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活況のVTuber市場、音楽シーンへの参入も相次ぎ19年はさらに隆盛極めるか

 18年はYouTubeやニコニコなどの動画サイトを中心に、3DCGなどで作られたキャラクターが“配信者”として活動する「バーチャル YouTuber=VTuber」(以下、VTuber)が、エンタテインメント業界でその存在感を急速に高めた年だった。その年に最もネット上で盛り上がった言葉を決める『ネット流行語大賞 2018』では、「バーチャルYouTuber/VTuber」がグランプリとなる金賞を受賞。その存在が誕生してからまだ2年ほどしか経っていないが、国内外で大きなムーブメントを巻き起こしており、19年もその動向が注目される。

◆冠番組に単独ライブも、VTuberをメジャーに押し上げたキズナアイ

 VTuberの活動は、ファンとのコミュニケーションをはじめ、歌唱やダンス、ゲーム実況、各種レポートなど多岐にわたる。VTuberをメジャーに押し上げたのは、“インテリジェントなスーパーAI”として誕生したキズナアイ。16年12月からYouTubeで動画投稿を開始するとたちまち人気を集め、今年は写真集『キズナアイ1st写真集 AI』(KADOKAWA/3月16日に発売し初週売上0.3万部を記録)の発売、リアルイベントへの出演、声優業への挑戦、冠テレビ番組『キズナアイのBEATスクランブル』(BS日テレ)の開始など、活躍の場を拡大。そして、18年12月29日、30日には東京・Zeppダイバーシティ東京、大阪・Zepp大阪ベイサイドで、VTuberとして世界初となる単独2Daysライブイベント『Kizuna AI 1st Live “hello, world”』を開催した。

 18年12月27日時点で、YouTubeのメインチャンネル『A.I.Channel』には238万人、Twitterには49万人以上のフォロワーが存在。キュートな容姿や声色からアメリカや中国など海外でも親しまれ、日本政府観光局ニューヨーク事務所が実施する訪日旅行促進キャンペーンに参加(18年3月)するなど、国内外をつなぐ架け橋も担っているほか、海外でのVTuber熱も高まりを増している。そして、彼女に追随し、輝夜月(カグヤルナ)やミライアカリなど新たなVTuberも続々と登場している。

◆企業だけでなく、個人クリエイター発のVTuberも増加

 これらの動きから今年に入ってVTuber市場が活発化。サイバーエージェントの子会社であるCyberZは、VTuberのマネジメント事業に特化した新会社「CyberV」を設立。ドワンゴ、KADOKAWA、カラー、インクストゥエンター、アソビシステムホールディングスの5社は、VTuberを起用したモーションキャプチャアニメの制作及びVTuberの開発・マネジメント、プロデュースなどの事業を展開する合弁会社「リド」を設立し、ドワンゴはリアルタイムでコミュニケーションができるサービス「バーチャルキャスト」を開始するなど、さまざまな動きが見られる。また、VTuberを講師として起用する事例もあり、エンタテインメント以外の分野でも広がりを見せている。

 これまでは、どちらかと言うと法人や複数の企業パートナーによるプロジェクトとしてキャラクター(VTuber)が立ち上げられることが多かったが、VTuber市場全体が活性化することでサポート体制も整い、個人のクリエイターが展開するケースもどんどん増えてきている。

 また、前述したキズナアイの単独ライブイベントの事例からもわかるように、VTuberと音楽との親和性は高く、音楽業界周辺の市場参入も相次いでいる。例えば、グリーが100億円規模の投資を行いVTuber特化型のライブエンターテインメント事業を開始したり、日本初のバーチャルキャラ専門レーベル「PINE RECORDS」がキングアミューズメントクリエイティブ(キングレコード)本部内に設立されたり、エイベックスが“リアルとバーチャルがクロスする新感覚ライブをコンセプトに展開する”リアルライブ『異次元空間xR』を開催したり。

 さらに、クレオフーガは、バーチャルタレントと音楽クリエイターの活躍を相互にサポートし合うことを目指すプロジェクト『VTuber×Music』の展開を発表。これにはここ最近、VTuberと有名作曲家によるコラボレーションが注目を集めていることが背景にある。VTuberは双方向から市場を盛り上げるだけでなく、クリエイターの創出という面でも大きな役割を果たす可能性を多分に秘めている。

 VTuberは今後、どのようなシナジーを生み出していくのか。今年も引き続き、その動向に注視したい。



提供元:CONFIDENCE

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