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『スクール革命!』“日曜の昼”で丸10年 お茶の間に定着したワケ

 2009年4月にスタートして、今年で丸10年を迎えた日本テレビ系バラエティー『スクール革命!』(毎週日曜 前11:45※関東ローカル)。ウッチャンナンチャンの内村光良が「3年J組」の担任となって、さまざまテーマの授業をクイズや体験コーナーを交えながら勉強していく情報要素も強い内容で、生徒にHey! Say! JUMP山田涼介知念侑李八乙女光SixTONES高地優吾山崎弘也オードリー若林正恭春日俊彰、週替わり女子生徒というメンバーで、日曜のお昼に笑いを届けてきた。人気の秘けつはどこにあるのか。同番組を企画し、演出を行っている黒川高氏に話を聞いた。

丸10年を迎えた『スクール革命!』(C)日本テレビ

丸10年を迎えた『スクール革命!』(C)日本テレビ

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■Hey! Say! JUMPのキャラ開眼に喜び 高地優吾を抜てきしたジャニーさんの慧眼

 黒川氏は「学校」をモチーフとした演出をした意図について「企画書を書く時に、お昼にふさわしい広い意味での総合バラエティーを作りたいと思っていました。その中で、若いHey! Say! JUMPも出したかったですし、情報を織り交ぜやすい設定だったので、“学校”というパッケージを考えました」と振り返る。「従来だったら、ゲストは座って話を聞く側なんですけど、当時としては新しい“ゲスト先生”というものを思いついて、ゲストが1時間を仕切るという形にしてみました」と明かした上で、レギュラー出演者の組み合わせについても語った。

 「理想のクラスの座組と言いますか、明るいひょうきん者がいて、ちょっとななめから見る生徒がいて、イジられる生徒がいて、優等生がいて、イケメンがいて、マドンナがいて…っていうバランスがあると思うんですけど、そういうのを意識してメンバーを決めました。そうした理想のクラスにすれば、必然的にクラスメイトは仲良くなって、教室は楽しくなるんじゃないかと。結果的にJ組はその通りになり、最高に雰囲気の良い番組にすることが出来たと思います」

 毎回の授業の内容は、会議で決めているようで「幅広くやっているので、ネタは尽きることなくやれています。旬な話題を授業のテーマにしたり、新しいクイズ企画を試したり、街頭インタビューがメインの回があったり、ずっと同じ事をやっていないので、毎週特番みたいな楽しさと大変さがありますね」と言葉に力を込める。「若い人だけに限らず、幅広い視聴者に見てもらいたいので、テーマの間口は広くしようと思っていますし、深夜っぽい“裏笑い”にいきすぎないように気をつけています」と語る。

 番組の歴史が続いていくにつれ、山田、知念、八乙女、高地のキャラクターも浸透してきた。「初期は彼らのキャラ付けをテーマにやってきましたが、結果的に僕たちスタッフがキャラ設定を与えるようなことはなく、4人の本当の個性がキャラクターになったという印象です。もともと器用で頭の回転が早かった八乙女くんも、突然変異的におバカな一面を表に出してきましたし(笑)。知念くんはスポーツ万能で頭も良い優等生ですが、意外と知られていないのが大喜利の上手さ。事前アンケートなどで大喜利っぽいことを聞いても、いつも言葉選びがうまく、若林さんみたいなセンスの良さを感じます」。続けて、山田の評価も聞いた。

 「山田くんは歌も踊りも芝居も全てできる完璧なスターなのですが、『スクール革命』の中だけでは、大事な場面でミスったり、奇跡的な失敗をしたり、なぜかちょっとポンコツキャラなんです。彼とはもう12年くらいの付き合いになるのですが、本当に性格の良い子なので、その人の良さが、特にリラックスしたJ組だけでは出てしまって、変な失敗をするんじゃないでしょうか(笑)。カッコイイ山田涼介はドラマや歌番組などでたくさん見ることができるので、特別な山田涼介をぜひスクール革命で楽しんでもらいたいです」

 スタートしてまもなく、番組オーディションに受かって放送8回目から加入した高地についても強い思いがある。「普通の中学生だった彼を、番組がこの世界に入れたので、そういう意味でも特別な存在です。初回放送で募集して集まったたくさんの候補者の中から、僕とジャニー喜多川さんで絞るところから始め、その後も様々な審査行程を経て、最終審査は視聴者投票も行い、結果的に彼が選ばれました。数え切れないほどの候補者がいる中、ジャニーさんは最初から『高地は他の子と違う』とおっしゃっていたのがとても印象的です。彼が所属するグループSixTONESはこれからもっと伸びるでしょうし、高地君のこれからにはとても期待しています」

