は天気がどう転んでもいいようになってます(笑)。

●Creepy Nuts
日本一3連覇のラッパー「R-指定」と、世界一のDJ「DJ 松永」による、HIP HOPユニット。2017年Sony Musicよりメジャーデビューし、2020年8月に最新アルバム『かつて天才だった俺たちへ』をリリース。同年11月には武道館2Daysを開催し、チケットは即完売となった。また、音楽のみならずCMやバラエティー、ドラマ、ラジオに執筆業など、多方面に活動の幅を広げている。

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