台風10号の影響で、初日の開催中止という21年の歴史の中でもはじめての事態に見舞われた、今年の『RISING SUN ROCK FESTIVAL』(以下RSR/8月17日開催)。それでも2日目の8月17日は青空が戻り、およそ3万7000人がRSRを楽しんだ。
■奥田民生を中心にRSRのテーマソングを制作、20名の出演者がステージ裏でレコーディング
SUN STAGEの怒髪天は文字通りのトップバッターとなり、「昨日の仇を討つ」と褌軍団を引き連れ、テンション高く口火を切った。昨日の分まで楽しむぞと手ぐすね引いて待ち構える観客は、手を振り上げて応え、幕を開けた。
その後は、SUN STAGE、EARTH TENT、RED STAR FIELD、BOHEMIAN GARDEN、RAINBOW SHANGRI-LAなど各ステージに、フジファブリック、KAN、BEGIN、ゴスペラーズ、吉川晃司、WANIMA、真心ブラザーズ、緑黄色社会といった、キャリアもジャンルも異なるトップアーティストたちが次々登場。さまざまな音が大地に降り注いだ。
そして、夜も深まり、ひととき花火に癒されたと思った瞬間、夜空を切り裂いてELLEGARDENがSUN STAGEでぶち上げた。すかさずステージ前に詰めかけた観客が腕を振り上げる。
「Fire Cracker」「Space Sonic」「モンスター」と矢継ぎ早に繰り出すと会場は熱狂の渦に巻き込まれる。ボーカルの細美武士が「ずいぶんと久しぶりだったから」とメンバーそれぞれに挨拶を振ったり、曲が終わるごとに口々に「ありがとう」という観客に「ありがとうはこっちの台詞だよ」と返すなど、このフェスが彼らにとっても観客にとってもいかに大切で、そこで結ばれた絆の深さも感じさせるような親密度が、ラストの「スターフィッシュ」まで熱狂と感動のステージに満ちていた。
細美はこの日、あちこちのステージに出没していた。RED STAR CAFEで行われている東北ライブハウス大作戦にBRAHMANのTOSHI-LOWとともに出演したり、ホッカイカンタビレで初の試みとして開催期間中に奥田民生を中心にRSRのテーマ・ソングを作り、フェスの出演者にも参加してもらって、ステージで披露するという試みがなされたが、そこにも現れた。曲のベースとなる部分は奥田民生が前日に作成し、フェス当日はステージを終えた増子直純や吉川晃司ら20名の出演者が次々駆けつけて、ステージ裏に作られたスタジオでレコーディングを行い、真夜中のBOHEMIAN GARDENで最後は観客もコーラスに参加させて仕上げた。
そして今年のクロージングアクトであるDragon Ashはまさに満を持しての登場。辺りを払うような堂々たるステージングに圧倒される。新曲の「Fly Over」に続いて「Mix it Up」と骨太なサウンドが大地を揺るがすかと思えば、「Rocket Dive」のカバーにどよめく観客。空も白み始め「Jump」では一緒に飛び跳ね、「Fantasista」では大合唱と、もはやステージと観客席がいったいとなっているところへ、本物の朝日、見事なライジング・サンが姿を現す。「陽はまたのぼりくりかえす」を聴いているとDragon Ashこそがこの場にふさわしいアーティストだと思えてならなかった。アンコールではKjの弾き語りで「日曜日よりの使者」「青空」を披露し、RSRは21回目の朝を迎えた。
今回、初日の中止で、トップバッターを務めるはずの東京スカパラダイスオーケストラや、これが17年ぶり復活第1弾のステージとなるはずだったNUMBER GIRLはじめ、おそらく多くの観客やアーティストが涙をのんだステージもあった。
それでも、開催にこぎつけた17日から18日の夜明けまで、全力でパフォーマンスを届けるアーティストと、全力で楽しむ観客、サポートするスタッフ、その不屈の闘志とでも言うべき熱意が奇跡のように見事なライジング・サンを呼び込んだように思えてならない。
