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【脱力タイムズ・リレーインタビューVol.6】滝沢カレンが語る“独特ナレ”の心得と“漢字愛”「一生付き合っていきたい」

 お笑いコンビ・くりぃむしちゅー有田哲平がMCを務めるフジテレビ系バラエティー『全力!脱力タイムズ』(毎週金曜 後11:00)が、今春から4年目に突入している。メインMCのアリタ哲平(有田)を筆頭に、同局の小澤陽子アナウンサー、全力解説員、ゲストコメンテーターが“報道番組”という枠組みを使って見せるドタバタ劇。お笑いファンから熱視線を集める人気番組の魅力を探るため、ORICON NEWSでは出演者へのインタビューを行い、リレー形式で毎週掲載していく。

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 第6回は、人気コーナー「THE 美食遺産」でナレーションを担当しているモデルで女優の滝沢カレン。予想外の読み間違えと、独特なワードセンスで放送される度に爆笑の渦に包まれており、明治大学文学部の教授で書籍『声に出して読みたい日本語』(草思社)シリーズなどでも知られる齋藤孝氏も前回のインタビューで「爆発力がある日本語、新しい日本語領域を開拓したと言っても過言ではなくて『滝沢日本語』『カレン日本語』というジャンルがあるんじゃないかと思うくらい」と賛辞を送っていた。そんな滝沢に、ナレーションでの心得や漢字への愛情、MCである有田との関係まで語り尽くしてもらった。

■ナレーション現場は“宇宙のような空間”「私はあまりカタカナで表現をしない」

 顔を出さずに声だけで変化をつけて、ご飯のおいしさとか泡の感じとかを表すことを全部、私が言わなきゃいけない。それは私のやりたかったことなので、オファーをいただいた時はめちゃくちゃうれしかったです。スタッフさんたちは大好きなんですけど、ナレーションをかっこよくやりたいと考えている私に対して、何個かの山を毎回用意してくるので、そこは闘いだと思っています。本番の1秒前まで(ナレーションの紙を)「裏にしてください」って言われて、始まったら「はい、どうぞ」という感じなので、本当にテストみたいです(笑)。(その感覚を大切にするために)放送はあまりに見ないようにしているんですけど「あの漢字、なんて読むだろう?」と気になりすぎて、たまに見ちゃうことはあります。

 ナレーションは1回目の時からめちゃくちゃ楽しすぎて…。あれって赤いランプがついて、それがスタートの合図らしいんですけど、次のランプがつくまでに(各パートを)読み終わらないといけなくて、すごく大変です。「この漢字、なんて読むんだっけ?」と思い出しているうちに次のところへといってしまうので。と言っても、最近は私の時間でやっています。あとは…あまり気にしないですね。ほかのテレビ(収録)だとひとつ言ったら、500個くらいで返ってくる会話になるじゃないですか。ここでの私は無の宇宙のような空間でやっているので、私が見ない限りはほかの人の顔も見えないし、すごくいい空間です。固い扉に閉められて、ほかに人を入れず、何も聞こえずに字と私だけが見つめ合い、言葉を発するっていう空間なので、読めなかったら漢字にも本当に申し訳ないです。

 もともと漢字が好きで、中学生の時は漢検のために漢字ドリルを買ったくらい。漢字には色とか重さと軽さと伝えたいゆらめきとか、キラキラした感じとかがあるじゃないですか。「キラキラ」ってカタカナで書いたら、すごく棒でただの線ですけど。もし漢字がつくのであったら…それってありますっけ?(スタッフが「煌(きら)めく」という字をボードに書く)いいじゃないですか、これが漢字のいいところなんですよ。私は漢字と最後まで一生付き合っていきたいです。漢字は子どものようにこれからも一緒に歩いていきたいです。カタカナって難しくないですか。英語を日本語にしたようなものだし、カタカナを読んでくださいってあまり言われることがないじゃないですか。だから、私はあまりカタカナで表現をしないです。

 この間、『徹子の部屋』に出させていただいたんですけど、本当に「黒柳」ってすっごい好きな名字で、柳って普通は白とかじゃないですか。白柳の方が響きはいいじゃないですか。黒柳っていう、ちょっとそこに闇を…闇って、みなさんが思っているのは変な闇かもしれないですけど、私が考えているのは夜空のような闇なんですね。そこに柳がタラーっと垂れているのが、「黒柳徹子」だなと思っていて。なんて言えばいいんだろう。本当に空からこう、蔦(つた)をつたって降りてきたような人だと思っていたんですね。私は黒柳徹子さんにそういうことを言ったんですけど、そこはちょっと(実際の放送では)なくなっていました(笑)。

