• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
ORICON NEWS

小籔千豊&すっちーが考える“吉本新喜劇の座長”に求められる資質

 今月1日に60周年を迎えた吉本新喜劇が開催する『吉本新喜劇ワールドツアー〜60周年 それがどうした!〜』が、きょう28日より東京・有楽町よみうりホールでスタートする。「60年間の積み重ねを大事にしながらも、進化し続けていき、全国・アジア・世界を爆笑の渦に巻き込んでいく、吉本新喜劇に期待してください」との思いを込めて実施される同ツアー。小籔千豊すっちーの座長2人に新体制から今回のツアーへの思いを聞いた。

『吉本新喜劇ワールドツアー〜60周年 それがどうした!〜』について語った(左から)すっちー、小籔千豊 (C)ORICON NewS inc.

『吉本新喜劇ワールドツアー〜60周年 それがどうした!〜』について語った(左から)すっちー、小籔千豊 (C)ORICON NewS inc.

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 先月4日には、吉本新喜劇の新体制発表会見が行われ、内場勝則辻本茂雄が座長を勇退すると発表。小籔、すっちー、川畑泰史酒井藍の4座長に加えて、座長候補として清水けんじ吉田裕、信濃岳夫、諸見里大介の4人が“リーダー”に就任した。小籔は、この体制について聞いた時に「自分にも、いつかはそんな時(勇退する時)が来るから、座長しかできないことを、前倒ししてやっておかないといけない」と感じたという。「内場さんは僕を抜てきしてくれた方で、そのおかげで今の座長という立場があると思っているので、本当に感謝しかないです。ダントツで長い期間、座長をやられてきた2人が勇退されるということで、自分が終わる時のことを、今まで以上に意識するようになりました」。

 新体制としてやっていくために、小籔が意識的に心がけていることがある。「4人の座長が仲良く、風通しがいい感じにして、お互い連携を取る。『あの若手、めっちゃいいですよ』とかの情報もそうですよね。例えば、すっちーがいいなと思っている若手を、4人の座長が使いだしたら一気に目立つじゃないですか。新喜劇を大きくしていくためには、4人で力を合わせていかないとアカンなと思って、グループLINEを作りました。やっぱり、お互い座長として張り合ったりしてしまうことがありがちなんですけど、それでは新喜劇は良くならない。省庁同士が仲悪くて縦割り行政とかって聞くじゃないですか。それをやっても日本は良くならないのと同じで、それぞれ独立していますけど、4つが力を合わせることで新喜劇が良くなると思うんです」。

 4人でのリーダー制度については“親心”をのぞかせた。「みんな、めちゃくちゃ頑張ると思うんです。だから、僕らも『座長の4人も頑張っているし…』と思ってもらえるような働きをしていかないといけないですよね。ただ、1年限定でテストをするというのは、本人たちにとって地獄のようなものじゃないかと思います。僕らにとってはめちゃくちゃ戦力の4人が、万が一そこで座長になれないとなったら、マスコミを通して『アカンやつ』というレッテルを貼られることになってしまう。そういう目線が入ったら、やりにくくてしょうがないですし、かといって無理くりに座長にすれば、それはそれで悲劇になるので、リーダーの4人はとても難しいところに立たされているなと感じています」。

 2人が考える「吉本新喜劇の座長に求められる資質」とは何だろう。「お客さんの引き、台本を作れる能力、人間性。この3つがダントツですね。僕がそうしてもらったように、若手にもチャンスを与える。ベテランさんにもリスペクトをしながら、リノベーションをしていく。あとは『どういう組織にしたい』という理念が大切」(小籔)、「みんなに気を配れて、いろんなところを見てないといけないんやろうなっていうのは、僕もそうせなアカンなと思っています。座員はブーブー言っているのに、それに気づいていないといけない。けいこの時間ひとつとってもそうですし、いろんなことを見られないといけない」(すっちー)。

 小籔が考える「組織として、あるべき吉本新喜劇像」はこうだ。「新喜劇に入りたいと思ってもらうには、給料、楽屋の居心地、新喜劇自体がかっこいいな、やりたいなと思わせるような台本をやり続けることですね。僕は、本当にベテランさんにかわいがってもらったりして、今座長になっているので、本当に僕たちが下の子たちの中で『面白いな、頑張っているな』というのがいたら、かわいがれるような新喜劇にしたい。頑張っていて、人間性もよくて、おもろい奴がええ思いをするという組織を作っていきたい」。横でうなずきながら聞いていたすっちーが続ける。

 「もう、小籔さんが言ったことがすべてで、記者さんは今初めて聞いたと思いますけど、我々これ100回以上聞いています(笑)。これだけパワフルに言う人で、ちょっと間違った考えの人やったら、これ新喜劇終わりやなと思うので、小籔さんがちゃんとしたこと言ってくれて良かったなと思いますよ(笑)。新喜劇って、みんなで一丸となって動いていかないとアカンから、変な方向に行きだしたら止まらなくなると思う。ちゃんとみんなが『こうせなアカンよね』という問題意識をちゃんと持っていないといけない」。

 今回のツアーでは、4座長が【小籔・川畑座長班】、【川畑・すっちー座長班】、【すっちー・酒井藍座長班】の3組に分かれ、3月28日の東京「有楽町よみうりホール」公演を皮切りに、全47都道府県を回る。大千穐楽は9月4日から8日の大阪「なんばグランド花月」。その後、中国・タイ・シンガポール・インドネシア・マレーシアなどの海外公演も決定しており、吉本新喜劇史上最大のワールドツアーとなる。また、ライブ・ビューイング・ジャパンと組み、有楽町よみうりホールで行われる【小籔・川畑座長公演】の模様を、別の班が回る地域のファンにも届けるために、吉本新喜劇史上初となる全国の映画館でライブビューイングを実施する。

 すっちーが「それぞれの時代で、リーダーシップを取る人は必要で、今は小籔さんがそれを担ってくれていると思います。だから、次の世代で、小籔さんのようなリーダーシップの取れる子が出てきて“大籔万豊”みたいな芸名で活動しほしい(笑)。それぞれの役割ってあると思うので、僕が今できるものを意識して、そういう考えをもった後輩が70周年、80周年を支えていってほしいですし、そうした体制を作れるように頑張っていきます」。

関連写真

  • 『吉本新喜劇ワールドツアー〜60周年 それがどうした!〜』について語った(左から)すっちー、小籔千豊 (C)ORICON NewS inc.
  • 『吉本新喜劇ワールドツアー〜60周年 それがどうした!〜』について語った小籔千豊 (C)ORICON NewS inc.
  • 『吉本新喜劇ワールドツアー〜60周年 それがどうした!〜』について語ったすっちー (C)ORICON NewS inc.

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

 を検索