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新型コロナで赤江アナ不在の『たまむすび』 あえて“通常運転”する帯ラジオの意義

 TBSラジオ平日午後の帯番組『赤江珠緒たまむすび/金曜たまむすび』(月〜金 後1:00)で、月洋から木曜までパーソナリティーを務めるフリーアナウンサーの赤江珠緒(45)が、新型コロナウイルスに感染していることが18日に発表された。16日には自身の夫が感染していることを明かし、直筆ファクスで「しばらく自宅で過ごしておりましたので、私と娘(2歳9ヶ月)も検査してもらえるよう、現在も自宅で待機しています」と現状を伝えた。

赤江珠緒アナウンサー (C)ORICON NewS inc.

赤江珠緒アナウンサー (C)ORICON NewS inc.

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 ファクスでは「いま準備しておくこと6ヶ条」をまとめたレポートも発表。家族が感染した場合にやるべきことや、両親が感染した場合の子供の心配などを詳細につづり、大きな反響を呼んだ。その中で、赤江アナは「超強力なパートナーといつも本当に気持ちよく代理を引き受けてくれるエリツィン(外山惠理アナの愛称)がいるので心配はしていません」とも記していたが、赤江アナのコロナ感染発覚直後の1週間で、『たまむすび』のオープニングトークは“あえて”通常運転となっていた。過去の赤江アナの言葉とともに、番組のスタンスを改めて振り返ってみたい。

山里亮太は男前ツイートで「好感度いただきました」 博多大吉は自虐を交えたトーク

 同局は18日、ホームページで「赤江珠緒さんより、PCR検査の結果、新型コロナウイルス陽性が判明したとの連絡を受けました」と発表。赤江アナは「今のところ自宅で療養中です。念のため、11日以降は家族そろって社会活動を一切止めておりました。回復してラジオに復帰しましたら、私どもの体験をお話できたらと思っております」と伝えた。

 月曜の放送では、外山アナがこのコメントを改めて読み上げ、リスナーから寄せられた声は赤江アナのもとへ届けると呼びかけ。その後は、カンニング竹山とともにいつも通りのトークを繰り広げた。火曜パートナーの南海キャンディーズ・山里亮太は、赤江アナが感染を明かした直後に自身のツイッターを更新し「留守番は2度目ですので大丈夫、頑張らせていただきます」とツイート。番組冒頭では、このツイートが話題となり、外山アナから「すぐにツイッターで言っていて、やさしいなと思った」と向けられた山里は「ちょっと男前な感じでしょう。好感度いただきました」と冗談交じりに語った。

 水曜パートナーの博多大吉は、昨年4月に写真週刊誌『FRIDAY』で赤江との“芝生デート”が報じられていたことから、今回の件で「赤江さんがかかったことで、会社にも訳のわからん問い合わせが来たりしたみたい」とコメント。「言いたくなる人もわかるんですけど…。(そういった声は)放っておいていますけど、僕が今体調を崩したら、そんな人たちが『ほら!』ってなっちゃうから、ここ何日かは絶対に体調崩せないなと思っていました」と率直な思いを吐露した。外山アナが本来出演している金曜パートナーの玉袋筋太郎からメールがきたことを明かしながら「うちの女と何をしているんだと。また芝生で寝るつもりかということで」と笑いを交えて語った。

 木曜パートナーの土屋礼央は、前週の放送で好きな電車に絡めて日本と欧米のコロナ対策について語っていたが、放送から2日後に赤江アナから「初めて例えがわかりました、ありがとう」とのLINEがきたこと明かし「初めてだったんだ」と驚きの声。金曜パートナーの玉袋は「外山さん、1週間おつかれさまでした。ベルトだね。巻いてるね、ミスベルト。金曜日がレギュラーですから。月〜木はイレギュラーだから。本当にありがとう。拍手だよ」と、代役を務めた外山アナをねぎらった。

■赤江アナがリスナーとして感じた『たまむすび』の魅力 真摯な姿勢で確立した愛すべき“ポンコツキャラ”

 各曜日のパートナーは、それぞれの距離感を保ちながら、リスナーに“いつも通りの放送”を届けていった。赤江アナは一昨年3月にORICON NEWSが行った、『たまむすび』産休明けのインタビューで「ウチの番組は本当に情報性も何もなくて、ただ『アハハ』と笑って、午後をなんとなく楽しく過ごしてもらって、聞き終わったら、何をしゃべっていたか覚えてない…そんな能天気な番組だったんですけど。(産休中に)自分がリスナーになって聞いた時にルーティーンとして組み込まれてくると、すごく癒やされていることがわかりました。いろいろな理由があって外に出られない時に、大人同士の小粋な会話や、疲れている時に人の笑い声が聞こえてくると、とてもホッとするんですよね」と語っていたが、この1週間もこうした思いに沿った内容となっていたように感じた。

 昨年12月には放送2000回を迎えたが、リスナーから寄せられた情報をもとに、赤江アナとスタッフで番組の歴史をまとめた「たまむすびすごろく」2000部を赤坂サカスで無料配布。リスナーたちが長蛇の列となった。赤江アナはスタジオを飛び出して、時間の許す限り、リスナーと直接交流をしていたが、2000回を終えた直後に行ったインタビューでは、次のような思いを打ち明けていた。

 「昼間の帯番組というのは、本当に普通の生活をされている中に、組み込ませてもらう、溶け込ませてもらう時間なので、日常を続けるっていうのは、自分の中のベースにはあるかもしれないですね。いろんな年齢、職業の方がいらっしゃって、市井に生活している人たちの邪魔にならない程度に、ちょっと集まってくれる広場みたいな、そういう感じでありたいなと思っています」

 普段の『たまむすび』では、愛すべき“ポンコツ”キャラとして親しまれている赤江アナだが、当然のことながらその裏には非常に強い信頼関係がある。すごろくになるほど、番組をめぐってさまざまな出来事が起こってきたが、その度に、赤江アナをはじめ、番組スタッフは真摯に向き合ってきたからこそ、築き上げることができた。今回、自身の夫が新型コロナに感染していると公表した際、実際に家族に感染者が出た立場として、自身と家族の状況などを踏まえて感じたことや考え方を、長文のレポートにまとめて報告。大切な情報を伝えながらもユーモアあふれる文面で締めくくったところからも、赤江アナのパーソナリティーとしての魅力が伝わってくるだろう。

 赤江アナ不在の間も、同局が『たまむすび』の当日番組告知を行うツイッターには「#赤江珠緒」がつけられていた。平日の昼間に集まる“広場”である『たまむすび』は、スタッフ・リスナー共々、パーソナリティーが万全の状態で戻ってくることを心待ちにしている。

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