昨年、世界でブレークしたお笑いコンビ・ゆんぼだんぷ。2017年秋に世界的なスター発掘オーディション番組『アジアズ・ゴット・タレント』で準決勝に進出し、昨年はそのアメリカ版『アメリカズ・ゴット・タレント』の準々決勝にも進んだ。さらに、世界各国のテレビ番組からもオファーを受けて出演。力士のような大きなお腹を使って音を鳴らす癒しの“音ネタ”で現在、世界中を大いに笑わせている。そんなブレークの背景には、どんな出来事があったのだろうか?
◆サウナで偶然生まれた“音ネタ”、海外進出のきっかけはバナナマン設楽のひと声
ゆんぼだんぷは、カシューナッツと藤原大輔による2人組。もともとは、「上方のお笑いを背負って立つんだって、スーツを着て寄席に出ていた」(藤原)が、まったくの偶然から、今は上半身裸で世界の人々を笑わせている。
「大阪に居た頃、マネージャーさんと3人でサウナに行った折、仕事が決まったことを伝えられて喜んでハイタッチしようとしたら、このお腹でしょう? 手よりも先にお腹があたりポチャっと音が鳴って…(笑)」(カシューナッツ)
「そしたら、隣にいたおっちゃんが笑ったんです。それを見て、これイケるんちゃうか?って」(藤原)
2人はその“音ネタ”に活路を見出し、東京行きを決意。そして、フジテレビ系『とんねるずのみなさまのおかげでした』内の人気コーナー「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」に出場し、第21回大会で見事優勝する。
「その時に、バナナマンの設楽(統)さんから『このネタ、世界でもイケるんじゃない?』とアドバイスをいただき、それを励みにYouTubeに英語やフランス語、中国語など15ヶ国語で解説を付けた動画を配信したら、『アジアズ・ゴット・タレント』に出演経験のあるタンバリン芸人・ゴンゾーさんが「『アジアズ〜』にエントリーしてみたら?」と番組の存在を教えてくださって。動画を送ったところ予選通過することができました」(カシューナッツ)
運命に導かれるように『アジアズ〜』の予選会場であるマレーシアに渡るも、戸惑いも多かったという。
「当日まで劇場を見てはいけない、出番の順番も直前まで知らされないと、驚くことばかり。でも、お客さんのノリは良くて服を脱ぐだけで拍手。スタンディング・オベーションには嬉しくなりました」(藤原)
◆英語などで自らサイトを設立、瞬発力ある行動が可能性を広げる
『アジアズ〜』は、アジア圏27ヶ国で放送され、5億人以上が観ている番組。帰国後、英語と日本語で自分たちのサイトを立ち上げると、すぐにルーマニアのテレビ番組と『アメリカズ・ゴット・タレント』から出演の打診を受けた。
アメリカから帰国後にはドイツ、スペイン、イタリア、イスラエルのテレビ制作会社から出演依頼が相次ぎ、海外の視聴者からもメールが寄せられた。
「『入院中の娘が君たちをテレビで観て久々に笑った』というメールをアメリカの男性からもらい、それを受けて新たに動画を作って送ったらすごく喜ばれたんです。こんな風に世界とつながることができるんだ、と嬉しく思いました」(カシューナッツ)
海外に出ていくうえで、言葉の壁はなかったのだろうか?
「毎回、身振り手振りです。決めセリフの『う〜ん、気持ち良し』だけ現地語で覚えます」(藤原)
イタリアのテレビ出演時にスペイン語で言ってしまったり、イスラエルで迎えの車とは違うタクシーに乗ってしまったりの珍道中は、逆に語り草になる。海外のテレビはどこもライブ感を大切にし、打ち合わせや台本がほとんどないことも学んだ。2人は初めての挑戦でさまざまなことを吸収したという。
「海外に挑んでみて良いことしかないです。マイルもたまりますしね(笑)」(藤原)
◆日本の芸人が国内外で何ができるか? 皆さんと一緒に考えていきたい
昨年、世界に広く顔と名前を知らしめたゆんぼだんぷ。さて、今後はどうしていきたいか?