■「拘り」を読めた瞬間の喜び ナレーション収録は新たな扉を開く場

 (実況パートで「白い粉」というような表現をすることについて)どの毎日においてもそうなんですけど「これは小松菜です」と言われてないのに、小松菜の色をしているから「小松菜です」とは私は言えないんですよ。それを小松菜だと思って食べたら、違っていて「小松菜じゃない!」と怒っている人と私は話せないじゃないですか。責任を持てないし。そうなったら、もう私が思った色と、粉なのか塊なのか石なのかという風に表現した方が、どのようにも受け取ってもらえるのでいいかなと思っています。受け止めているのはそちらの方なので…あとはみなさんで想像を膨らませてみましょうみたいな感じです。あとは、やっぱり声を一瞬でも枯らせない。咳がしたい花粉症の時期とか、本当に春は乗り切るのがツラかったりして、ここ(のど)にちょっとイガイガがあったら、次の「あ」の声がキーキーしちゃうじゃないですか。だから、声をすごく大切にしています。キレイな声で、澄んだ声っていう、誰が聞いても聞き取りやすい声でやりたいです。

 スタジオにも出てみたいですけど、スタッフさんの顔を見たら、なんとなく私も「出るべきじゃない」というのはわかっています(笑)。でも有田さんとの距離感は好きで、ほかのお仕事で会った時に「きのう『脱力タイムズ』でカレンさんの見ました」「私きのうでした、声出すやつ」みたいことをコソッと話していて、私はそれだけでいいなって。それ以上近づいても申し訳ないです。だから、有田さんが「ありがとうございます!」みたいな感じで言ってくださって、私も「こちらこそ」って返して、本当に正々堂々としています。(全力解説員の)先生方ともほかの番組でお会いすることがあって、齋藤孝先生はいつも収録中に支えてくれます。私が「これ違ったかな」ってなって、笑われていても、齋藤さんが「カレンさん、すばらしい。その発想すごいです」とほめてくれて。すごいいいこと言ったみたいに私を違う方向に連れて行ってくれるので、齋藤先生のことが大好きです。

 さきほど、ナレーションはスタッフさんとの闘いだと言いましたけど、これは「勝った」と思った瞬間があったんです。いつも同じところに書いてある「偽(いつわ)り」と読むと思っていたものが、ひらがなで「こだわり」と書いていたことがあって、私「あー」と思って。今でも忘れられなくて、一本取ったって感じで本当にうれしかったです。何かに「り」をつけるのは「偽り」くらいだから、これは「いつわり」しかないけど、真逆の意味があるのかなって思っていたんです。でもある日、それが「それでは、店主に“こだわり”を聞いてみましょう」とひらがなで書いてあって、その時にぐちゃぐちゃしていた糸が1本になりました。本当に気持ちよかったです。でも、すぐに「きょう、ひらがなでしたよ」ってスタッフさんに言いました。こっちが勉強して、ズルいみたいに思われるのも…というのがあって、たまたま発見しましたと伝えました。

 スタッフさんも気がついてなかったみたいで「あーやっちゃった」って言っていて、そこからは「こだわり」がひらがなになっちゃいました(笑)。それは有田さんからも言ってもらいました。「こだわり、いつの間にか読めるようになっていましたね」って(笑)。そこに関してはウソをつきたくない…というか、ウソをつく理由がわからない。せっかく読めるのに、読めなくさせる方が難しいから。私は死ぬまでに1個でも多くの漢字を覚えたいので、これはいい場ですね。これがなかったら、漢字とは携帯の中でしか会わないので。すごく楽しいです。私は(ナレーションの)紙を開ける時が、扉を開ける時だと思っているんですけど、1もん1もんが「問」じゃなくて扉の方の「門」なんですけど、1門が開くのが今日だと思っています。やっぱり、扉を閉めていたら、私はそこで止まっているかもしれないけど、ここは私にある意味、門をプレゼントしてくれているので、その門を私は絶対にくぐり抜けたいですし、その門をくぐり抜けるために万全に、にきび1個でも作れない。それはこれからも大事にしたいです。

◆滝沢カレン(たきざわ・かれん)モデル・女優。1992年生まれ。AB型。2008年、雑誌『Seventeen』(集英社)の『ミスセブンティーン2008』で単独グランプリを獲得。同誌の専属モデルとして08年から11年まで活動し、同年4月から『JJ』(光文社)専属に。その独特なワードセンスが注目され、バラエティー番組でも活躍している。



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  • “独特ナレ”の心得と“漢字愛”を語った滝沢カレン (C)ORICON NewS inc.
  • 人気コーナー「THE 美食遺産」でナレーションを担当している滝沢カレン (C)ORICON NewS inc.
  • 人気コーナー「THE 美食遺産」でナレーションを担当している滝沢カレン (C)ORICON NewS inc.
  • 人気コーナー「THE 美食遺産」でナレーションを担当している滝沢カレン (C)ORICON NewS inc.

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