歴史が好きなアイドル「歴ドル」として活動している小日向えりが4月1日、東京・渋谷のNHKで行われた「高校講座」の取材会に出席。「時代の目撃者になりたい」と、新元号が発表される瞬間をネット中継で見届けようとスタンバイしていたところ、いざその時間になったら急につながりにくくなって、見逃してしまった顛末を語った。

【写真】その他の写真を見る

　小日向は、ちょうど新元号が発表される頃、渋谷駅前のスクランブル交差点の近くでマネージャーと待ち合わせをしていたそう。「人が多すぎたのか、ちょうど発表される時、うまく通信できなくて、わぁ〜となっていたら、歩いていた女子高校生の2人の『新元号、令和だって』『まだしっくりこないね』という会話で知ってしまいました」と、ちょっぴり無念をにじませた。

　その直後には気を取り直して、「渋谷のJKの会話で知るというのもいい思い出かな」といい、「数時間経って、徐々に新元号がしっくりなじみはじめているな、と思いました。万葉集からとった漢字ということで、すてきな由来だなと思います」と話していた。戦国時代と幕末が特に好きだという小日向は、好きな元号を聞かれると、戦国時代に本能寺の変などが起きた「天正」と即答していた。

　高校講座では、『日本史』（Eテレ　毎週金曜　後2：00〜2：20）を担当。小日向は茶屋風の「歴カフェ」の店員にふんし、歴史好きな人たちとそれぞれの時代について語り合う。「日本史は暗記でしょ、と思っている高校生に、考えたり、知る楽しさを伝えていきたい。教科書を見ても、私が学生だった頃と変わっているところがあって、例えば仁徳天皇陵はいまは『大仙（だいせん）古墳」と表記されていたり、聖徳太子は『厩戸皇子』になっていたり。どうして変わったのかを考えるのも面白い」「坂本龍馬や土方歳三をクラスメイトと思うくらい身近に感じてもらえたら」などと熱弁をふるった。

　小日向の歴史好きは父親の影響もあり、「父は自分のことを聖徳太子の生まれ変わりだと信じていて、大阪に住んでいたんですが、奈良の法隆寺の近くに一軒家を建てて引っ越したので、私は奈良出身なんです。ただ、聖徳太子という人はいなかった説が出てきて、父の存在が危ぶまれているんですが」と、話して記者たちの笑いを誘っていた。

　取材会には、『地学基礎』（Eテレ　毎週水曜　後2：40〜3：00）に出演する佐藤藍子、『社会と情報』（Eテレ　隔週木曜　後2：00〜2：20）に出演する緑川光、『ビジネス基礎』（Eテレ　隔週火曜　後2：30〜2：40）に出演する前野朋哉も出席した。

　通信制高校生の自学自習に役立つように、1951年（昭和26年）にはじまったNHK高校講座。今では全日制高校・定時制高校でも利用され、シニア世代の学び直しなど、生涯学習を目的として幅広い世代の視聴者にも活用されている。テレビ・ラジオあわせて11教科・37番組、年間約1500本を放送。今年度は、Eテレで4科目『地学基礎』『日本史』『社会と情報』『ビジネス基礎』、ラジオ第2で3科目『コミュニケーション英語III』（毎週水曜　後7：30〜7：50）、『音楽I』（毎週木曜　後8：10〜8：30）、『古典』（毎週金曜／土曜　後7：30〜7：50）、あわせて7科目がリニュアルされる。