「このご時世から、直近だと外国人観光客に向けたステージ作りが僕らに求められていることかな?と考えます」(カシューナッツ)
「ピコ太郎さんのように、海外の有名な方とコラボができたら面白いのかなと。あと、ゆくゆくは石油王の前でネタをするのが1つの夢ですね(笑)」(藤原)
ひとしきり石油王の前でのネタ披露の夢を語り、笑わせてくれながらも、「芸人のウエスPさんやダンスパフォーマーの蛯名健一さんなど、世界で活躍する方々と情報交換をしています」(藤原)と新たな機会を探り、また「日本の芸人が国内外で何ができるか、皆さんと一緒に考えたい」(カシューナッツ)と、2人は広く新しい仲間を求めてもいる。
「世界中が新たなスターを探していることを実感しました。誰にでも輝くチャンスはあるので、小さくてもまずはアクションを起こすことが大切だと思います」(カシューナッツ)
文/和田靜香
●Profile/ゆんぼだんぷ
カシューナッツと藤原大輔の2人組で、08年1月に結成。大阪松竹を経て、現在は松竹芸能所属。ふくよかなお腹を活かして、癒しの音を奏でる“音ネタ”で人気上昇中
◆サウナで偶然生まれた“音ネタ”、海外進出のきっかけはバナナマン設楽のひと声
ゆんぼだんぷは、カシューナッツと藤原大輔による2人組。もともとは、「上方のお笑いを背負って立つんだって、スーツを着て寄席に出ていた」(藤原)が、まったくの偶然から、今は上半身裸で世界の人々を笑わせている。
「大阪に居た頃、マネージャーさんと3人でサウナに行った折、仕事が決まったことを伝えられて喜んでハイタッチしようとしたら、このお腹でしょう? 手よりも先にお腹があたりポチャっと音が鳴って…(笑)」(カシューナッツ)
「そしたら、隣にいたおっちゃんが笑ったんです。それを見て、これイケるんちゃうか?って」(藤原)
2人はその“音ネタ”に活路を見出し、東京行きを決意。そして、フジテレビ系『とんねるずのみなさまのおかげでした』内の人気コーナー「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」に出場し、第21回大会で見事優勝する。
「その時に、バナナマンの設楽(統)さんから『このネタ、世界でもイケるんじゃない?』とアドバイスをいただき、それを励みにYouTubeに英語やフランス語、中国語など15ヶ国語で解説を付けた動画を配信したら、『アジアズ・ゴット・タレント』に出演経験のあるタンバリン芸人・ゴンゾーさんが「『アジアズ〜』にエントリーしてみたら?」と番組の存在を教えてくださって。動画を送ったところ予選通過することができました」(カシューナッツ)
運命に導かれるように『アジアズ〜』の予選会場であるマレーシアに渡るも、戸惑いも多かったという。
「当日まで劇場を見てはいけない、出番の順番も直前まで知らされないと、驚くことばかり。でも、お客さんのノリは良くて服を脱ぐだけで拍手。スタンディング・オベーションには嬉しくなりました」(藤原)
◆英語などで自らサイトを設立、瞬発力ある行動が可能性を広げる
『アジアズ〜』は、アジア圏27ヶ国で放送され、5億人以上が観ている番組。帰国後、英語と日本語で自分たちのサイトを立ち上げると、すぐにルーマニアのテレビ番組と『アメリカズ・ゴット・タレント』から出演の打診を受けた。
アメリカから帰国後にはドイツ、スペイン、イタリア、イスラエルのテレビ制作会社から出演依頼が相次ぎ、海外の視聴者からもメールが寄せられた。
「『入院中の娘が君たちをテレビで観て久々に笑った』というメールをアメリカの男性からもらい、それを受けて新たに動画を作って送ったらすごく喜ばれたんです。こんな風に世界とつながることができるんだ、と嬉しく思いました」(カシューナッツ)
海外に出ていくうえで、言葉の壁はなかったのだろうか?
「毎回、身振り手振りです。決めセリフの『う〜ん、気持ち良し』だけ現地語で覚えます」(藤原)
イタリアのテレビ出演時にスペイン語で言ってしまったり、イスラエルで迎えの車とは違うタクシーに乗ってしまったりの珍道中は、逆に語り草になる。海外のテレビはどこもライブ感を大切にし、打ち合わせや台本がほとんどないことも学んだ。2人は初めての挑戦でさまざまなことを吸収したという。
「海外に挑んでみて良いことしかないです。マイルもたまりますしね(笑)」(藤原)
◆日本の芸人が国内外で何ができるか? 皆さんと一緒に考えていきたい
昨年、世界に広く顔と名前を知らしめたゆんぼだんぷ。さて、今後はどうしていきたいか?
「このご時世から、直近だと外国人観光客に向けたステージ作りが僕らに求められていることかな?と考えます」(カシューナッツ)
「ピコ太郎さんのように、海外の有名な方とコラボができたら面白いのかなと。あと、ゆくゆくは石油王の前でネタをするのが1つの夢ですね(笑)」(藤原)
ひとしきり石油王の前でのネタ披露の夢を語り、笑わせてくれながらも、「芸人のウエスPさんやダンスパフォーマーの蛯名健一さんなど、世界で活躍する方々と情報交換をしています」(藤原)と新たな機会を探り、また「日本の芸人が国内外で何ができるか、皆さんと一緒に考えたい」(カシューナッツ)と、2人は広く新しい仲間を求めてもいる。
「世界中が新たなスターを探していることを実感しました。誰にでも輝くチャンスはあるので、小さくてもまずはアクションを起こすことが大切だと思います」(カシューナッツ)
文/和田靜香
●Profile/ゆんぼだんぷ
カシューナッツと藤原大輔の2人組で、08年1月に結成。大阪松竹を経て、現在は松竹芸能所属。ふくよかなお腹を活かして、癒しの音を奏でる“音ネタ”で人気上昇中
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2019/01/24