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鈴木おさむ氏、田中みな実の怪演喜ぶ 『M』脚本コンセプトは「ざわつかせる」

 放送作家の鈴木おさむ氏が2020年を彩った“話題の人”に贈られる『LINE NEWS Presents NEWS AWARDS2020』の「文化人部門」を受賞。授賞式に出席した。

『LINE NEWS Presents NEWS AWARDS2020』の「文化人部門」を受賞した鈴木おさむ (C)ORICON NewS inc.

『LINE NEWS Presents NEWS AWARDS2020』の「文化人部門」を受賞した鈴木おさむ (C)ORICON NewS inc.

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 脚本を務めた4月期のドラマ『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日系)が評価されての受賞。喜びを問われると「非常にありがたいです。あの物語は書く上で、勇気を振り絞って振り切って書いた。それが、かなり話題となって、このような賞をいただける。やってよかったなと思いますし、見てくれた方々、応援してくれた方々に心から感謝しております」と笑顔を見せた。

 1年を振り返ると「ドラマを書きながら、撮影も始まって、コロナが襲ってきた。その中ですべてが変わってしまった」と述懐。「緊急事態宣言で、ずっと家にいた。あまりにも世の中が変わり過ぎる中で、すごく慌てた部分と、今まで忙しく過ごしていた日々の中で一度、立ち止まって自分とか家族とか仕事とか、もう1度、見つめ直すきっかけにもなったと思います」とした。

 『M』は、平成の歌姫が誕生するまでと、そこに秘められた出会いと別れを描いた同名小説(著:小松成美/幻冬舎)を原作に、鈴木氏の手でドラマならではの彩りとオリジナル要素をプラスし、自粛期間中も大きな話題となった。「もともと、このドラマを作る時に僕は放送作家が作るドラマがあってもいいと思ってやった。脚本家が書かないドラマにしないと僕が書く意味がない。この話をいただいた時に、あゆ(浜崎あゆみ)の物語でありながら、ざわつかせるものが何かできないかと本気で思った。田中みな実さんが演じる役とか、エキセントリックな人が出てきて、変なことばっかり起きる。テレビが大変な時代と言われる中、比較されるスマホを片手にネットしながら見るドラマがあってもいいじゃないかなって思った」と裏話を明かす。

 「1話が放送された時に『大丈夫なの?』って感じになって、2話からどんどん変な人が出てくる。『こういう見方をするドラマなのか!』と分かる(笑)。あと、思い切ったのは3話目のあと、コロナで4週止まった。(放送が)空くとほかのヤツ(作品)をやるところを、『M』は1話に副音声を入れてしまう。しかも、3話目の時に副音声をしている伊集院(光)さん、古市(憲寿)くんの顔を画面に入れるという思い切ったことをやった。この状況じゃないとできない、新しいものができてよかった」とうなずいていた。眼帯の秘書・姫野礼香を演じた田中みな実も女優として開眼。「田中みな実さんが本当にブレイクされたので、よかったなと思います」とにっこりだった。

 来年の抱負も語り、「温かいところに旅行に行けたりしたらいい。こうやってドラマを書かせていただいたり、いろいろなチャンスをいただいた。自分の中で作品を、SNSなどを使って、もっと気軽に、たくさん作りたい。10個、20個やったら、1個ぐらい当たるんじゃないというのがある(笑)。来年は、いろいろな形で数を打ちたい」と鼻息を荒くした。

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