人気グループ・Sexy Zoneが、20日放送のフジテレビ系『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME』（毎週金曜　深0：55）に出演。『Sexy Zone 〜結成9年目の葛藤〜』と題した今回の特集では8ヶ月にもおよぶ密着を敢行。Episode1『葛藤』では、グループ結成からわずか1ヶ月半でデビュー、アイドルのエリートとして歩むことを宿命づけられながも「10周年でまだ何も残せていない」（菊池風磨）とこれまで語ることのなかった胸の内が明かされる。

　ジャニーズでは、ジャニーズJr.として数年の経験を経てデビューするグループがほとんどのなか、いまだ破られないデビューまでのジャニーズ史上最短の記録。また平均年齢14.4歳でのデビューは、ジャニーズ史上最も若い。これらの数字は、彼らの規格外のポテンシャル、高い期待を表している。そんなアイドルのエリートとして歩むことを宿命づけられた彼らは、デビュー後もすべてが順風満帆に見えていた。

　佐藤勝利は「若いうちから活動が始まったのでずっと焦っていましたね」と振り返り、中島健人は「ジャニーさんが亡くなって、次の場所は誰でもない自分たちが見つけるって言われている気がする」と模索し続けていた。

　自分たちだけの新たな場所をつかみ取ろうと葛藤する彼らは、取材を始めた今年春、全国ツアー『POP×STEP!? TOUR 2020』のリハーサルに励んでいた。ライブ初日に向けて、それぞれが意見を出し合いながら演出を練り上げていく。だが、新型コロナウイルス感染拡大によってライブが延期されるという知らせが届く。

　コンサートのチケットは払い戻しの対応が取られたが、9割のファンが「払い戻しを受けず、振替公演を待ちたい」という気持ちを表明したという。その知らせを受けたマリウス葉は「9割の方に待っていただいて、1日も早く僕らが考えてきた作品を見てもらいたい」と高揚しながら気持ちを新たにする。

　そんななか、彼らが巡り合ったのは18枚目のシングル『RUN』。中島主演ドラマのテーマ曲であり、新たな一歩を踏み出すにふさわしい疾走感あふれる応援歌だ。「僕らはまだ何も残せていない」「僕らだけの答えにたどり着けばいい」そんな今の自分たちを映し出すような歌詞にメンバーは特別な思いを抱く。

　さらに、そこには、2018年11月から体調不良により活動休止中のメンバー、松島聡への思いもあった。中島は「この曲は聡ちゃんに対しての意味も込められている。“君がいなきゃ何も始まらない”希望につなげる、橋渡しソングになる」と語った。そして「RUN」リリースから1週間後の8月12日、松島聡が1年9ヶ月ぶりに復帰。デビュー10周年を目前に、4人から5人へ。完全体となったSexy Zoneがいよいよ走り出す。