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小野大輔、『おそ松さん』十四松の役作りは「いい意味で無責任」 劇場版は“引き算”も

 『宇宙戦ヤマト2202 愛の戦士たち』古代進役や『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの空条承太郎役などで知られる声優の小野大輔。そんな彼が『おそ松さん』シリーズ初の完全新作劇場版『えいがのおそ松さん』(15日公開)に、6つ子の五男・十四松役で出演する。「アフレコ中は体力を使い果たし燃え尽きた。無駄なことを話さなくなりました」「十四松はいい意味で無責任に演じている」と語る彼にアフレコ時の様子や作品の魅力を聞いてみた。

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■「俺たちは壊れる」劇場版台本に衝撃 ペース配分無用の現場で燃え尽きる

――劇場版が決まった時の心境と『おそ松さん』の人気に驚くことはありましたか?

 1期と2期とテレビシリーズをやらせていただいて、作品に関われることが本当に幸せでした。1週間の仕事のサイクルの中、『おそ松さん』の収録がある曜日に向けてコンディションを整えたり、頑張っていましたね。2期の最終回あたりで映画化の話は聞いていて、「2期が終わってしまうけど、劇場版がまだある!」「この幸せな時が続く」。十四松を演じられることがうれしかったです。

 色んな作品に関わってきて、「心の底から面白い」と思う作品が売れるとは限らない世の中。パッケージが売れなくなっていると聞いていますし、ニコニコ動画やYouTubeなど動画を視聴できる媒体が増えている今、しっかりと作品が受け入れられたのは、演じている僕らにとって幸せでした。そして、意味のないことばかりしているキャラクター、セリフ、ナンセンスなことが好きな方々が世の中に大勢居ることが意外でした。

――劇場版とTVアニメ版、収録する上で変わったことはありましたか?

 108分の作品ですので、台本を2冊いただきました。今までは30分のTVシリーズだけでしたから、約5倍近くある。読んだ時に正直、「無理だ、喉が裂ける! 俺たちは壊れる」と思いましたね(苦笑)。AからHパートまであるので、ペース配分を考えていたのですが、やってみたらBパートの段階で体力を使い切っていました(笑)。ペース配分してどこかに体力を残す、そんなことをしていたら、この作品は演じきれない。絵とセリフのテンションに追いつかない。ほかのキャストは芸歴20年近い方ばかりで、すばらしい技術とフィジカル、メンタルを持っていますが、そんな方々も休まずいたので、2パートやったら燃え尽きていました。

 アフレコで面白かったのが、Aパートは盛り上がっていたのに、CやDパート辺りになると全員疲れてきているので、無駄なことを話さなくなりました(笑)。面白いことを無駄打ちしたくないですし、人間、笑うと疲れるんですよね。

■おバカキャラの王道・十四松「劇場版は引き算をしている」

――おバカキャラの十四松は王道のギャグキャラだと思います。ほかのキャラは真面目だったり根暗だったりとギャップがありますが、演じる上でプレッシャーなどはありましたか?

 十四松はアニメで「無重力スパイラル!」とか訳のわからない台詞を言ったりしていたんですけれども、これだけ聞くと何も面白くなくて、それまでの過程、その後の展開で笑いを取る。6つ子それぞれに個性があって面白いのですが、結局はみんなが紡いで笑いが起きる。表にあるロジックの裏に不条理があるので、その不条理が活きる。不条理だけをやっても面白くないと考えています。そんな作品でキャラを演じることにはプレッシャーはなく、「脚本の松原秀さんが書いたから、そのままセリフをいうよ? ただ、俺の味付けはするよ。台本通りやるんだからな!(笑)」と、割といい意味で無責任にやっています。スベったりするのですが、十四松単体では意味がないことをしているので当たり前です。

――チョロ松役の神谷浩史さんから「十四松のキャラ、ギャグはホームランや三振を狙うもの。劇場版ではヒットを狙う場面が見られた」と伝言をいただいていて、その辺は役作りで意識していたのでしょうか。

 十四松は1人で変なことをしますが、劇場版では周りと絡んで“笑い”を置きにいっている部分があったかなと。会話を成立させるためには、相手のキャラクターに寄せたりすることがあるんですよね。6人が一斉にワチャワチャしている時って、十四松は手数を少なくしている。会話をしないから。そこは難しい部分があって実は引き算をしている。十四松は相手と会話をしないので、変なことをいくらでもできる足し算が簡単。相手との会話を成立させるためには、彼の面白さから引き算をするので、それをやりすぎると“置きにいっている”=ヒットに見えるのかも知れませんね。 逆にチョロ松ってヒットを打つキャラクターだと思いますね。ツッコミをしながら最終的に全部の笑いを回収する感じで、チョロ松がボケた時ってわかりづらい。忍者の格好をして「んんんんー」というのですが、よくわからない(苦笑)。TV版ではホームラン的なボケはなくツッコミキャラでしたが、劇場版は6つ子の中で一番跳ねていて見どころのひとつです。

(C)赤塚不二夫/えいがのおそ松さん製作委員会 2019 カメラマン/祭貴義道

関連写真

  • 『えいがのおそ松さん』五男・十四松役の小野大輔
  • 『えいがのおそ松さん』のメインビジュアル (C)赤塚不二夫/えいがのおそ松さん製作委員会 2019
  • 『えいがのおそ松さん』の場面カット (C)赤塚不二夫/えいがのおそ松さん製作委員会 2019
  • 『えいがのおそ松さん』の場面カット (C)赤塚不二夫/えいがのおそ松さん製作委員会 2019
  • 『えいがのおそ松さん』の場面カット (C)赤塚不二夫/えいがのおそ松さん製作委員会 2019
  • 『えいがのおそ松さん』の場面カット (C)赤塚不二夫/えいがのおそ松さん製作委員会 2019

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