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【声優アワード】主演女優賞・古賀葵の人物像“求めた代表作” 「実力だけでは…」悩んだ日々

 毎年恒例『第十四回声優アワード』の受賞者が7日発表され、テレビアニメ『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』の四宮かぐや役で初主演を務め、高い評価を受けた古賀葵(26)が主演女優賞を受賞した。異例とも言える“初主演作品で主演女優”を獲得した彼女の魅力を、ORICON NEWSが過去に取材したインタビューから伝えていく。

『第十四回声優アワード』主演女優賞を受賞した声優・古賀葵

『第十四回声優アワード』主演女優賞を受賞した声優・古賀葵

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 古賀は佐賀県出身で代々木アニメーション学院福岡校を2014年3月に卒業後、上京して同年にゲーム『封印勇者!マイン島と空の迷宮』マギア役でデビュー。大手声優事務所・81プロデュースに所属し、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』『アイカツスターズ!』『弱虫ペダル』など数多くの有名タイトルに出演している。

 出演作品は多いがメインキャラクターを務める機会は少なく、昨年1月のインタビューでも「昨年(18年)はありがたいことに多くのアニメに出演させていただきました。ただ、メインキャラクターを務めることは少なかったので、『来年は絶対、主演作品を射止めたい!』と強く思っていたんです。なので新年一発目から主演を務めることは本当にうれしかった」と明かしながら「日頃から両親と連絡は取っているのですが、『オーディションで悔しい思いをしたよ』とか苦労話もしていたので、安心させる意味も込めて最初に連絡をしました」と、19年1月より放送がスタートした『かぐや様は告らせたい』へ主演として出演できたことを喜んだ。

 「昨年は多くのアニメ作品に出演することができ、現場で先輩方の演技を見る機会が多くたくさん学ぶことができました。なので、積み重ねてきたものが活かせればと思います」と意気込みつつも「NGを出して録り直しをすることもあるのですが、それでも『気にしないで』と、温かい言葉をかけてくださるので救われる様な気持ちと、その言葉に甘え続けてはいけないと感じています。今はまだまだ共演者の方々に引っ張って頂いている部分が多いのですが 、私自身からアクションをして現場を引っ張って行けるようになる事が今後の目標です」と主人公を演じる重圧と責任を現場で感じていると明かした。

 声優にとって“主演”を務めたい理由も語り「主演を務めることは自身の代表作になるわけで、声優にとって一つの目標。真ん中に立って座長となり作品の顔になる。収録だけではなく、プロモーションで各地のイベントに出演するという仕事もあるので大変なのですが、作品が評価されることが自身の評価にも繋がるのでやりがいを感じます。特に役と向き合う時間が増えるので、必然的に作品とキャラクターが特別な存在になるんです。当たり前なことだと思いますが、主演を務めて一番実感したことです」と告白。

 インタビュー当時はデビューから5年目の節目で、“新人”としての日々を振り返り「『楽しいことやつらいこともあったな』と感じます。役をつかむにはオーディションがあって、中には3次、4次審査があり歌や自己PRをするという多くのプロセスがある。感じるのは『ただうまいだけでは役はつかめない』ということ。『これは私にピッタリな役! 手応えがある』と思ってもご縁がないことは多々ある。実力だけではなく運も大事な要素で、一つの役をつかむのは小さな役でも、おおげさですが運命なんです」と実力だけでは生き残れない業界に難しさを感じていると話していた。

 その日々を経て獲得した主演女優賞。昨年公開された実写映画版にも、橋本環奈が演じるかぐやを接客する映画館のスタッフとして出演しており、『かぐや様』が仕事の幅を広げてくれた。受賞のスピーチでも古賀は「私にとって見える世界を180度変えてくれた、いろんな景色を見せてくれた大切な作品」とし「ますます精進して日々感謝を忘れず邁進していきたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします」と決意を新たにした。

 そんな彼女は今年すでにさまざまな作品に出演しており、4月11日放送スタートの『かぐや様』第2期はもちろん、4月10日公開の劇場アニメ『プリンセス・プリンシパルCrown Handler』では主人公・アンジェ役を務めることが決定している。1年前は主役として自信がなかった彼女だが、さっそく主役としての仕事が控える。『声優アワード』主演女優賞の声優として大きく飛躍するであろう今後に注目したい。

■『声優アワード』主演女優賞の歴代受賞者
第1回(2006年度):朴ロ美
第2回(2007年度):平野綾
第3回(2008年度):釘宮理恵
第4回(2009年度):沢城みゆき
第5回(2010年度):豊崎愛生
第6回(2011年度):悠木碧
第7回(2012年度):阿澄佳奈
第8回(2013年度):佐藤利奈
第9回(2014年度):神田沙也加
第10回(2015年度):水瀬いのり
第11回(2016年度):上白石萌音
第12回(2017年度):黒沢ともよ
第13回(2018年度):三瓶由布子
第14回(2019年度):古賀葵

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