■出演者とスタッフの絆深まる“修学旅行”「目下の目標は内村さんが還暦になるまで…」

 個性豊かなメンバーと、担任である内村のやさしいまなざしとともに走り続けてきた10年間で、チームが完成してきた。「プロデューサーやディレクターなどスタッフは少しずつ入れ替わっているんですけど、番組の雰囲気の良さは全く変わらないです。10年もやると、内村さんもよくおっしゃることですが、収録の雰囲気がなあなあになることがあります。スタジオセットの椅子に座ってからも出演者は収録直前までずっと雑談していますし、そういう意味では緊張感は他の番組より薄いのかもしれません。ただ、そういうところがまるで本当の学校のようで、あたたかい雰囲気にあふれていて、結果的にこの番組の魅力の一つになっているのではないかと思います」。そして出演者たちの絆を深めるのは、年に1度行われる“修学旅行”だ。

 「修学旅行はとにかくみんな楽しそうですね(笑)。番組としてロケの画変わりをさせたいという狙いもありますけど、このメンバーで年に1回旅行するっていうことにも意味があると思っています。ADも含めほとんど全スタッフが一緒に行きますし、ロケと打ち上げを通じて出演者含め、みんながすごく仲良くなります。内村さんが打ち上げでADやカメラチームのテーブルを回ってくださったりするのがとてもありがたいです」。そんな内村の人柄がわかる話が他にも飛び出した。

 「内村さんは本当に優しい方で、初めてのゲスト先生がスタジオに来たら必ずうまく進行のフォローしてくださいます。新しい女子生徒が自分から話をできず苦労している時も、自然にたくさん話をふってくださいます。その優しさは収録時だけに限らず、番組スタッフが辞めてしまう時に一声かけてくださったり、結婚するスタッフにメッセージをくださったり、本当にあたたかい方です」

 出演者たちも変わることなく、10年間“学校”を続けてきた。「みなさんステップアップされていますよね。オードリーも当時初のレギュラー番組だったので、まだ人気出始めくらいの感じだったんですけど、今や冠番組も多数抱える人気芸人ですし、ザキヤマさんもあのキャラクターで確固たる地位を築かれましたし。JUMPのメンバーも今やトップアイドルになって、内村さんもさらなる盤石な地位を確立されて。もちろん、僕らがメンバーを変えたいなんて全く思わないですし、彼らも卒業したいともおっしゃらず続けてくださっていて、信頼関係の10年間だなと実感しています」。その上で、今後の目標を語ってくれた。

 「番組を立ち上げるにあたって、当時出演者には15歳もいたので、とりあえず『打ち上げの席で全員でお酒が飲めるまで続けよう』というのが最大の目標でした。それが達成できて、次は10周年を目指して、それもこの春に達成できて本当にうれしいですね。次は目下、内村さんが5年後に還暦になって、赤いちゃんちゃんこを着ていただき授業をしてもらう、という目標を立てています(笑)。あとは、修学旅行みたいなお祭り感のあるものを、もうひとつやりたくて、それが文化祭なのか、運動会になるのか、試行錯誤しながら考えています」

 番組スタート時に中学生だった視聴者も、今では多くが社会人として活躍する年齢になった。学生時代は限られた時間で、どんどん大人になって学校から離れてしまう。それでも、日曜の昼にいつでも戻れて、変わらない先生と友だちが待っていてくれる“母校”のような安心感が、この番組の人気の秘けつなのだろう。

■『スクール革命!』
放送日時:毎週日曜 11:45〜12:45 ※関東ローカル
出演者:内村光良、山崎弘也(アンタッチャブル)、オードリー(春日俊彰、若林正恭)、山田涼介・知念侑李・八乙女光(Hey! Say! JUMP)、高地優吾(SixTONES)

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  • 丸10年を迎えた『スクール革命!』(C)日本テレビ
  • 『スクール革命!』の演出を手がける黒川高氏 (C)ORICON NewS inc.
  • 丸10年を迎えた『スクール革命!』(C)日本テレビ
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