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『鬼滅の刃』完結?ジョジョ方式で続く?予想合戦が過熱 過去ジャンプ作品から展開考察

 人気漫画『鬼滅の刃』が、18日発売の『週刊少年ジャンプ』(集英社)24号でクライマックスを迎える。23号で「次号最高潮」「超クライマックス」と次号予告されたことで、ネット上では「次が最終回?」「新章開幕か?」など、今後の展開を予想する声が相次いでいる。また、連載中にも関わらずコミックスが12月発売巻(23巻 ※同梱版情報)まで先々の予定が決まっていることから「完結」を予想する声が多いが、「人気作品を簡単に終わらせない」という意見も。作者・吾峠呼世晴氏が人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』好きということから「ジョジョ方式で主人公を変えながら続いていくのではないか?」や「最近のジャンプは意外と人気作の連載を終わりにする」など、ネット上で出ているさまざまな声を考察してみた。

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 2016年2月より同誌で連載がスタートした『鬼滅の刃』(作者:吾峠呼世晴)は、大正時代の人喰い鬼の棲む世界が舞台。炭売りの少年・炭治郎は、人喰い鬼に家族を惨殺されたことで一変し、唯一生き残ったが鬼になってしまった妹の禰豆子を人間に戻すため、家族を殺した鬼を討つために旅をするストーリー。昨年テレビアニメ化され人気に火が付き、13日発売のコミックス20巻で累計発行部数6000万部を突破した。

 連載誌では以前より、主人公・炭治郎と宿敵・鬼舞辻無惨の戦いが始まっていたことから「最終回が近い」と予想されていた。ラスボスとも言える無惨との戦いとあれば、誌面での「クライマックス」の告知を「最終回」と考えるのは自然な流れ。しかし、誌面においては最終回・完結と表記されておらず、『ひとつの物語の節目』という意味の可能性も考えられる。

■1部、2部…主人公変更『ジョジョ』方式で連載継続か? 鬼、呼吸、世代など共通点も

 完結しないとなると、新章が考えられる。放送されたテレビアニメは“竈門炭治郎立志編”、その物語の続きを描く劇場版が“無限列車編”(10月16日公開)と「●●編」として表記されており、「クライマックス」はこの「●●編」の終わりを指し、「新たな●●編が始まるのではないか」という意見もファンの間で出ている。

 しかし、ラスボス・無惨との戦い、仲間の死、炭治郎の負傷…など物語は明らかに佳境へと達しており、「今の世界観で新たな物語が展開できるのか?」という声はある。そこで出ているのが主人公を変更し、新たな物語を展開するというもので、『ジョジョの奇妙な冒険』(以下、ジョジョ)方式になるのではという意見だ。

 『ジョジョ』は、ジョナサン・ジョースターとディオ・ブランドーという2人の少年の出会いから始まるジョースター家の血縁と因縁にまつわる大河作品で、第1部から第8部まで部ごとに主人公が変わる独特の手法で描かれている。タイトルは『ジョジョの奇妙な冒険』で変わらないが、副題が『ファントムブラッド』(第1部、主人公がジョナサン)、『黄金の風』(第5部、主人公がジョルノ・ジョバァーナ)などと変わる。

 吾峠氏は『鬼滅の刃』連載が始まる前、2014年発売の『少年ジャンプNEXT!!』にて好きな漫画について「『ジョジョ』から『クレヨンしんちゃん』まで何でも好き」と答えるなど、好きな作品のひとつに『ジョジョ』を挙げていたこともあり、ネットでは『鬼滅の刃』も『ジョジョ』の形式で連載が続いていくのではないかという声が出ている。

 『鬼滅の刃』と『ジョジョ』には、いくつか共通点もある。『ジョジョ』第1部で敵となるディオは、石仮面をかぶり人間を超越した吸血鬼への変貌する設定で、『鬼滅の刃』の敵・無惨と“鬼”というつながり。ディオと対決する主人公・ジョナサンは、対抗する力「波紋」と呼ばれる呼吸法を身につけるが、炭治郎も鬼を倒すため呼吸をベースにした操身術「水の呼吸」を体得するなど、設定が近いものがある。

 また、『ジョジョ』は「ジョースター家とディオの戦い」が世代を越えても続いているが、『鬼滅の刃』も炭治郎が所属する鬼殺隊を率いる産屋敷家が、無惨と1000年以上に渡り世代を越えて死闘を繰り広げているため、物語において「血筋」「血統」の共通点も持つ。