来年の約束をこの地に結んでそれぞれの日常へと帰って行くエゾ・ロッカーたちの想いは、22年目へと脈々と受け継がれて行っている。
文:内記章(音楽ジャーナリスト)
■奥田民生を中心にRSRのテーマソングを制作、20名の出演者がステージ裏でレコーディング
その後は、SUN STAGE、EARTH TENT、RED STAR FIELD、BOHEMIAN GARDEN、RAINBOW SHANGRI-LAなど各ステージに、フジファブリック、KAN、BEGIN、ゴスペラーズ、吉川晃司、WANIMA、真心ブラザーズ、緑黄色社会といった、キャリアもジャンルも異なるトップアーティストたちが次々登場。さまざまな音が大地に降り注いだ。
そして、夜も深まり、ひととき花火に癒されたと思った瞬間、夜空を切り裂いてELLEGARDENがSUN STAGEでぶち上げた。すかさずステージ前に詰めかけた観客が腕を振り上げる。
「Fire Cracker」「Space Sonic」「モンスター」と矢継ぎ早に繰り出すと会場は熱狂の渦に巻き込まれる。ボーカルの細美武士が「ずいぶんと久しぶりだったから」とメンバーそれぞれに挨拶を振ったり、曲が終わるごとに口々に「ありがとう」という観客に「ありがとうはこっちの台詞だよ」と返すなど、このフェスが彼らにとっても観客にとってもいかに大切で、そこで結ばれた絆の深さも感じさせるような親密度が、ラストの「スターフィッシュ」まで熱狂と感動のステージに満ちていた。
細美はこの日、あちこちのステージに出没していた。RED STAR CAFEで行われている東北ライブハウス大作戦にBRAHMANのTOSHI-LOWとともに出演したり、ホッカイカンタビレで初の試みとして開催期間中に奥田民生を中心にRSRのテーマ・ソングを作り、フェスの出演者にも参加してもらって、ステージで披露するという試みがなされたが、そこにも現れた。曲のベースとなる部分は奥田民生が前日に作成し、フェス当日はステージを終えた増子直純や吉川晃司ら20名の出演者が次々駆けつけて、ステージ裏に作られたスタジオでレコーディングを行い、真夜中のBOHEMIAN GARDENで最後は観客もコーラスに参加させて仕上げた。
そして今年のクロージングアクトであるDragon Ashはまさに満を持しての登場。辺りを払うような堂々たるステージングに圧倒される。新曲の「Fly Over」に続いて「Mix it Up」と骨太なサウンドが大地を揺るがすかと思えば、「Rocket Dive」のカバーにどよめく観客。空も白み始め「Jump」では一緒に飛び跳ね、「Fantasista」では大合唱と、もはやステージと観客席がいったいとなっているところへ、本物の朝日、見事なライジング・サンが姿を現す。「陽はまたのぼりくりかえす」を聴いているとDragon Ashこそがこの場にふさわしいアーティストだと思えてならなかった。アンコールではKjの弾き語りで「日曜日よりの使者」「青空」を披露し、RSRは21回目の朝を迎えた。
今回、初日の中止で、トップバッターを務めるはずの東京スカパラダイスオーケストラや、これが17年ぶり復活第1弾のステージとなるはずだったNUMBER GIRLはじめ、おそらく多くの観客やアーティストが涙をのんだステージもあった。
それでも、開催にこぎつけた17日から18日の夜明けまで、全力でパフォーマンスを届けるアーティストと、全力で楽しむ観客、サポートするスタッフ、その不屈の闘志とでも言うべき熱意が奇跡のように見事なライジング・サンを呼び込んだように思えてならない。
来年の約束をこの地に結んでそれぞれの日常へと帰って行くエゾ・ロッカーたちの想いは、22年目へと脈々と受け継がれて行っている。
文:内記章(音楽ジャーナリスト)
2019/08/19





