11月2日の宮城・仙台PITを皮切りに7大都市全16公演のライブハウスツアー『KOOL HEAT BEAT』を巡っている歌手の藤井フミヤ。恒例になっていたカウントダウンライブは、会場としてきた東京・日本武道館が大規模な改修工事に入ったこともあり、今年はお休み。それでも今回のツアーは12月30日の愛知・Zepp Nagoya公演まで続く。「我々の商売は、年末は忙しいくらいのほうがいい」と相変わらず精力的だ。
夏に行った全国ツアー『十音(とおん)楽団』では、9人の演奏家とともにストーリー性のある演出に初挑戦したが、今回のツアーはスタンディング形式のライブハウスで「これといった演出もなく、バンドが生み出す“音”が勝負。最高の演奏と歌を聴きにきてほしい」と語る。
11月30日の東京・豊洲PITの公演を見た。フミヤは、手塚治虫のキャラクター「ロック」を使用した、7月リリースの最新アルバム『フジイロック』のジャケットビジュアルから抜け出たような、サングラスをかけて登場。『十音楽団』とはガラリと印象を変えてきた。
このツアーのために結成された「KOOL HEAT BEAT CLUB BAND」のメンバーは、有賀啓雄(ベース)、屋敷豪太(ドラムス)、斎藤有太(キーボード)、大儀見元(パーカッション)、真壁陽平(ギター)。「指折りのミュージシャンがそろった」と、フミヤ。セットリストも「今回は大人っぽい感じにしたかった。イケイケのロックンロールは少なめに、テクニックがいる曲を中心にバランスよく作った」という。
その言葉通り、1曲目からアンコールの最後の曲まで、フミヤの安定感と伸びのある歌声と、演奏技術の高さではトップクラスのミュージシャンたちによる繊細で力強いという相反する言葉がぴったりなサウンドをシャワーのように浴びることになった。これは、ホールに比べてステージからの距離が近い、ライブハウスの醍醐味だ。
自然と身体が揺れるグルーヴ、曲によってはキーボードやギターのソロがいいアクセントとして働き、観客も夢中になって歓声を上げたり、ただただ圧倒されたり。さまざまな時期の作品から曲をピックアップして構成されていたが、平成元年にリリースされた「ROOM」と、令和元年にリリースされた『フジイロック』の新曲も披露され、35年以上歌い続けてきた彼の魅力を改めて噛み締めさせてくれる。
この日のMCで、スタンディング形式のライブは「みんなの足腰を鍛えようと思って。私の愛情にほかなりません(笑)」と冗談めかしていたが、「いつまでできるかわらないから」と、フミヤ。今回のツアーは、昨年9月のデビュー35周年を超えてより成熟したパフォーマンスと一流ミュージシャンによる演奏が交わるひとつのピークを、ライブハウスという空間で共有できる貴重な機会といえそうだ。
■ライブスケジュール
12月6日 愛知・Zepp Nagoya
12月8日 大阪・Zepp Osaka Bayside
12月20日 東京・Zepp DiverCity (TOKYO)
12月21日 東京・Zepp DiverCity (TOKYO)
12月27日 東京・豊洲PIT
12月28日 東京・豊洲PIT
12月30日 愛知・Zepp Nagoya
チケットの詳細はこちら
夏に行った全国ツアー『十音(とおん)楽団』では、9人の演奏家とともにストーリー性のある演出に初挑戦したが、今回のツアーはスタンディング形式のライブハウスで「これといった演出もなく、バンドが生み出す“音”が勝負。最高の演奏と歌を聴きにきてほしい」と語る。
11月30日の東京・豊洲PITの公演を見た。フミヤは、手塚治虫のキャラクター「ロック」を使用した、7月リリースの最新アルバム『フジイロック』のジャケットビジュアルから抜け出たような、サングラスをかけて登場。『十音楽団』とはガラリと印象を変えてきた。
このツアーのために結成された「KOOL HEAT BEAT CLUB BAND」のメンバーは、有賀啓雄(ベース)、屋敷豪太(ドラムス)、斎藤有太(キーボード)、大儀見元(パーカッション)、真壁陽平(ギター)。「指折りのミュージシャンがそろった」と、フミヤ。セットリストも「今回は大人っぽい感じにしたかった。イケイケのロックンロールは少なめに、テクニックがいる曲を中心にバランスよく作った」という。
その言葉通り、1曲目からアンコールの最後の曲まで、フミヤの安定感と伸びのある歌声と、演奏技術の高さではトップクラスのミュージシャンたちによる繊細で力強いという相反する言葉がぴったりなサウンドをシャワーのように浴びることになった。これは、ホールに比べてステージからの距離が近い、ライブハウスの醍醐味だ。
自然と身体が揺れるグルーヴ、曲によってはキーボードやギターのソロがいいアクセントとして働き、観客も夢中になって歓声を上げたり、ただただ圧倒されたり。さまざまな時期の作品から曲をピックアップして構成されていたが、平成元年にリリースされた「ROOM」と、令和元年にリリースされた『フジイロック』の新曲も披露され、35年以上歌い続けてきた彼の魅力を改めて噛み締めさせてくれる。
この日のMCで、スタンディング形式のライブは「みんなの足腰を鍛えようと思って。私の愛情にほかなりません(笑)」と冗談めかしていたが、「いつまでできるかわらないから」と、フミヤ。今回のツアーは、昨年9月のデビュー35周年を超えてより成熟したパフォーマンスと一流ミュージシャンによる演奏が交わるひとつのピークを、ライブハウスという空間で共有できる貴重な機会といえそうだ。
■ライブスケジュール
12月6日 愛知・Zepp Nagoya
12月8日 大阪・Zepp Osaka Bayside
12月20日 東京・Zepp DiverCity (TOKYO)
12月21日 東京・Zepp DiverCity (TOKYO)
12月27日 東京・豊洲PIT
12月28日 東京・豊洲PIT
12月30日 愛知・Zepp Nagoya
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2019/12/06