■連載5年以内で完結するジャンプ人気漫画 連載“引き延ばし説”は断言し難い

 こうした背景から、『ジョジョ』のように「主人公を変更したりして続いていくのではないか?」という意見には説得力がある。それでは『ジョジョ』方式に限らず、このまま連載が続いていくのが濃厚なのかというと、そうでもない。『ジャンプ』はこれまでも人気作品を連載3〜5年程度、短いスパンで終わりにしている。 まず『鬼滅の刃』が18日発売号(205話)で完結することが前提となるが、4年3ヶ月の歴史に幕を下ろした場合、1巻辺りに収録される話数的に12月発売予定のコミックス第23巻が最終巻となるのが濃厚。近年でこの規模の完結作品というと、『暗殺教室』(コミックス全21巻、連載期間約3年半)、『斉木楠雄のΨ難』(全26巻、約5年9ヶ月)、『ニセコイ』(全25巻、約4年9ヶ月)などが当てはまり、どれもテレビアニメ化&実写化したほどの人気作品が、コミックス30巻以内かつ連載期間3〜5年ほどで終えていることがわかる。

 10年以上前に遡ると、『DEATH NOTE』(全12巻、約2年半)、『ヒカルの碁』(全23巻、約4年)、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(全28巻、約5年)、『I"s』(全15巻、約3年)、『ROOKIES』(全24巻、約5年)、『幽☆遊☆白書』(全19巻、約4年)など多数存在している。※各漫画の連載期間はおおよそ。

 よくネット上で「ジャンプは人気作品の終わりを引き延ばす」という声がある。出版不況と言われている中、13日に発売されたコミックス第20巻で累計発行部数6000万部を突破した人気作品『鬼滅の刃』を「このまま終わりにしないだろう」という考えだが、先の例をみる限り、この指摘は必ずしも当てはまらない。もちろん読者人気や作者都合など、連載が続く、終わる理由はたくさんあるが、『鬼滅の刃』が人気絶頂の今終わる可能性も十分に考えられる。

■ジャンプが苦戦する“子ども人気”を獲得した『鬼滅の刃』 十分貢献した今“有終の美”も

 昨年末の取材で『週刊少年ジャンプ』の中野博之編集長は、『鬼滅の刃』と同じく大人気漫画『ONE PIECE』が「あと5年で終わる」という作者・尾田栄一郎氏の発言について「ワンピースは集英社的には永遠に続いてほしい」と本音を語っていた(『Yahoo!検索大賞2019』)。人気作品は永遠に続いてほしい想いは当然のことだろう。

 しかし、別の取材では『ジャンプ』の現状として「読者の年齢層が上がっているので、子ども層をどう獲得するかというのに苦戦している。漫画を本で読まない、アニメをテレビの前で見ない世代になっている。子どもたちはYouTubeをやっているので、そこが一番のライバル」と意外な課題を口にしていた。(トークイベント『ジャンプのミライ2018』)

 そんな中、昨年末に行われた『ジャンプフェスタ2020』では、アニメで炭治郎役を担当した花江夏樹らメインキャストが出演する『鬼滅の刃』ステージイベントが開催され、小学生以下の来場者が優先的に入れる『キッズエリア』が満席。家族連れが目立ち、一般席もほぼ満席状態で、運営側は急きょ通路に席を設けるほどだった。

 また、今月5日に発表された、小学生に「今まで読んだ中で1番好きな本」への投票を呼びかけた第2回『小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙』では、『ざんねんないきもの事典』シリーズが上位を占める中、『鬼滅の刃』のノベライズである『鬼滅の刃 しあわせの花』が10位にランクイン。漫画原作で唯一のランクインとなり、本が苦手な子どもたちも図書館などで読むことが多かったという。

 取材を通して感じたのは、子ども人気の獲得が急務だった『ジャンプ』において、『鬼滅の刃』はコミックスの売上を含めて、若年層、もっと言えば児童層の読者獲得に大きく貢献したということ。「作家と向き合い、面白い漫画を作ること」が大切だと掲げる編集部と作者が納得する物語を描けている今、ネット上では「このまま“有終の美”を飾ってほしい」と想うファンも多く見られる。18日、果たしてどのような展開を迎えるのか、今から楽しみでならない。

関連写真

  • 漫画『鬼滅の刃』コミックス第1巻の書影
  • 『ジョジョの奇妙な冒険』コミックス第1巻
  • 今週発売された『週刊少年ジャンプ』23号の表紙 (C)ORICON NewS inc.

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